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「おみやげ算」について

19×19までの、2ケタの掛け算を簡単にできる方法があると聞きました。「おみやげ算」というそうで、その方法は至って簡単。

①掛け合わせる数の片方の一桁目の数字を、もう一方の数にあげてしまう!
②そうしてできた2桁×2桁の掛け算をする(片方は「10」なので、至って簡単)
③そうして計算した結果に、元々の数字の一桁目の数字を掛け算したものを足す

たとえば、13×14だとすると、
①13の3を、14にあげてしまう(逆でも同じこと)。よって10と17になる。
②この数を掛け算すると、10×17=170
③これに最初の数の一桁目の数字同士、3と4を掛けて、②の170に足す。すると答えは182

ちなみに13×14=182で、確かに合っています。

はじめて聞くと、キツネに摘ままれた気分になるかもしれませんが、これが実際に理に適った方法であることは、以下で証明することができます。

1)一桁目の数字をa、b(ともに0、もしくは1~9の自然数)と置くと、19×19までの掛け算は、

(10+a)(10+b)と表すことができます。
で、これを展開すると、

=100+10a+10b+ab
 ※10aと10bを10でくくると、
=100+10(a+b)+ab 
 ※100+10(a+b)をさらに10でくくると、
=10(10+a+b)+ab

これはちょうど、片方の一桁目の数字を、もう片方にあげた数(10+a+b)に10を掛け、かつ最初の数の一桁目の数字同志を掛け算した結果(ab)を足した数に等しい、ということになります。

ぜひご利用ください。

※ちなみに、だったらと調子に乗って199×199までの数でも何か便利な方法が見つけられないかと思って試してみたのですが、結果として、こちらは暗算でできる程度までにはならないようでした。悪しからず。