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苦しい時に側で支えてくれる人(空飛ぶタイヤ)


池井戸潤の小説が原作のドラマ「空飛ぶタイヤ」を観た。

タイヤが外れる交通事故を中心にして銀行・メーカー・中小企業、様々な組織やその家族の様子が描かれていた。

【もくじ】
1.組織という切り口でドラマを観る
2.個人という切り口でドラマを観る
3.自分はどうありたいか
4.よんはよだん(余談)

1.組織という切り口でドラマを観る

中小企業か大企業かという視点でドラマを振り返る。

同程度の問題が起きたときに、中小企業は倒産の危機に直面しているのに対し、大企業は痛くも痒くもない様子が描かれていた。安定性のためにあらかじめ取引先を分散させたり、複数の事業を持ったりするのが大切だと感じた。安定性を考えれば、やはり大企業に所属していた方が、何か起きたときに冷や冷やしなくて済みそうだな。

だが、中小企業はあたたかな雰囲気が魅力的だと感じた。「先代にもお世話になっていますから、どんな時も社長に付いていきます。」とか、「みんな!もんたに子どもが産まれたぞ!!」とか、社員同士が家族のような関係性は素敵だなと思った。人と人の関係性がビジネスの根幹にあると感じた。

そして、大企業の中の人間関係は嘘やしがらみに溢れているように見えた。「お前は若いから理想と現実が違うってことがわかっていないんだよ。」というようなセリフが印象的だった。


2.個人という切り口でドラマを観る

組織に属する個人個人を振り返る。

a. 最後まで正義を貫く人
一番印象的なのは主人公だ。最後まで自分の会社に非はないと訴え続ける強さ。会社を守るために必要なお金に目をくらませずに、真実を追求しようと行動し続ける姿勢。自分の間違いを素直に認めて、謝ったり償ったりする姿。人として魅力的だなと感じた。

b. 苦しい時に支えてくれる人
会社が苦しい時に支えてくれる社員や家族の姿にも心打たれた。会社で起きた事故のせいで陰口を叩かれたり、いじめられたりしている。そして、お給料も下がるかもしれないし、会社は潰れるかもしれない。そんな状況でも、上司・旦那さん・父親を信じてついていく人たちがいた。苦しい時に大切な人を信じて支えていける人って素敵だなと思った。


c. 嘘がつける人
大切なものを守るために嘘がつける人。自分の家族を守るために、理想ではなく現実を見て立ち振る舞う人。組織で上手く立ち振る舞い、安定や権威を守り続ける人。それもまた、一つの正義なのかなと感じた。


3.自分はどうありたいか

最後にまとめとして、自分はどうありたいかを考えてみた。

まず、どういう組織にいたいかといえば、家族のようなあたたかい組織にいたいと思う。長年の付き合いを大切にしている組織や、社員の喜びや悲しみを分かち合えるような組織に魅力を感じる。

また、ひとりの人間としてどうありたいか。まずは、自分の間違いを素直に認めて、誠実に謝ることの出来る人間になりたい。そしてまた、大切な人が苦しんでいる時にも側で一緒に歯を食いしばって支えていける人になりたい。しかし、理想と現実を理解して、大切なものを守るためには時には嘘もつくだろう。


4.よんはよだん(余談)

ラストに流れる曲「テネシーワルツ」の雰囲気が好きだった。恋人と踊っていたたら偶然友達に出会って、いつのまにか友達に恋人を奪われてしまったという歌詞には驚いたけれど。。。

こちらが、Petti Pageが歌っているバージョン。

そして、こちらのマーチングバンドの演奏も好きだな。

また、この曲をきっかけに綾戸智慧さんを知って良かったな。


好きな歌がまた一つ増えた。