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幼稚園で性教育のお話を聞いて、大人こそ学びなおすべきと思った話。

上の子が通う幼稚園で、『だいじなあなた』と題して
市の助産師会による性教育のお話会がありました。

保護者も参加できるとのことで、私もお話を聞いてきたので
その話を聞いて思ったことなどをまとめておこうと思います。

事前に、お話のテーマがお知らせされました。

  • みんなは、どうやって産まれてきたの?

  • おなかの中で赤ちゃんはどうしているの?

  • からだの中で、特に大事な場所って?

  • みんなのからだを守る方法とは?


性教育で意識してきたこと

本題の前に、我が家の性教育についての
これまでの取り組みに触れておきたいと思います。

取り組みというほど、大それたことはないのですが(笑)
それでも、赤ちゃん時代のおむつ替えの際には
「今からおむつを替えさせてもらうね」と
声掛けをすることは意識していました。

詳細は覚えていないのですが、どこかで性教育は0歳から、という
話を聞いたことがあったのです。
もちろん、0歳児に本格的な教育ができるわけではありません。

0歳児からできる性教育。
それは、身体、特にプライベートゾーンを触るときには必ず断ってから!
それは赤ちゃんであっても。
それだけは印象に残っていて、声掛けをしていた感じです。

あとは、絵本を読んでいたかな。
こちらは、養護教諭の友人に勧められた絵本です。

大人用にはこちら。

そこから約4年。

我が家の性教育への取り組みは特にアップデートされることもなく。
そこで、せっかくの機会なので今回のお話会に
参加することにしたのでした。
私が子供のころは、幼稚園で性教育なんてなかったし、
どんなお話になるのだろうと楽しみにしていました。


助産師さんによる性教育のお話『だいじなあなたへ』

お話会は、まずこちらの絵本の読み聞かせから始まりました。

たたかれるなども含む、自分が嫌だと感じるタッチは
「いやだ!やめて!」と言っていいんだよ、と助産師さん。
そしてその伝え方の練習もありました。
(両手を前に突き出して、「やめて!」と言う。)

そのあとは、女の子にはママのお腹の中にいるときから
赤ちゃんの卵を持って生まれてくること。
男の子はもう少しお兄さんになったら赤ちゃんのもとができること。
赤ちゃんは、女の子が持っている卵と、
男の子がもつ赤ちゃんのもとが出会って生まれること。
卵ともとが出会うために『性交』をするよ。
『性交』は子どもはしないことだよ。
大人になって、大好きな人とすることなんだよ。
みんなは、ママとパパが「赤ちゃんに会いたいなぁ」と思ったから
産まれてきたんだよ。

そんな話がありました。
私が小学生?中学生?いや高校生かも?くらいで聞いたようなお話を
今は幼稚園で教える時代なんだなぁと感じました。
(性交っていう言葉も、ごまかすことなく使ったことが印象的。)

お腹の赤ちゃんの心音を聞いて、泣けた

そのあとは、妊婦さんのママが特別ゲストとして登壇し、
お腹の赤ちゃんの心音を聞かせてくれました。

あぁ、懐かしいなぁ。
毎回エコーで赤ちゃんに会えるのを楽しみにしていた妊婦時代の私。
元気な心音を聞いてあの頃を思い出し、なんだか涙が。
あの時お腹にいた赤ちゃんが、今や年少さんになって
お話を聞いてるんだもんなぁ・・・
奇跡の中にいるような気分になりました。

そして、子どもたちが自分の心音を聞いたり、
赤ちゃんの人形を抱っこして重さを感じるような体験も。

赤ちゃんはどこから産まれる?

「体には穴が開いている場所があるよ。
耳、鼻、おしり。おしっこがでるところもそうだね。」と助産師さん。

常に、子どもたちの反応を見ながら、
質問を投げかけながらお話してくださるので
子どもたちもとても楽しく集中してお話を聞いていました。

「女の子のおまたに、赤ちゃんが出てくる穴があるんだよ。
でも、お腹から産まれてくる赤ちゃんもいるよ。」
と赤ちゃんがどこから産まれるのかを話してくださると、
「え~!!」と驚く様子の子どもたち。

