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2021年記憶に残った飲食店11/216選

2022年に入って20日以上が経っているのにまだ「2021年は〜」シリーズをやっているのは過去を振り返りすぎだと思うのだが、そもそもこれを棚卸しておきたくてまた最近ブログを書き始めたというのもある。

2021年はコロナ禍ということもありつつ、しかしながらワクチン接種も普及しある程度は飲食店に行けるようになったので合計216店の新規店にお邪魔していました。ほとんどのお店は撮った料理の写真を見れば思い出せるのですが、中でも記憶に残っているものを振り返りたい。


ラーメン富士丸 / 埼玉・東浦和

いきなりかよと思われるかもしれないがやはりこのニュースは外せなかった。2021年1月に富士丸の直系独立1号店のオープン。このニュースを知ったのは遅ればせながら5月。恥ずかしい。

そもそも富士丸とはラーメン二郎を超えるバイオレンス。神谷本店、西新井大師店、梶原店の3店舗がこれまでにあり、それぞれに個性を有している。特にアブラの甘さ、そしてアブラとクタヤサイ(クタクタのモヤシとキャベツ。二郎にはシャキシャキタイプもある)の相性が最高なのが富士丸。ただ量が暴力的に多く注意が必要で、大学の時には満腹の友達がスープの中に麺を残す「麺隠し」というご法度をしてしまうほど。「千と千尋の神隠し」のカエルも思わずダミ声で「麺!麺を出せ!」と言ってしまいますよこれは。

詳しい食レポは私の当時のツイートに詳しいので貼っておく。短期間に2回行ってしまった。

ちなみにこういうツイートをするとジロリアンたちから高速でファボられる。


ウォータリングホール / 東京・新宿

2021年も何杯もビールを飲んだ。1回の飲み会で5杯以上は飲むとして、週に2回以上は飲み会があるので週10杯、1年は52週あるので単純計算で520杯は飲んだ?ことになる。ちなみに家計簿を振り返ると1年で57万円が飲み会代として使われていた。高い下水道代となった。

しかしこのビールの衝撃だけは覚えている。新宿と代々木の間ぐらいにある明治通り沿いのクラフトビール屋さんで飲んだ「麦の暴投」という名前のビール。

名前が過激だったのでジャケ買いしたのだが、その名に恥じぬインパクトだった。まあ飲んだのは7月だったので詳しい味はもう覚えていない。だが衝撃だけは覚えている。ディープインパクトがラストランとなる2006年の有馬記念で優勝した時の実況が「これが!これが!私たちにくれる最後の衝撃ー!!!」と言っていたのですがそれを思い出しました。ウマ娘ではしゃいでる奴らはこれぐらい知っとけ。

脱線しましたがまたこのビール飲みたいんですが、クラフトビール屋は銘柄入れ替わるので今あるかわからないんですよね。「ないかなーないよなー」と歌いながらドコモタワーが刺さっている新宿の空を見上げています。


知床第一ホテル / 北海道・知床

もはや飲食店ではないが、単純にイクラがホテルの朝食バイキングでかけ放題っていうのがマジ北海道だなと思ったことに尽きる。サーモンのなんかベチャベチャにしたやつもかけ放題なので残忍な無限親子丼が可能。個人的に大好物のスクランブルエッグもうまくて3皿お代わりした。卵しか食ってない。命に圧倒的感謝。

ちなみに夜のバイキングも露店みたいなのが並んでてそこから好きな料理を調理してもらって食べ放題。写真はめっちゃ不味そうに見えるが実際はめちゃくちゃうまかった。カニチャーハン、天ぷら、刺身、寿司、ステーキは2回おかわりした。このわんぱくセットを30分ぐらいで食べるわんぱくさを自分の中に初めて発見した。やっぱ北海道はすごい。

ちなみに知床では路線バスが停車するレベルの代表的な3つのホテルに全て泊まった。ホテル知床は安いが一番市街地から遠いからかデカいホテルなのに人が全然いなかった。しかしその分サウナで寝ることができたし、露天風呂は絶景。知床第一ホテルはメシがうまい。大浴場も広い。眺めもいい。北こぶし知床は市街地にあってラグジュアリー。サウナも去年改装してめちゃオシャレ。エロい。高い。


そば処とき / 大阪・北新地

「マツコの知らない世界」で紹介されていたことからメモっており、関西にサウナ旅に出かけた時に伺った。Tシャツハーパンビーサンの私が9月のまだ暑い歓楽街に立つ黒服の間を縫っていった。

