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Webデザイン初心者が、初めてバナー制作案件にチャレンジした話。

「え・・・採用してもらえた!」

初めて自分でつくったバナーが採用され、掲載してもらえる。
めっちゃ嬉しい・・・!

2ヶ月前までPhotoshopが何かも知らなかった、完全なるWebデザイン初心者の私。
初めての案件獲得から納品に至るまで、とても濃い2週間だった。
ウキウキワクワクから始まり、絶望と焦りに追われ、どんどん成長していくような感覚に興奮し、提出した瞬間に押しよせた安堵と達成感、とあらゆる感情を一緒くたに味わった。

くじけそうになったとき、夢を忘れそうになったとき、いつでも初心に帰れるよう、noteに記録しておきたい。

DAY0ーDAY2 初めてのお仕事にウキウキ

ちょうどWebデザインを学び始めて、1ヶ月たった頃。
私が受講しているSHElikes(※末尾をご参照)では、公式Instagramに掲載するバナーを、受講生が練習案件として制作できるチャンスがある。
バナートレースをいくつかやってみて、Photoshopの操作にも慣れてきたので、力試しに応募してみることに。

選考は、抽選と制作物提出の2ステップ。
2回目の抽選で当選し、制作のチャンスをもらえることに。
バナートレースや課題でしか制作したことのなかったバナーを、初めて自分で一から企画してつくれるとあって、ワクワク。

講座で学んだステップに忠実にやってみた。
•見てほしい相手を具体的に思い浮かべる
•載せたいコンテンツを決める
•簡単なレイアウトを紙に落とし込んでみる

どんなレイアウトがいいかな。
つい、いろんな要素を盛り込みすぎてしまう。
できるだけシンプルに、余白を残そう。

Instagramの過去の投稿を見て、気になる投稿を保存し、参考にしたい要素をピックアップしてみる。
今回は仕事に関するテーマだから、仕事を連想させるクリップやふせんで装飾してみようかな。

紙にレイアウトをいろいろ描いて構想する、無心になれる貴重な時間。
「こういう仕事なら、私も楽しめるかも」
このときはまだお気楽だった。

DAY3ーDAY4 絶望と焦りにさいなまれる

いよいよPhotoshopを使って、デザインをつくっていく。
カラーパレットをつくり、テキストを並べるところまではクリア。

さて、いざテーマに合った世界観を作ろうとするが、
「この部分はどういう飾りがいいんだ・・・?正解がわからない・・・」
「あれ、これってどうやってつくるんだっけ?」
「複数ある素材のうち、この要素だけ切り抜いて、指定された色に変えたい。
けど、どうやるの。。。?」
「ネットで調べても全然出てこない・・・」

そもそも簡単な紙のラフから、具体的な装飾や配置に落とし込むのが難しすぎる。
好きな装飾が見つかってもどういう配置や組み合わせがいいのか、経験がなさすぎてわからない。
やっと要素と配置が決まっても、次はつくりたいものをつくるためスキルが全く足りていないと気づく。

そしてネット検索能力も。
本業で調べものをすることが多いので、検索能力は自負していたが、実は大したことなかったらしい。
なんのキーワードを打てば答えに出会えるのやら、検索だけで一晩終わってしまった。

終いにはPhotoshopじゃなくて、使い方はおろかダウンロードすらしていないIllustratorでつくる方がいい、という検索結果まで出てくる始末。

「私のレベルでもできそうなデザインを考え直そうかな」
「締切まであと3日しかない中で、一からIllustratorを学んでも、果たして間に合うのか」
「素材をうまく切り抜けないなら、マウスをつかって手書きでがんばってつくろうか・・・?いや、無理やろ!(一人ツッコミ)」

娘を寝かしつけた後の限られた時間の中で、本当にちゃんと提出できるのだろうか。
「最悪、私の作品のクオリティが低くても、他の人がいいものをつくってくれれば、それでなんとかなるか・・・」
深夜1時半、許されざる邪念も頭をよぎった。

そんなとき、私を鼓舞してくれたのは、11月初旬につくったドリームマップ。
SHElikesでコーチングを受けたときに、自分のなりたい姿を文字や写真で見える化したものだ。
「NOT仕事中心の生活。クロススキルを身につけて自由度を上げる」

そうだった、このバナーを提出することが私の最終的な目標じゃない。
もっとその先。
時間も場所も選ばずに働ける、組織に頼らない武器を身につけるために、小さい頃から大好きだったデザインを今学んでいるんだ。

「蟹は甲羅に似せて穴を掘る」というが、大きな穴に飛び込まないと、自分も成長できない。
勇気を出して大きな穴に飛び込んだんだから、その穴に合わせて自分も大きくならないとダメじゃないか。

DAY5ーDAY6 成長を感じる、ドクドクする

冷静になり、やる気を取り戻したところで、現状と対応策を整理した。
1. デザインをつくる方法がわからない
2. Illustratorじゃないとできないかもしれない
3. ブラッシュアップする時間が足りない

パソコンを使って作業できる時間は、夜しかない。
日中は気になるデザインやつくり方を携帯で調べて、アイディアが浮かんだら、とりあえずメモするの繰り返し。
作業時間にやるべきことをリストアップしておいて、迷わずすぐ作業に入れるようにした。

1と2については、SHElikesのサービスの一つである「もくもく会」を活用した。
もくもく会とは、制作しながらわからないことをその場で質問して解決できる、勉強会のようなものだ。

これまでは育児で時間が読めないことから参加を躊躇していたが、締切が迫っている、躊躇している余裕はない。
思い切って両親に預けることにして、連日参加してみることに。
他の参加者の方が黙々と作業する中、一人初心者丸出しの質問をしまくる私。
恥ずかしがっている暇はない。