「大人が鼻の穴に指を入れて歩いてたら、変だよねぇ?」
というと、ゲラゲラと子どもたちが爆笑。

体の穴の中でも大事な場所やプライベートゾーンの説明をしたあと、
「だからね、みんなもだいじだいじの場所は人に見せたり
人の前で触ったりしないよ。
もちろん、写真に撮ったりしてもいけないんだよ。」
と説明してくださりました。

上の子の胎内記憶の話

この日の夕飯のとき、上の娘が
「ママの心臓の音聞かせて」と私にくっついてきました。
「どくどく聞こえる!」とニコニコした後、
「ママのお腹の中、おもちゃがないからつまんなかったのよ」と。

お!ついに胎内記憶の話が聞ける!?ともっと聞かせてと言うと
「パパ、(ママのお腹の)近くにいたよね」と。
ふいに話してくれることがある、と聞いたことがあった胎内記憶の話。
少しだけでしたが、聞けて嬉しかったです。

幼稚園での性教育のお話会は上の子にも、
いろいろと感じることがあったようです。

寝言で「もうすぐ赤ちゃんが産まれるのよ」と言う夜もありました。

最近では、こんな会話もありました。
「〇〇ちゃん(上の子)に赤ちゃんが生まれたら、ママにも抱っこさせてあげるね。でも、〇〇ちゃんの抱っこじゃないと泣いちゃうかも」
「(赤ちゃんを産むとき)お腹を切るのはいやだなぁ。だって痛いもん!!」
上の子が、ママになるというイメージを持ち始めたんだなぁ、
ぐんと成長したなぁと感じます。

我が家でこれからやっていきたい取り組み

今回のお話会を踏まえて思ったのは、
性教育はタブーという雰囲気の教育を受けてきた私たち夫婦は
今の性教育について情報をアップデートすべきだということです。

どうしても子どもと接する時間が多く、園行事に参加しやすい私が
アップデートしやすい状況な我が家。
子どもたちへの性教育は意識していましたが、
夫への情報共有が足りていないと感じました。

なぜそう思ったかというと、性教育の話を聞いてきた娘が、
夫に「これなに?」とパパのだいじだいじを指さして聞いたときのこと。
「それは知らなくて良いんだよ」とはぐらかしたんですよね。

とっさの質問に動揺したのだと思いますが、
夫への情報共有をおろそかにしていたなぁと感じた出来事でした。

他にも、リアルクレヨンしんちゃんな下の子(男の子)が、
おまたをぴょーんと触ったり、ケツだけ星人をしている(きっと、クレヨンしんちゃんの作者の方も子育て中だったんだろうなぁと思う瞬間。)と
ゲラゲラ笑っている夫。
小学生男子のノリじゃまずいんじゃないかな、と感じるわけです。

ちなみに、上の子は「〇〇(弟)ちゃん、それはいけないよ」と
注意する場面も出てくるように。

全ての人に学んでほしい『包括的性教育』

性教育の話を聞いた数日後、朝日新聞で『性教育 遅れる日本』という
見出しの記事が出ていました。

その記事によると、ユネスコ(国連教育科学文化機関)などは
「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」を作成し、
その中で”包括的性教育”という考えを全面に打ち出したのだそう。

この包括的性教育とは何か、記事の中で埼玉大の
田代美江子教授(ジェンダー教育学)がご説明されています。

-包括的性教育とは。
人権を基盤とした性の教育です。体の発達や生殖などの生物学的な面に加え、ジェンダー平等や性の多様性といった社会・文化的側面も含め、幅広く性を学びます。自らの健康や安全について考え、より良い人間関係を築き幸せに生きるための選択ができる力を育むことを目指します。

朝日新聞2023年11月29日(水)朝刊2面

どうですか??
性教育のイメージが変わりませんか??
まさに今、全ての人が必要な学びだなと感じます。

我が家は新聞を購読しているのですが、
本当に毎日のように性被害の記事を見ます。

もし、包括的性教育の学びが無ければ
万が一被害にあった際に、
自分がされていることを被害だとも認識できないかもしれない。
そして、いやだということもできず、自分を責めてしまうかもしれない。

全ての人が自分を大切にし、
そして周りの人も大切にできるために必要な学びなのだと、
私自身も気づきが多かった幼稚園での性教育のお話でした。

大人が性教育を学ぶ場って、どうやったら実現できるんだろうなぁ。

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