ここに来る前に肉うどんを食っていたので腹に入るかなと正直不安だったのだが杞憂に終わった。一言で味を表現するとStunningです。あまり横文字で表現するのは好きじゃないけど電気に打たれたようなうまさだった。もうStunningしか出てこない。鋭利な辛さ。晩夏のぬるい胃袋を今一度蘇生してくれた。そしてこの後ニュージャパンのサウナでめちゃくちゃ整った。


中国料理龍門 / 大阪・北浜

名物の天津カレー炒飯。卵の中はカレー味の炒飯が入っている。怒られるかもしれないが、カレーの味ではなくてカレー粉の味がした。だがそれがめちゃくちゃうまい。しかも絶対に東京にはないし、東京の人は絶対にやろうとしない味。こういう味が大阪にはたくさん存在することに気づけた1年だった。

例えば天満橋にある「イトウ」のインディアンオムライスとか、アメ村にある「ニューライト」のセイロンカツとか。ウスターソース感というか、程よいスパイス感というか、東京にはないんだよなあ。

セイロンカツ
インディアンオムライス

ちなみに天津カレー炒飯の画像をインスタに投稿するときに#tenshincurryfriedriceと書いたら世界で初めてこのハッシュタグを使った人になれました。錦糸町「生駒」の排骨カレーチャーハン(#porkribscurryfriedrice)以来、世界初は2度目です。


マルフク / 大阪・西成

2021年の初旬ごろに西成の路上ホルモン屋「やまき」の動画を見てあまりにうまそうすぎて延々と繰り返し再生していた。行きたいとは思っていたが緊急事態宣言が続いたので、店で出されているのと同じハイリキのレモンハイをなんとか東京で見つけては飲んで文字通り自分を慰める自慰行為を繰り返していた。

いよいよ行けたのは9月になったが、いざ行ってみるとシャッターが降りてて臨時休業していた。雨が降ると開かないという噂は本当だったのか。店の前ではホームレスっぽい集団が座って酒を飲んでいた。肩を落とすも口はホルモンを欲していたので、西成では同じく有名なホルモン屋のマルフクに向かった。

空いていた。というよりはコロナ対策で持ち帰りのみになっていた。ホルモンを注文した。2回ぐらい服役した二郎の店員みたいなおやっさんが「アブラもいる?」と聞いてきたのでそれも頼んだ。意外にもタッグを組んでいるもう1人の店員さんは脱サラしたメガネのサラリーマンみたいな人だった。

コンビニでビールを買って木の下で雨宿りしながらホルモンをつついた。大ホームレス街のすぐそばを普通の中高生が下校している様子を見て驚いていたが、向こうからすると昼から酒飲みながらホルモン食ってこっちを見てきてる奴のほうがヤバいんだろう。


たつみ / 京都・河原町

注文ムーヴが華麗に決まったことを鮮烈に覚えている。

ルーマプラザのルーフトップ外気浴で整った後、終電(終新幹線)まで微妙に時間があったので晩飯を兼ねて突撃してみた。人気店だがなんとか立ち飲みスペースで押し込んでもらった。短冊状の無数のメニューから瞬時にプランを組み立てねばならない。

まずビールと季節のハモ天で乾いた喉を潤しながら、ギチギチの立ち飲みスペースに大男が来たことを右隣のマダムお二人に詫びつつ、左隣の常連らしきおやっさんの様子を伺う。おやっさんはそのもう隣の静岡から来た出張リーマンに話しかけられ、チャリのトークで盛り上がっていた。私は日本酒に切り替えてお造りといつもどこでも頼むポテサラを食べ、名物のどて焼きを発注。日本酒をお代わりしながら〆となるものを短冊から探し、ついにとろろご飯を発見。日本酒を飲み終わる頃にちょうど着飯し、どて焼きの余ったタレをとろろご飯に混ぜながらかきこんだ。マダムの後に来た兄ちゃんが私のことを見ながら友人に「ヤバいもの見た。俺もあれ食べようかな」と小声で言っているのを聞いた。「若造よ、直感を信じろ」とヨーダのような気持ちになりながら退店した。

