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1926限定版冊子 after route yangラン 感想

楊のブルローネ編を終えたので限定版冊子のafter route yangの項目のみ読みました。
楊のブルローネ編を終えて数日、次の攻略キャラや大団円後のストーリーに進むことができず、未だに楊とリリアーナの物語に心は囚われたままです。まだ暫くはここにいる予定です。
そこで今出来ることと言えば、楊ルートに関するなにかしらを摂取することと、それらに思考を巡らせることです。どっぷり浸かれる時に浸かっておかなくては…。

というわけで、限定版冊子のAFTER Route Yang【ラン】の感想です。


この話ではランから見た楊とリリィについて語られている箇所があり、そういえば双子から見た2人っていうのはあまり、作中で語られなかったなぁと。楊はリリィと出会ってから行動パターンは多様化し愉しそうに見える場面が増えたけれど楊自体は変わっていないとランの心中が語られています。リリィの為に自分を変えることはしないのが楊だと。
そして、そんな楊のそばにいる事を「大変な割に見返りが少ない、命がけの貧乏くじ」と表現しリリィを憐れんでいた事をモノローグで吐露します。

これを読んで、なんだか安心しました。双子、ランからみても2人の在り方を全肯定はできなかったのだと。全てを良しと思えない関係性だけれど、やっぱり理性でなく感情で共にいる、とても本能的な関係性。そんな2人を周囲は完全に理解していたわけではないけど受け入れていたのだと。とても信頼できる登場人物であり物語だな、と安心したわけです。

楊と共にいるリリィを多少なりとも憐れんでいたランですが、楊について話すリリィをみながら(結構幸せそうでよかった。…うれしい)と思うのでした。
ここ、すごく胸にグッときまして、感極まってしまうポイントでした。老鼠にきてからのリリィを見続けたランと無印から楊との物語をみてきたプレイヤーである私の気持ちが重なって、そうか、よかった…リリィのそばにはリリィの幸せを想ってくれる人がいるんだ、ととても温かい気持ちになりました。
そうなんですよね。楊とリリィについては、とにかく何よりも、リリィにとって幸せな日々、幸せな最期になってほしいと願うばかりなんです。リリィは自分の倫理観や信仰や積み重ねてきた日常よりも、なによりも楊を選んで楊の為に終える人生を選んだのです。そんな、まさに「命がけの貧乏くじ」だと思われてしまう選択をした彼女の人生が幸せなものにならなかったら物語として辛すぎます。プレイヤーである私だけでなく、作中に同じようにリリィを想ってくれる人物がいて本当によかったと思えた話でした。
楊の幸せはいいんです。楊は楊であって、他人に願われるような隙は与えてくれないですし応えてもくれないです。こうありますように、と願う隙もないくらいに自分で全て叶えていますし、手にしようとする人です。それにきっと他人が思う幸せは彼にとっては幸せかどうかわからないので、楊は楊の物差しで自分勝手に愉しく生きていくのだろうと思います。なんなんだ、本当に…。

リリィの幸せを同じように思ってくれるランをますます好きになった話であり、リリィの幸せを願う話であり、(良くも悪くも)楊の楊にしかできない生き様を確認することが出来た話でした!

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