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金融リテラシー〜退職後申請できるお金について

唐突ですが、会社を退職したあとに失業保険をもらうことってあるけれど、そもそも、もらえる期間が短いですよね。
そうすると、次の会社探しも短期間で行わないとだし、フリーランスや開業をするための準備もなかなか、ままならないなぁと思うんです。

また、身体やこころにダメージをきたして長い期間、療養した方が良いパターンもあるけれど、半年くらいの療養では思いような回復が見込めなかったり、その間のお金の心配から仕事を休めないとなったら、それはもう負の連鎖になってしまいますよね。
そんなとき、こういった情報を事前に知っているだけでも安心できるかなぁと思ったのでまとめてみます。

わたしは今の会社に転職をしたとき、通常の失業保険を3ヶ月間もらっていたのだけど、うまくできれば2年6ヶ月ほどのあいだ支給してもらえる方法もあるので、今回はそれをまとめてみようと思います。

🍀結論から言うと、これは失業保険と傷病手当金の合わせ技です。

なので、前提として身体やこころを怪我したり病気になってしまったよという人が使えるものです。けれど、身体はともかく、こころのダメージは自分でも分かりにくいため、真面目な人とか我慢強い人ほど無理をしがちだと思います。
申請するためには病院で診断書をもらう必要がありますが、こういった権利を主張して、申請をするのって気が引けるんだよなぁという人もいるかと思います。
しかしながら、病気という診断を実際にするのはお医者さんです。ここでなんとなく気が引けるとか、申請するのが面倒だなぁなどと思っても、自分が辛いなと感じている状態であるなら、まだ大丈夫とか自己判断をせずにお医者さんを受診してみるのも良いかと思います。
軽度の自律神経失調症や鬱でも受診者の気持ちを汲んで診断書を書いてくれるお医者さんはいます。
今まで働いてきたわたし達の税金によって貰えるお金です。申請して行使できるものであるなら、自分の権利としてしっかり使っていったほうがいいんじゃないかと思います。

具体的な手順

1.退職前にやっておくこと
2.失病手当金の手続き
3.失業給付の手続き
4.職業訓練校も選べるよ(任意)

1.退職前にやっておくこと

・社会保険に1年以上加入していることが条件(国民健康保険は✖️)
・傷病手当金と失業給付は一緒に受け取れない
・なので、傷病手当金を受けとって病気の治療→失業給付を貰いながら就職活動の流れ(この流れを守ってね🍀)
・まだ会社に在籍期間中、辞める1ヶ月前くらいから動き出してください
(会社を何日か休むのと病院に最低1回は行く必要があるよ)

①退職を打診→退職提出(会社を辞める2ヶ月前くらいでもOK)

②在職中に連続して3日以上連続して会社を休む(傷病手当金の受取り条件だよ)
※3日連続していれば土日などの休日が入っていてOK、有給を使ってもOK。無理に欠勤にする必要はないよ。

③上記で会社を休んだ3連休初日にお医者さんを受診して医者に働けない状態だと証明してもらう。
(心療内科、精神科、メンタルクリニックあたりに行ってみよう。前もって予約をとっておいた方がいいよ。先生に心身の問題で働くのが困難であることを伝えよう。ただ、「職場のストレスが原因の鬱」と伝えてしまうと労災認定になってしまう危険あり。労災で鬱だと傷病手当金が貰えないので、原因は職場の問題かもしれないけど、よく分からないと伝えておこう。診断書にも「原因:不詳」と記載してもらおうね。万一、なんの診断も出してくれなかったという場合:他のお医者さんを受診してみよう。相手も人間なので相性とかもあるよ。ほとんどのお医者さんは気持ちを汲んで診断書を書いてくれると思うよ。)

④退職日当日は欠勤する(退職日に出勤してしまうと退職日まで働ける人と認定されてしまうので傷病手当金が出なくなってしまうので注意!ただ、休みであればいいので退職日が会社の公休日ならOK、有給を使ってもOK)

2.傷病手当金の手続き

①健康保険を国保か、今ままで所属していた会社の任意継続に切り替える。(退職して2週間以内)

