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ビジネスマナーコラム①: 悪気がない=悪である

広告代理店で働いていた時、サービス力を強みにしているはずの企業で、圧倒的に自己中心的で周りへの配慮に欠ける同僚がいました。彼は「悪気はない」と言い訳をしながら、顧客対応やチームの協力に関して自分勝手な行動を繰り返していました。顧客とのミーティングで一方的に話し続け、他の意見を聞こうとしない彼の姿勢に、多くの同僚やクライアントは不満を抱いていました。それでも彼は「悪気はないから」と開き直り、改善する様子は見られませんでした。

このような状況は、組織にとって非常に有害です。「悪気がない」と言い訳をしながら周囲を不快にさせる行動を続ける人は、「悪気もないが、人への気遣いもない」、要するに「気が利かない人」です。こうした人々は、自分の行動が他人にどのような影響を与えるかを考えないため、無意識に周囲を不快にさせ、組織の雰囲気を悪化させる原因となります。

気が利かない人の特徴

気が利かない人は、自己中心的な言動を取りがちです。例えば、チームミーティングで一人だけ話し続け、他のメンバーの意見を無視する。忙しい同僚に自分の仕事を押し付ける。これらの行動は全て、自分の都合や利益を優先し、他人の立場や気持ちを考えない無配慮な態度の表れです。そして、こうした人々は「悪気はない」と言い訳をすることで、自分の行動を正当化し、改善する努力をしないことが多いのです。

組織に与える影響

気が利かない人が組織に与える影響は甚大です。特に管理職にこうした人がいる場合、その影響は一層深刻です。管理職はチームを導き、メンバーをサポートする役割がありますが、気が利かない管理職は部下の声を聞かず、自分の意見を押し付けがちです。その結果、部下は不満を感じ、モチベーションが低下します。これにより、組織全体の士気や生産性が低下し、長期的には企業全体の競争力が損なわれる可能性があります。

また、気が利かない管理職は問題が発生した際に適切な対応ができないことが多いです。部下の意見を無視し、自分の判断だけで物事を進めるため、誤った決断を下すことが増えます。こうした状況が続くと、組織全体の成果が低下し、信頼関係が崩壊するリスクも高まります。

ここを大きな声で伝えたい

「悪気がない」という言葉は、無意識のうちに他人を傷つける行動を正当化するための便利な言い訳に過ぎません。気遣いは、個人間の関係だけでなく、組織全体の健康にも深く関わる重要な要素です。気が利かない人が組織に存在すると、その影響は広範囲に及び、特に管理職にこうした人がいる場合、組織全体の士気や生産性に悪影響を及ぼします。

気遣いのある行動を心がけ、他人の立場や気持ちを考えることが、個人としても組織としても成功の鍵となります。「悪気がない=悪である」という認識を持ち、周囲への配慮を忘れないことが、健全で強固な組織を築くために欠かせないのです。

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