記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

時計仕掛けのアポカリプス ネタバレ感想

※ネタバレしまくっていますのであしからず

シャレマニの斎藤Dと雨宮さんの作品ということで発売前より気になっていた作品でした。
シャレマニでは凝部ソウタルートが強く心に残っていまして。私が乙女ゲーに求めてしまう、「主人公VS攻略キャラ」の理想に近い関係性が大変良かったです…!
つまり時アポもこの「主人公の最大の敵は攻略対象」的恋愛描写を求めてプレイしました。

作品の長さは比較的サクサクプレイできる量だったと思います。あまりだれる事なく進められました。

まず、全体的な評価ですが、面白かったですね。だれる事無くプレイできたので作品として良かったと思います。ただ、惜しいというか、凝部ソウタを求めてしまったので勝手にハードルを上げすぎた気はしています。あとは真相ルートが弱かったですね。結構あっさりというか、困難な過程に対してそこで片付けてしまって良い感情なんだとちょっと拍子抜けしました。

主人公と攻略キャラとの恋愛過程ですが、ループものなので2人の気持ちの認識や重さにズレが生じる事が比較的どのルートでもみられるのですが、このポイントが個人的に好きなので良かったですね。主人公が恋愛に対してどちらかと言えば神経が図太いタイプだったのが楽しめた要因として大きかった気がします。欲を言えばもう少し精神を消耗するような駆け引きがみたったですね。
主人公のボイスありは個人的に歓迎しているので問題もなかったです。自己投影ではなくキャラのカップリングを楽しんでいるのでこの傾向は嬉しいです。

【キャラ別感想】

・ルデル

画像1


彼、最後まで綺麗で強い人でしたね。綺麗すぎてもっとルデルの人間味というか、本音を聞きたかったです。困難に陥ってもどこまでも心が折れないところが良さなんですが。ルデルルートは唯一主人公が挫けて真相を打ち明けるシーンがありますよね。この、主人公にとって救われたシーンがなにより良かったです。やっぱりルデル強いな。


・リアン

画像2


リアンはルデルとは対照的でしたね。精神的に弱いwそしてやや情けないwそこが彼の魅力だったと思います。弱い方向にひねくれている可愛い人でしたね。炎の中オルガンを演奏するシーンがこのルートのサビでしたw精神的にも物理的にも破滅していくあのシーンは好きですね。


・クアト

画像3

このルート好きですね!前述した「主人公VS攻略キャラ」の図が好きなものでした。クアトさんは攻略キャラの中で1番過酷な背景なんじゃないかと思います。そんな八方塞がりでどうしようもない現実にいるクアトさんにとって、ラチアの能天気さと幼稚さは癇に障るものがあったと思いますwラチアがループしていく過程でどんどん度胸がついて捨てるものがなくなっていって、そして強欲になっていく様は見ていてとても気持ちよかったです。そんな彼女に困惑し、憎しみと恋が入り混じるクアトさんの心境が随所に感じられてとてもよかったです。
クアトルートはベストエンドを迎えてもクアトにとって幸せなのかわからないところが良いですよね。地上に出ず、地下と共に去ることが精神的には救われるのではないかと思うくらいには彼の背負っているものは重い気がします。そうさせてくれない主人公ラチアが強欲でまた好きですね。クアトが「君のそういうところが嫌いだ。向こう見ずでこちらの都合を考えず、無遠慮に煽り、腹の立つことばらりで憎らしい。」とラチアに言いますがこの台詞にクアトさんの気持ちが凝縮されていて好きです。こういう表現をしておきながら「君が何をしてもゆるやかな幸福しか感じない」「よかったのになぁ…。良く聞くつまらない恋の話みたいに、俺のすべてがきみになって、きみのすべてが俺になれば…。もう、何も…。」と全てを諦めたように心境を吐露し泣くクアトさんはぐっときましたね。必死に生きて砕けて諦めてそれでも縋る彼の生き様が感じられる台詞でした。


・ジル

画像4

このルートは恋というよりは物語の核を知っていく側面が強かったですね。そして主人公が一番過酷な道を行くルートですね。主人公はジルのよる被害者なのではwつかみどころがないふわふわしたキャラであるジルが徐々に人間らしくなっていく様子がこのルートでの好きなポイントですね。あとこのルートで確信したんですがラチアってメンタルが強いというより脳筋というか、どうにかなる!どうにかする!みたいな諸突猛進タイプですよねwそこ深く考えなくて大丈夫なんだwとツッコミたくなるシーンが多々あった気がします。


・ユナカ

画像5

ユナカは真相ルートでもあるんですが、真相があっさり気味なので、残った印象は思春期男子と最後まで何だか報われないキャラという感じですw思ったよりも主人公が好きで思春期拗らせ男子感がすごかったですwある意味ラチアより脳内お花畑w過酷な割に報われないキャラなのでもっと彼には幸せになってほしいですね。


というわけで文章量でもわかるとおり好きなルートはクアトでした!

需要と供給が合致したのが比較的序盤のクアトルートだったので感覚的には尻すぼみになっていった作品だったんですが、だれることなくプレイ出来た良い作品だったと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?