入店から退店まで40分ほど。京都人に江戸っ子としての作法をお見せできたと確信している。そしてこのあと京都駅まで終電ダッシュした。


麺や高倉二条 / 京都・烏丸御池

京都はラーメン激戦区なのだがここも人気店の一つで、食べログ百名店に3年連続で選ばれている。平日の昼過ぎだったが40分ほど並んだ。

面白かったのは動線。まずそもそも看板的なものがない。行列がなければ絶対にわからなかった。そして店内は一方通行で、左の銀のドアから入って退店するときは真ん中のドアから出てくる。一番右のドアは厨房に通じるドア。6席だけのカウンターと、券売機と待合イスがある場所は木の格子で区切られていて全貌は見せない。いけずやわ〜。調味料や箸などはカウンター下の引き出しに収納してありなんともオシャレ。お茶がヤカンに入ってるのも逆にオシャレ。

スープは魚介豚骨系で見た目よりはあっさり、だが旨味はしっかり。炙ったもつとネギがいかにも京都。そしてラーメンにめちゃ合う。この前に神戸でカレーと餃子とビールを流し込んでいたが、うますぎてスープ完飲してしまった。私の前に並んでた大阪から来たっぽいギャルカップルが並んでるときははしゃいでたのに食い始めると一心不乱に黙って食ってたぐらいうまかった。


博多名代吉塚うなぎ屋 / 福岡・博多

うなぎが好きで2021年もたくさん食べた。蒲焼と白焼きを同時に食べられる銀座の「にょろ助」とか、幻の共水うなぎが食べられる入谷の「のだや」、個人的に一番好きな青うなぎが食べられる赤羽の「川栄」など良い店にたくさん巡り会えた。そんな中でもここは一風変わっていた。

タモさん(タモリ)が日本一と推してたことで知った。創業明治6年。普段はめちゃ行列があるのだが雨の16時に行ってみると待ちなしで入れた。特うな重でも4300円とかなり安い。

分厚い身は当たり前のようにふわふわだが、皮はパリッパリで香ばしい。そしてタレを自分で付けていく独自のスタイル。夢中でタレをつけては口に放り込み白飯を投げ込む自動うな重マシーンと化した。


大和田鮨 / 大分・別府

人生初の大分。あそこでは魚を食えと各方面から言われていたので、地獄巡りの前の昼食には寿司を食うと決めていた。そして別府で一番評価が高かったのがここ。昼でも予約しないと入れないという口コミを見たが、1人だったからかなんとか最後の滑り込み予約で入れた。回らない寿司屋だがいわゆる町寿司。8種と細巻が付く地魚握り3300円を発注。

関アジや関サバを味わえるのだが、ネタが新鮮すぎてプリプリどころじゃなくてゴリゴリだった。あんな魚初めて食べた。ゴリゴリの魚。そしてクソデカいが柔らかいタコやクソデカくてトロトロの穴子など、どれもめちゃくちゃすごかった。

そして大分名物だから一応食っとくかと一応頼んだとり天が、鶏肉が柔らかすぎてもはやゼリーだった。寿司屋でこんなのが出てくるんかとビビった。

大将は頑固そうに見えて優しく、私が江戸っ子なのですぐパクパク食ってると「ゆっくりでいいからね〜」と声をかけてくださった。「カウンターは撮影禁止」という張り紙が目の前にあったが恐る恐る大将に聞いてみると「お兄さん食べるの早いからいいよ」と了承してくださった。江戸っ子でよかった。おじの寿司屋によく遊びに行っていた子供の頃を思い出して懐かしい気分になった。


大衆スタンド神田屋 / 都内に複数店舗

最後なのにチェーン店。都内にはまだ知らない良チェーン店があると思うがここもその一つだった。ある日友達と四谷で飲んで2軒目どうするかなあと歩いていたらあった。外観から見て盛り上がってそうだったので入ってみた次第。

とにかく安い、うまい、早い。つまみがたくさんあるし、酒の提供も「心読んでたんか?」っていうぐらい早い。ナポリタンは明かに275円のクオリティーではなく、2人で3皿ぐらい食べてしまった。そして〆には贅沢TKG。5個ぐらいの卵黄が乗っかってて、命いただいてます感が強い。ぜひ筋トレしてから行ってほしい。

使い勝手が良すぎてこのあと4回ぐらい別の飲み会で使った。こういう超大手じゃないチェーン店も開拓していきたいのが2022年。個人的には「新時代」が気になってる。


まとめ
こう振り返ると東京にない味を探して彷徨っていた2021年だったので2022年は都内の店でも外れ値を探していきたい。

以上


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