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淡水魚の「オイカワ」


【形態】 

  オイカワは、体長は15センチほどの小魚です。体高が低く細長い姿をしています。名前の由来は、川で追いかけっこをしている様子からとられました。 オイカワは、全体的に銀色で、綺麗な模様がある魚です。 ヒレは、魚体に対して大きく、三角形の大きな尾ビレをしています。オイカワの口は小さく、口髭がありません。平均寿命は5年で、3年で成魚になります。遊泳力が高く、素早く泳ぎ回ることが可能です。 

 【生息域】 

  オイカワは、広く全国に生息しています。その分布域は、北海道を除く日本全土です。琵琶湖の鮎の放流に混じって、その生息域を広げました。オイカワは、主に止水域の水質がきれいな湖沼や、河川の中下流域に棲んでいます。また、平地の小川や、田んぼの用水路などでも見られ、人里で暮らす身近な川魚です。

 オイカワは、生活排水などの水質汚染に強く、河川改修などにも順応します。近縁種のカワムツよりも水の汚れには強いですが、酸欠には弱い魚です。 そのため、川の瀬のような酸素量の多い所を好みます。瀬は、絶えず新しい水が流れ込むため、酸素量の多い場所です。ただし、オイカワも水温が下がる冬場には、流れの少ない深い淵に集まります。淵のような深い場所の方が、水温が安定しているからです。 

 【生態】  

 オイカワは、さまざまなものを食べる雑食性です。ただし、生活環境によって食性は変化します。動物性の餌は、小型甲殻類や水生昆虫などです。植物性の餌では、藻などを食べています。オイカワが好むのは、30〜40㎝以下の浅い瀬です。暖かい時期には、浅瀬に出て泳ぐ姿を見ることが出来ます。

 【繁殖期】

  繁殖期は、春から夏にかけてです。だいたい梅雨明けと同時に始まります。この時期のオスに出るのが、婚姻色です。婚姻色が出るのは、オスのみで、メスには出ません。オスの体色が、赤、青、緑などの虹色になり、尾びれが赤く染まります。また、この時期のオスの顔と背びれに現れるのが「追星」と呼ばれる突起物です。もともと、オスの方が尾ビレが大きいのですが、繁殖期には、それがさらに大きくなります。オイカワは普段は、大人しい魚です。しかし、繁殖期には、オス同士で激しい縄張り争いをします。その争いで使用されるのが追星です。戦いに勝ったオスは、メスとペアになり、岸よりの浅瀬の砂利で産卵します。

  【釣り】 

  オイカワは、釣りの対象魚です。簡単な仕掛けで、初心者でも十分に釣ることが出来ます。ただし、警戒心が強く、技術の差が釣果にでるため、 意外と奥が深い釣りかもしれません。オイカワは、餌、毛鉤、ルアーで釣れます。特に餌に対する反応が良い魚です。そのため、餌でよく釣れます。オイカワは、口が小さいため、餌を小さくつけないと、なかなか針がかりしません。また、オイカワは、小さい餌を好みます。 毛鉤を使うなら、テンカラ釣りです。ルアーでも、釣れますが、あまり釣れません。3g以下の小型のスプーンやスピナーで釣ることが出来ますオイカワは、一年中釣れますが、よく釣れるのが暖かい時期です。特に産卵期には、食欲旺盛になり、よく釣れます。

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