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12.中小企業診断士実務補習って面白い!!(その2)

 前回からお伝えしている中小企業診断士実務補習の様子。企業への訪問後、SWOT分析などを行い戦略担当毎の方向性を打ち合わせをした前半終了後からの続き。

 いきなり余談ではあるが、自分の場合、実務補習の参加場所が家から遠い(地方在住)のため、2日目終了後の土曜日も宿泊し日曜日に地元に戻った。前半2日間はいずれの参加回も金、土曜日であったため、木曜日の仕事終了後に移動し、実務補習前半だけで3日も宿泊が必要となった。後半の3日間(土曜日から月曜日)も3泊必要となり、宿泊費だけでも金銭的負担が大きい。仕事も、最低でも2日は平日の参加があったため有給休暇で対応。さらにこれからお伝えする、レポート作成のために各回2日程度有給休暇をとったため、日常業務、生活への負担が大きかった。

 また、コロナ禍の参加で普段合わない人と会ったり都会での参加であった事から、家族へのコロナ感染の予防として研修参加から終了後1週間程度自宅へは帰らず、マンスリーアパートに宿泊した。そんな事もあって、3回の実務補習参加にあたり補習費用以外にかかった費用は30万程度。必要経費ではあるが、相当負担が大きかった。

 本題に戻り実務補習2日目終了後から。日曜日に地元に戻り、担当する戦略のレポート作成に着手。おおよその文章構成は指導員の先生から指示があり、それに沿って作成。2日間を費やした企業訪問とその後の打ち合わせの内容をベースに肉付けをしていく。この際、他の戦略に関するヒアリング事項やで打ち合わせ事項の要約を作り、メンバー間で共有しておくと他のメンバーとの認識が統一出来るので良い。

 ちなみに、そのためのツールとしてDropboxなどのツールを使ったが、恥ずかしながらその存在をその時初めて知った。他にも、いろいろなデジタルツールや使い方を教えてもらう事ができてその後の仕事にも役立っている。いかに自分のITリテラシーが低いかという事を認識でき、勉強を開始する良いきっかけとなった(今も低いままではあるが・・・)。

 前半2日の実務補習の約一週間後から後半3日が開始。各自作成したレポートの内容をブラッシュアップしていく。内容もさる事ながら、レポートの形式が指定されているため、その仕様に合わせる事も相当大変。WordやPDFに精通したメンバーを中心(ほぼその人にお任せ)に作成する。このときも、パソコンスキルの低さを痛感。日常業務では、WordとExcelを多少使えれば支障がないため勉強するきっかけがない。しかし、今後中小企業診断士として活動するのであれば、PowerPointなどを含め使いこなせるに越した事はない。そう感じて、少しでも機能を覚えようとするきっかけとなった。

 後半3日間のうち2日をこのような作業に費やす。2日目の夕方には内容を完成させ、印刷屋で打ち出しをしファイルなどで製本して訪問先企業に渡せる状況にして終了。同じものを2部作り、1部は指導員の先生を通じて協会へ提出する。ここまでの作業が大変で、レポートの修正に深夜まで費やしたり、印刷屋の持ち込みが閉店間際になったりとバタバタ。それでもメンバー全員が積極的に参加しているためワイワイと楽しい時間でもある。完成した報告書を見た時の達成感は、日常業務ではなかなか味わえないものであった。

 最終日は訪問先企業へお伺いしてメンバー全員で診断報告書のプレゼン。参加回によってはPowerPointでサマリーを作り、報告書と合わせて説明したが、基本は報告書を使って説明。100ページ近い報告書について各担当毎に現状分析と改善案を説明する。時間の都合もあり、最後にまとめて質問や感想をいただく。

 代表者や役員への説明となるが、いずれの場合も真剣に聞いていただける。普段の仕事でも似たようなことをやっているが、「金融機関の職員」という看板をはずし、一人の診断士(見習い)として説明をする事が非常に新鮮で、嬉しかった。我々の作成した報告書を見ながら「今後の事業展開に役に立つ」という言葉をいただいた時に「診断士を目指してよかった」としみじみ感じた。

 3時間弱の報告会をもって実務補習が終了する。企業への訪問前に、作成した報告書1部を協会に指導員の先生から提出しており報告会をもって終了となる。コロナ前に参加した時は、指導員の先生を含め飲みに行き、診断士としての今後の目標を話したり先生からアドバイスをいただいたり楽しい時間を過ごした。

 次の日は通常業務に戻らなければいけないため、最終便で地元へ帰らなければならずハードな日程であったが、非日常の体験をする事ができた。自分にとっては、金融機関の一職員ではなく、一人の診断士として活動する素晴らしさに魅せられた貴重な体験であった。

 これを読んでいただいた方の中でこれから実務補習を受ける方がいらっしゃれば、是非楽しんできていただきたい。

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