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ツキノワグマから身を守るには?

【クマ出没注意】 
 ツキノワグマは、積極的に人を襲うことはありません。その攻撃は、自分の身を守るための防御的なものだからです。こちらが先にツキノワグマの存在に気付けば、あまり襲われません。ツキノワグマは、基本的に臆病な生き物です。人間を見たら、たいてい向こうから先に逃げ出します。 ただし、出会い頭などは、驚いたツキノワグマに反射的に攻撃されることがあるので、隠れているツキノワグマは危険です。

 【出会った場合】 
 襲われるのは、たいていツキノワグマを刺激してしまった場合です。相手を興奮させてしまい、不運にも襲われることがあります。そのため、ツキノワグマと出会っても、刺激しないようにしなければいけません。例えば、大きな声を上げてしまうと相手を刺激してしまいます。また、ツキノワグマを見ても、突然逃げだしてはいけません。背を向けて逃げると、相手に弱いと思われるからです。逃げる時は、正面を向いて、ゆっくり後退します。 ただし、転ばないように、注意しなくてはいけません。倒れた場合も、襲われる可能性があるからです。
 ツキノワグマは、成獣と幼獣とでは、攻撃方法が異なります。大きな成獣は、経験が豊富です。そのため、警戒心が強くなり、人間には、めったに近寄ってきません。小さな幼獣は、好奇心が旺盛なので、人間に近寄って来ることがあります。ツキノワグマは、オスの成獣でも、平均体重が80kg前後と決して大きくはありません。世界的に見ても小さな熊です。人間との体格差は、それほどありません。ただし、人間より、圧倒的に強い生き物なので注意が必要です。


 【攻撃方法】
 大きな熊は、人間の頭部や顔を狙ってきます。そこが急所だと理解しているからです。頭部を狙ったあとは、首に噛み付いて来ます。人間にとって、首や頭は、致命傷になるので、そこは優先的に防御しなくてはいけません。ただし、大きな熊の攻撃は短時間で終わります。もともと、人間を殺す気がないからです。
 小さな幼獣ほどは、好奇心が強いため、人に接近してくることがあります。ただし、母グマから離れたばかりだと、オスが30kg、メスが25kg程度です。小さいので、それほど攻撃力はありません。幼獣の攻撃方法は、いきなり足へのタックルで倒し、抱きついて長時間拘束してきます。 


 【防御方法】 
 ツキノワグマは、能力的には、人間を殺傷することが出来ます。襲われた時、まず守るべきところは、人間の急所である頭部と首です。そこを顔を隠すように両手でガードします。次に守るべきところは、重要な器官がある腹部です。うつ伏せになって、腹部を地面につけ、背中はリュックなどで防御します。
 ツキノワグマに襲われた場合、とにかく反撃しないことが重要です。体にツキノワグマの手がかかったら、動かない方が良いとされています。中途半端に反撃して、手負いにさせると、逆上して本気で襲いかかって来るからです。棒で叩いたり、石などを投げつけるのは、あまり効果がありません。その程度の攻撃では、防御力の高いツキノワグマには、ダメージを与えられないからです。ツキノワグマは、強い反撃には、強襲で反応します。そもそも、ツキノワグマは、人間を餌と認識しておらず、食べようとしていません。むしろ、力を弱め、熊のなすがままに任せて、立ち去ってくれるのを待った方がよいとされています。

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