②年金は免除申請できる(市役所に相談してね)

③ 傷病手当金の申請準備
申請用紙の入手先:ほとんどの人が協会けんぽだと思われます。
協会けんぽでない人は健康保険組合に直接問い合わせてください。
申請用紙の記入:自分が記入するページ、医者が記入するページ、会社が記入するページがあります。

④退職して1週間以内に再度病院で診察を受ける。
(辛い症状を話して傷病手当金を申請したいので記入してくださいと③の申請用紙を医者に渡すよ。)

⑤1ヶ月を目安に次の診察の予約を取って帰る。

⑥会社に申請書の記入を依頼。
(事業主記入欄だけ記入してもらえばいいよ。直接会わなくても「傷病手当金のために記入をお願いします」という内容で、郵送のやり取りでもOK 郵送の際は返信用の切手と封筒も用意してつけておこう。後日会社から返送されるよ)

⑦加入している保険組合に送付
(協会けんぽなら合計4枚になるよ。全て一緒の封筒に入れて送付。)

⑧申請して1ヶ月くらいで支給決定通知書か不支給決定通知書が送られてくるよ。(ここまでちゃんとできてれば大丈夫かと^^)

⑨退職後1ヶ月〜2ヶ月くらいのあいだに、失業保険の受給期間を延長する申請をする。
(ハローワークへ行き、病気療養のため失業給付の受給期間延長申請を出したいと伝えてね。退職日から32日以降に受付けてもらえるよ。)

⑩1ヶ月に1回は通院する🍀最大で18ヶ月間受給できる
(1ヶ月に1回、傷病手当金受給申請書を保険組合に提出する必要がある。自分で記入するページとお医者さんが記入するページだけ送付すればOK ここからは辞めた会社に書いてもらう必要はないよ)

・おまけ:奨学金のを借りている人は奨学金の納付猶予を申請することもできるよ。

失業給付の手続き

①18ヶ月傷病手当金を貰うか病気が治って働けるようになったら
(働けない人は貰えないので注意!病気が治って働ける状態になったら先生にちゃんと伝えてね)

②ハローワークを行って受給期間延長申請の解除の準備
(傷病証明書と就労可能意見書が必要になってくる。ハローワークに聞いてね。)

③通っていた病院へ行く
(就職活動を始めるのと、失業給付をもらうために傷病証明書と就労可能意見書を記入してほしいと伝える)

④ハローワークへ行って受給期間延長申請の解除
(働けるようになったので就職活動をしたい、失業給付を貰いたいと伝える。事前に電話で必要書類を聞いておいた方がいいよ、印鑑とかね。)
※ハローワークでは就職困難者に該当することを必ず伝えて、確認してね。就職困難者の場合に失業給付が300日〜360日となってくるので。

⑤月に1回はハローワークに行って就職活動
(健康保険の人は区役所か市役所に行って減免申請をしておく方が良いかもです)

⑥就職が決まったら再就職手当がもらえる可能性あり
(給付金の残日数に合わせて、全額もらった場合の60%程度がもらえる)

その他:公務員の人は雇用保険ないです。傷病手当金はあります^^

職業訓練校も選べる

①職業訓練校に行く場合、その期間は給付期間が延長される

②3ヶ月から2年程度のものまである

③パソコン等を学んだりするもの良いかも
(ちなみに、わたしは職業訓練でJAVAのプログラミングを短期で学びました^^)


上記に傷病手当金と失業保険を使って2年6ヶ月ほど支給金をもらう方法をまとめてみましたが、現在しんどい思いをしている人ほど無理せず使った方が良いと思います。
また、こういったことができるんだと知っているだけでも心の余裕ができると思うんですね。

通常なら失業保険は3ヶ月程度で終わりだけれど、この方法だと貰える額が数百万以上の差となってきます。
わたしたちが今まで働いて納めてきた税金を使っているのだから、しんどい人はぜひ権利として使うことを検討してもらいたいです。実際の病気の診断も自己判断ではなくお医者さんだしね^^

この記事を読んで、ちょっとだけでも心に余裕ができた〜と思われる人がいたらとっても嬉しいです🍀


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