もくもく会で先生役を務めるティーチングアシスタント(以下「TA」)の方が、しどろもどろの私の質問をすぐに理解してくれ、とても親切に優しく教えてくださる。
一晩かかっても答えにありつけなかった私の疑問を、魔法のようにいとも簡単に解決してくれる、まさに神様仏様女神様。
Photoshop歴1か月の私でも、なんとか作りたいものを完成させることができた。

もくもく会に参加するだけで作業が一気に進む。
悩んだ時にすぐ教えてもらえる環境って、なんてありがたいんだろう。
しかも制作中のバナーのフィードバックまでしてもらえた。
プロの方に見てもらうと、全然気づかなかった修正ポイントがぽろぽろと見つかる。
提出前に見てもらって修正できたのは大きかったと思う。

この2日間で、できることが一気に増えていくのが実感できた。
心臓がドクドクするのがわかる。
大河ドラマで渋沢栄一が、ワクワク興奮することに出会ったとき、心が大きく揺さぶられたときに、心が「ぐるぐるする」と表現していたのだが、まさに「ぐるぐるする」感覚を味わっていた。

もくもく会に参加して疑問を一気に解決できたおかげで、Illustratorを使わず、なんとかPhotoshopだけで強行して完成。
何度か見直して、これ以上はブラッシュアップしようがないと思えたところで提出。

あー、やりきった。
ここ数日、久しぶりに頭をフル回転させた。
興奮して、なかなか眠れなかった。

DAY8 1度目のフィードバック

提出後、結果発表に先駆けて、1回目のフィードバックをいただいた。
スマホで画面をスワイプすると各要素のズレがわかるので全体的な配置を統一することや、同じグループ内にブルー系とグリーン系の色が混在しているのをワンカラーに統一することなど。
よくそんなところに気づいたな、というくらい自分でも意識していなかったポイントを教えていただけたので、とても勉強になった。

いただいたアドバイスに沿って修正してみる。
確かに、我ながら一気に垢抜けた気がする。
何度もフィードバックを受けながらレベルアップしていく、この感じ。
新しいことを学ぶ楽しさを味わったのは久しぶり。

DAY12 結果発表、安堵と感謝

翌週、提出されたバナーの中から採用者が選ばれた。
「私の名前がある・・・!」

今の自分の力を出し切ったと思っていたから、その結果、選んでいただけてとても嬉しかった。
このバナーは一人では絶対に完成できなかった。
もくもく会やフィードバックの場で教えてくださったTAさんたち、娘の面倒を見てくれた両親、進捗をツイートしたときにいいねを下さったSHEメイトの皆さん。
たくさんの方のおかげで、今を喜べる私がいる。
この恵まれた環境にいること、素敵な人に囲まれて、新しいチャレンジをできることに、感謝で胸がいっぱいだ。

次への考察

ここまでは記念すべき初案件の制作過程を記してきたが、もちろん反省点もある。

まずは、デザインの勉強を怠けていたこと。
開始当初は「バナトレノック頑張るぞ!」なんて気合を入れたものの、バナートレースをいくつかやってみたところで、なんとなくできそうと思ってしまい、以降サボりがちになっていた。

でも実際に案件を経験してみて、バナートレースで学べることはPhotoshopの操作や機能だけではないと気づいた。
バナートレースの経験を積み、丁寧に分析を重ねることで、自分の中の辞書が出来上がっていくのだと思う。
「おしゃれな印象にしたいのなら、こんな配置で、このフォントを使おう」みたいな、自分なりの基準ができてくると強い。
今の私の辞書は真っ白で、正直色んなデザインを見て、「これかな?」と目星をつけたものを寄せ集めて乗り切った感じに近い。
私オリジナルの辞書が充実するように、バナートレースで基礎を固めていかなければ。
あと、Illustratorも勉強しておかないと。

そして、次の機会には、もっと冒険したデザインにチャレンジしたい。
最終版を提出したときに、他の採用者のバナーを拝見した。
デザインの基本原則に忠実に、できる限りシンプルに、表紙と中身のページに統一感を持たせて、といった印象の私のバナー。
視認性は高いかもしれないが、パッと見て「可愛い!」と五感を揺さぶられるものではない。

対して、他の方のバナーは、基本を押さえつつも、遊び心があって、見た瞬間に「素敵!」と目に飛び込んでくるデザインが印象的だった。
テーマから自由につくるという同じ制約の中で、こんな感覚に訴えかけるようなバナーが作れるなんて。
最初からわかっていたことながら、レベルの差を痛感。

基本からはみ出るためには、まず基本を理解していなくてはならない。
基本からはみ出ないように努めているレベルの私には、到底なせる技ではない。
これから経験を積んで、意識しなくとも基本を押さえた上で、あえて自由なデザインで遊べるようになりたい。

これからの目標

納品が終わり、つい気持ちが緩みそうなので、これで落ち着いてしまわないように、目標も書いておく。

年内
・デザイナーの目を養うべく、バナートレースに取り組む
・セルフブランディングを行ない、Webデザイン、ライティング含め、学びたいことの優先順位を決める
年度内
・Webデザインコース、ライターコース卒業

・好きと適性を組み合わせた複業で、場所と時間に捉われない働き方をする
・旅をしながら仕事する、NOT仕事中心の人生

次にこのnoteを見返したときに、「よしよし、順調に進んでいるな」と思えますように。


※SHElikes
自分らしい働き方を見つけられる、女性向けキャリアスクール。
平均12時間勤務の金融OLが育休中にSHElikesに入会した経緯を、以下noteに書いていますので、ご関心がある方はお読みください。






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