数える

いち、にぃ、さん、よん
少年は数える
彼の手の平を使って
シャボンのように透き通った
夢の数を

1、2、3、4
青年は数える
ペンをクルクル回しながら
自分の前に広がった
将来の分岐を

一、二、三、四
男は数える
顔をグシャリと歪ませて
自分の中に溜まり濁った
後悔と懺悔を

壱、弐、参、肆
老爺は数える
記憶を必死にかき集めて
感謝の気持ちを