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小樽・札幌ゲーセン物語展@小樽文学館_Web版

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2021年1月16日から3月28日まで、小樽市立小樽文学館で開催された『小樽・札幌ゲーセン物語展』の内容をWeb上で楽しむために作成したマガジンです。 博物館の展示をWeb上で再… もっと読む
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記事一覧

小樽・札幌ゲーセン物語展2 終了

 2021年7月17日から小樽文学館にて開催されていた『小樽・札幌ゲーセン物語展2』。新型コロナウイルス感染者増加を受けた緊急事態宣言により約1ヶ月半の休館をはさみつつではありましたが、会期を後ろにスライドしたうえで11月21日に無事すべての会期を終えました。展覧会開催にあたりご協力いただいた皆さん、そしてご来場いただいた皆さん、遠方から応援いただいた皆さん、ありがとうございました。  前述のとおり、休館の期間がはさまれたことで1ヶ月を超える日程変更となりました。ただ、この

眠れるゲーセン物語展

 2021年7月17日から小樽文学館にて開催されている『小樽・札幌ゲーセン物語展2』。北海道にまん延防止等重点措置・緊急事態宣言が出されたため、9月30日まで文学館を含む小樽市の公共施設が休館となっており、ゲーセン物語展2も中断となっています。この記事を書いている時点(9月26日)では10月1日から再開予定となっていますが、まだ決定となっていません。休館は8月15日からなので、約1ヶ月半に渡り中断している状況です。  幸い、ゲーセン物語展2を開催しているミニ会場の次の予定が

ゲーセン物語が再び語られ始めた

 『小樽・札幌ゲーセン物語展2』が7月17日より市立小樽文学館にて開催されています。おかげさまで今年の1~3月に開催された1回目の好評を受けてのパート2開催となりました。  ありがたいことに、前回お客さんとして来館された方の何人かから展示物として使えるコレクションを提供いただけることになりました。前回の協力者はわたし自身も含めて6名でしたが、今回はその6名プラスさらに6名で全12名。展示品は約9割が新規のものになっています。  前回はいくつかの展示品を復刻モノでフォローして

小樽・札幌ゲーセン物語展 Web版1「展覧会の目的&年表」

 2021年1月16日から3月28日にかけて小樽文学館にて開催された『小樽・札幌ゲーセン物語展』。ありがたいことに広く注目を集めた展覧会でしたが、コロナ禍の中での開催ということで、来ることが叶わなかったという皆さんの話を多く聞いています。また、広く集めた注目は『小樽・札幌ゲーセン物語展2(仮)』と『ビデオゲームと文学2 同人誌と攻略本展(仮)』といった二つの次回展覧会開催に繋がっています。そういったことから『小樽・札幌ゲーセン物語展』の概要をWeb上で閲覧できる記事を作成する

小樽・札幌ゲーセン物語展 Web版2「ポスター・パンフ・グッズ類」

■ ポスター ゲームセンター店内に貼られて、訪れたプレイヤーに向けて店内にそのゲームが設置されていることをアピールすることが主な目的だった。 80年代のゲームはドット絵が主体で表現に制約があることが多かったため(制約の中での表現はそれはそれで魅力的ではあったが)、制作スタッフが持っている本来のイメージをポスター中のイラストを通して伝える役割もあった。 イラストは家庭用ゲームとして移植された際、キービジュアルとしてパッケージに使われることも多く、プレイヤーにより強い印象を残すこ

小樽・札幌ゲーセン物語展 Web版3「雑誌・書籍」

■ ゲーム雑誌 80年代後半からリリースされるゲームタイトルが増え、プレイヤーの新作情報へのニーズが高まっていく。 また、より複雑性を増すゲーム内容から攻略情報を求める声も多くなった。 そういった要望に応えるため、ゲーム情報誌が創刊される。 家庭用ゲームと比べて数は少ないが、アーケードゲームを扱う雑誌はいくつか存在した。 全国のゲーセンで出されたハイスコアも掲載され、スコアラーと呼ばれるプレイヤー達のモチベーションに繋がった。 ■ マイコンBASICマガジン 1982年創刊

小樽・札幌ゲーセン物語展 Web版4「ゲームサントラ&ビデオ」

■ サウンドトラック・攻略ビデオ 初期のビデオゲームは効果音のみというものが多かったが、80年代に入ると短いながらもBGMが奏でられるようになる。 特にその頃のナムコの音楽はクオリティが高く、当時Y.M.Oに所属していた細野晴臣から注目され、細野氏プロデュースによる日本初のゲームミュージックアルバム『ビデオ・ゲーム・ミュージック』が1984年4月にリリースされる。 その後、他のメーカーもハイクオリティな音楽をゲーム内で流すようになっていく。 音源チップの性能も向上し、サンプリ

小樽・札幌ゲーセン物語展 Web版5「筐体・基板&プレイアブル展示」

■ 筐体と基板 アーケードゲームは主に筐体と呼ばれる箱に各ゲームごとの基板を入れて稼働させる。 筐体は家庭用ゲームにおけるゲーム機、基板はソフト(カートリッジ・ディスク)と考えてもらってよい。 筐体は主にテーブル筐体、アップライト筐体、ミディタイプ筐体と呼ばれるものがある。 テーブル筐体はスペースインベーダー(タイトー・1978年)の全国的ヒットにより、日本各地に普及した文字通りテーブル型の筐体で喫茶店などにも置かれた。 アップライト筐体はプレイヤーが立ったまま遊ぶもので、海

小樽・札幌ゲーセン物語展 Web版6「その他展示&告知サイト」

■ ゲーセンノート 一部のゲームセンターの一角に置かれていたコミュニケーションノート。主に来客であるプレイヤーが記入していた。 ゲームの攻略、新作ゲーム情報、好きなキャラクターについて、プレイ方法についての議論、マナーについてなどのほか、ゲームとは関係のない日記や雑談的なものも書かれていた。 文字だけではなく、イラストが描かれることもあった。 若いプレイヤーが多かったのでトラブルの火種になることも稀にあり、ゲーセン店員がフォローしていた。 ノートでの交流が盛んだったのは主に9

小樽・札幌ゲーセン物語展 Web版7「小樽文学館・館報掲載文」

下記の文章は、令和3年3月31日発行の市立小樽文学館報・第44号に掲載されたものを、小樽文学館の許諾を得たうえで掲載しています。  『小樽・札幌ゲーセン物語展』の企画に携わりました藤井と申します。2012年開催の『テレビゲームと文学展』、2014年開催の『ボードゲームと文学展』に続く3回目のゲーム展となりました。  ボードゲームと文学展終了後、ビデオゲームをテーマにした展覧会を再度行ないたいと思いながら、なかなか実現できずに時間が過ぎていきました。大きなきっかけとなったの