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[17]宗教 ~オープン・ソースから考える中国のサイレント・インベージョン

宗教と諜報

宗教と諜報は無縁に思えるかもしれません。しかし、古くは宣教師などがその例です。宣教師を先兵として派遣し、その国の情報を収集し教会側に送り、その情報を元に植民地化の戦略を立てていたわけです。幸いなことに、日本では豊臣秀吉や徳川家がその意図を察知して鎖国政策(実際には限定貿易)を取り続けたことで植民地化は免れました。一方、他のアジアの殆どの国が植民地となって苦しみ続けたのは皆さんも御存知の通りです。
また、今話題の旧統一教会が正にそれになります。諜報機関であるCIAやCIAの下部組織であるKCIA(韓国CIA)の関与により設立されたのが旧統一教会で、戦後に猛威を振るい始めた共産化に対抗するためでした。ソ連の崩壊により共産化に対抗するという名目を失いそうになって、南北民族統一を名目にする方向に舵を切り、暴走していきました。お布施は組織の拡大のための費用と工作資金獲得のためでもあるわけです。共産化に対抗するためなので、保守的(米従属型保守)な政策を掲げ政治家に影響を及ぼそうとしていたのです。台湾有事が何時起こるかも知れないというこの状況で、旧統一教会ばかりを報道するマスコミが、中国の影響を受けてしまっていることを如実に表しています。
蛇足ですが、従米隷属から自主独立を試みた中川昭一や安倍晋三は不審死と暗殺という結末になってしまいました。

共産主義と宗教

共産主義は原則として宗教を認めません。そもそも、共産主義自体が理想郷を騙る宗教のようなものです。他の宗教と相いれません。そして、監視や全体主義で統制することにより国民を安い労働力として使い、一部の人間だけが得をするシステムです。そのためには、国民を愚民化する必要があり、愚民化には「情報共有をさせないためのコミュニティーの破壊」が必要となるのです。そのコミュニティーの中で強い結びつきを持つ宗教が狙われるのは当然のことです。家族解体政策でさえも行われてきました。ソ連、家族解体のキーワードで検索すれば、様々な論文でその事実を知ることができます。
反日左翼が夫婦別姓や戸籍制度廃止などを強く推し進めようとしているのは、まさにこの家族の解体を狙ってのことです。
愚民化政策の例は未だあります。共産主義のポル・ポト政権によるカンボジアでのインテリ、エリート層の虐殺は100万人を超えます。海外に居るエリート達に対し、国を立て直すから帰国し力を貸して欲しいと喧伝し、誘き出して虐殺までしています。挙句に、眼鏡をしているだけでインテリだと殺してしまっています。カンボジアは今なおその傷跡から立ち直れずにいます。
中華人民共和国を作った毛沢東は知識人を狙った文化大革命で、中国自身が認めているだけで40万人、海外の研究では2000万人の死者が出たと言われています。被害者は5000万~1億と言う説まであり本当の数は分かっていません。人類史上、一番虐殺をしたのはヒットラーでは無く毛沢東なのです。しかも自国民を。中国の場合、漢人の易姓革命という思想があり、焚書坑儒という悪しき文化があるのも、これだけの被害者を出した要因なのでしょう。そして、ヒットラーを超える虐殺者を出したのは、ソ連のスターリンなのです。虐殺者のツートップは毛沢東とスターリンであり、いずれも共産主義者であり、自国民を対象としています。

工作活動の義務化

では何故、潰すはずの宗教組織を利用して工作を仕掛けるのかと言えば、国外にある組織だからです。無理して潰す必要も無く、利用できるものは何でも利用するのです。
宗教組織が工作拠点になる原因は大きく次の2つでしょう。
1.スパイが信者を偽装し活動をする
2.脅しや洗脳により信者が工作活動に協力する
特に2については、中国国家情報法という国家の命令でスパイ活動をする義務を負わせる法律があるという構造的問題があります。違反者には罰則が存在します。
そして、恐ろしいのは脅迫です。在日ウイグル人の方が中国当局から脅迫を受けて命令(帰国命令や工作命令)されていることから、宗教の信者に同じことをするのは想像に難くありません。
そのウイグル人に対する脅迫の生々しい映像がこちらです。

創価学会は中国国内での布教活動を黙認されていると言います。創価学会を母体としている公明党が媚中な原因の一つは、この中国国内にいる創価学会員を人質に取られているからです。

よって、中国による諜報工作は構造的な側面もあるということです。少なくとも中国共産党が崩壊しないかぎり、工作活動は続くということになります。

御覧頂きありがとうございました。
一人でも多くの方にこの現実を知って頂き、最終的には衆人監視で抑止するというのが私の考えです。
厚かましいお願いではありますが、ご家族やご友人に中国のサイレントインベージョンの手口や状況についてご紹介頂ければ幸いです。私の記事で無くても全然構いません。
(了)

活動を応援して頂ける方はサポートをご検討いただけますと幸いです。