Web版 あとがき
本記事は『ボードゲームと文学展@小樽文学館_Web版』の記事のひとつですhttps://note.com/hilow_zero/m/m51eaca69998f
『ボードゲームと文学展』の企画に携わりました藤井です。この展覧会を開催した小樽文学館とは10年以上の付き合いになります。いつどのようにして文学館と知り合ったのか、そしてどういう経緯でその後いくつかの展覧会のお手伝いをすることになったのかを簡単にまとめた記事がありますので、まずはそちらをご覧になってみてください。
『テレビゲームと文学展』のパート2をやりましょうと玉川館長とずっと話していながら、なかなか実現できない日々(というより年月)が続いてました。スケジュール的に2021年度内なら出来るかもなんて話をしつつ、よく考えたら今は無料スペースでミニ展示ができることを知り、ではまずそこを使って軽めの展覧会を2020年内にやりましょう、その名も『テレビゲームと文学展ミニ』といった感じで話を進めていました。
夏くらいに開催できればいいなぁと思っていたら、みなさんご承知のとおりコロナウイルスが全世界に蔓延という状況に。小樽文学館(のみならず全国の博物館)はしばらく休館を余儀なくされています。
どこかのタイミングで少しずつ再開・・・となるかもしれませんが、以前のように人がたくさんいる場所に誰もが自由に行けるようになるかどうかは何とも言えないところがあります。でも、せっかくの文化資産のほとんどが誰の目にも触れないままというのは勿体ない感じがします。『テレビゲームと文学展ミニ』はできればこれまでのように展示を来場者の皆さんに観ていただきたいのが本音ですが、こういうご時世であればオンライン上で観られる形にするのもいいかもしれない。元々、無料スペースで展示する予定でもありましたし。
そういったことを玉川館長とメールでやり取りし、方法を検討することにしました。とはいえ、いきなり企画も含めてゼロから考えるのはタイヘンです。そこで、まずWeb上で展示物をどのように閲覧できるかを検討するために、過去に開催した展覧会のWeb上での再現から始めてみることにしました。『ボードゲームと文学展』のデータが比較的多く残っていたので、こちらを使ってみることに。わたし(藤井)のnoteアカウントを使っていますが、これは遠隔で打ち合わせしながらスピーディに作業するにはこの形がベターということで、玉川館長の許可を得たうえで制作しています。
テキストについては基本、2014年に開催したときに使用したものをそのまま使っています。展示物はひとつひとつを画像データにしていなかったため、準備の際に使った画像などで代用しています。まさか6年後にこういう形でオンライン展示をすることなんて当時は想定していませんでしたので。Webとはいえ2020年版という形ですので、少し内容をアップデートさせています。現状をふまえて病原体の世界への拡散を防ぐ協力型ボードゲーム『パンデミック』の紹介、そしてドイツ年間ゲーム大賞については2019年のものまで追記しています。
実際に作業してみて、素材が集まれば、ある程度の形で展覧会を再現することは可能かなという実感を得ました。もちろん実際に会場に足を運んで実物を観る形にはとうてい構いません。でも外出自粛が続き、できるだけ部屋の中で過ごさざるを得ない現状では、オンラインという形であっても博物館や美術館、文学館での展示物を閲覧する機会はとても貴重なものではないかと博物館好きなわたしは思います。視点を変えれば、このような形でみなさんがオリジナルの個人展覧会をWeb上で展開するのも面白いかもしれません。
最後に、2014年開催の『ボードゲームと文学展』において展示物のご協力をいただいた皆さんに改めて感謝いたします。各お店は現在、休業を余儀なくされています。コロナ禍が収束したときには、またたくさんのお客さんが足を運ぶようになることを祈っています。そして、再び自由に集まってボードゲームで楽しむ、博物館で展示を楽しむことができるようになることを願います。
Hands on Toy's キンダーリープ
https://www.kinderlieb.info/
洋食台処なまらや
https://namaraya.exblog.jp/
小樽の宿 舎とまや
http://tomaya.sakura.ne.jp/
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