バス釣り「シュリンプ」
【シュリンプ】
バスは、エビを好んで食べる魚です。中には、エビのみを偏食する個体も多くいます。そのエビを意識して作られたのが「シュリンプ」というルアーです。使う時は、エビが逃げる際の動きを再現します。シュリンプは、たくさんの細い足などパーツが多いルアーです。そのため、複雑な動きを出せます。細かいアームが繊細に動き、特別なアクションをつけなくても勝手に釣れてくれます。ただし、パーツが細いので、ちぎれやすいのが欠点です。シュリンプは、大きさや、パーツの数によって、動きに違いが出ます。アピール力が高いのは、パーツの数が多いものです。
【点の釣り】
バスは、なるべく新鮮な餌を食べようとして、活発に動いているものを捕食しようとします。そのため、あまり動かないものには反応しません。ルアーを活発に動かせば、バスの捕食のスイッチが入ります。ただし、見切られるので、単調になってはいけません。強弱をつけたり、急に止めたりなどして、動きのリズムを変えます。シュリンプは、どちらかと言えば、定点でルアーをアクションさせる「点の釣り」向きです。広範囲にフィールドをリサーチする「線の釣り」には向いていません。そのため、シュリンプは、中層で泳いでいるバスより、底などにいるバスを狙う時に使われます。ただ巻きで、シュリンプをスイミングさせれば、細やかな振動を発しますが、それでもややアピール不足です。
【ボトムバンピング】
点の釣りの一つが「ボトムバンピング」です。ボトムバンピングは、ロッドを上下に連続で振り、ルアーを底にぶつけ、はね上げさせる動作を繰り返します。ボトムが「底」で、バンピングが「ぶつける」という意味です。ちょうど川底でエビが跳ねているイメージで動かします。ボトムバンピングは、小魚が底の餌を啄む動きや、エビが逃げる時の動きを再現するアクションです。水温が低く、低活性の時には、小さくバンピングさせます。ボトムバンピングを使う場合、底に沈める必要があるので、ある程度重量のあるリグでなくてはいけません。
【ボトムクロール】
その他、底を狙う時に使うのが「ボトムクロール」というアクションです。ボトムクロールは、底をズルズルと這い回るようにルアーを動かすので「ズル引き」とも言います。この動きは、バスからは甲殻類に見えるようです。リールをゆっくり巻きながら、川底をゆっくり這わせるように探ります。その方が、バスにアプローチすることが出来るからです。この時、しっかりと底にルアーを落とし、浮き上がらないようにしなくてはいけません。ゆっくりとスラック「緩み」とスティ「停止」という動きを繰り返します。ボトムクロールは、アピール力は高いのですが、根がかりが多いのが欠点です。
【フォール】
バスは、着水後かフォール中によくバイトしてきます。特にバイトが集中するのが着底時です。フォール中は、アームが振動し、その微波動で魚にアピールしてくれます。広範囲の魚にアピールしたい場合に使うリグは、ノーシンカーです。ノーシンカーでは、シュリンプが、ゆらゆらと左右に揺れながら落ちるので、視覚的にアピールしてくれます。
特にシュリンプで攻めたいのは狭い場所です。あまり早く泳ぐことが出来ないエビは、天敵から逃れるために、よくストラクチャーに隠れています。ストラクチャーとは、隠れ家になる障害物のことです。そこに隠れているエビを狙って、バスもストラクチャーの周りにいます。ストラクチャーがある場所で使うリグは、ピンポイントで狙った場所に、垂直フォールさせることが出来るやや重めのものです。