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片想い記録③宝塚歌劇団編。My crush #3: Takarazuka Revue

My crushについての記事、第3弾。宝塚歌劇について語ります。

わたしと宝塚の出会い

今振り返ると、これ以上ないくらい恵まれた出会い方をさせてもらったと思う。

大学生の時、「身内が出てるし、チケット取ってくれるらしいから、よかったら一緒に観にいく?」と誘われた宝塚。
2008年の夏。何の予備知識もなく観に行った、星組の「スカーレットピンパーネル」初演。
(余談ですが、お芝居の後に短いショーがあるなんて知らなくて、「え、誰が出てきたの?本人?別人?中の人?あなたは誰!?」と混乱。最後に大階段が出てきて「テレビで見たことあるやつ!知ってる!」とやっと落ち着いた。)

「どうやらこのお嬢さんは宝塚初体験らしい」ということで配慮していただけたのか、用意してもらったチケットは、S席最前列、どセンターの席(後にそんな席で観られることがどれほど奇跡的かを痛いほど知る)。
お芝居の最中で銀橋の真ん中まで出てきて、自分の真正面で歌う主役の男役さんの歌声と目力に胸をズギュンと撃ち抜かれました(後に星組トップスター(当時)の安蘭けい氏だと知る)。
観劇後、興奮のあまり何も話せなくなったのを覚えてる。

そこから、ニコ動で過去の作品とかCS番組の動画(NOW ON STAGEとか楽屋わくわくカフェタイムとか)をひたすら漁って見て(今思うと普通に違法アップロードやったんやな…若気の至りです)、全組のトップスター・トップ娘役・主要メンバーと愛称を覚えて、過去公演のテーマ曲を口ずさむように。
それ以降、星組はほぼ毎公演、他の組は演目が気になったら、という感じで、割とコンスタントに宝塚大劇場に通ってました。
100周年あたりの大劇場公演はほぼ全部観たかなぁ。それからは忙しさとコロナ禍もあって少しセーブ気味やけど、落ち着いたらまた観にいきたいという熱は自分の中にまだあるのを感じてます。

宝塚の魅力

①大人数での迫力、安定の実力
大劇場の1公演だと、70人くらい出てるのかな。あれだけの人数が歌って踊ってコンスタントに公演を続けているってすごい贅沢。外部の舞台と比べたら歴然。大人数での群舞もなんだけど、何より層の厚いコーラスが大好き。

②とにかく元気になれる
「劇場」という空間で、日常から切り離されて、ただただ夢の世界を楽しむことができる。プラスのエネルギーに満ち溢れた空間。パレードが始まったら「もう終わってしまう…」って悲しくなっちゃう。
観ている間はその世界に浸れるし、観終わった後の帰り道もその残り香でふわふわしながら幸せな気分で家に帰れる。

③応援したくなってしまう仕組み
宝塚では「生徒」「研究科◯年」と呼ばれるスターたち。何年も同じ組を観ていると、そのスターの成長や立ち位置の変化など、過程を追いかけて応援することができる。このあたりはジャニーズとかオーディション番組と共通点なのかもな。
あと、CS番組とかでスターの人柄を知ることができるのも、より人間味を感じて応援したくなる。
わたしはこれまでいわゆる「ご贔屓」がいたことはないのだけど(冒頭に書いた知り合いの身内は別格として)、カラーの違うスターがたくさんいるので、それぞれの魅力を愛でることができるのもいい仕組みだなぁと感じます。

特に好きな公演

①ロミオとジュリエット
柚希礼音氏トップ時代の初演星を梅芸で見て、それから再演雪、再演星、再再演星(配信)と全部で4回観てる作品。美しい音楽と力強くしなやかなダンス。みんなが良かれと思って動いているのに、悲しい結末に向かっていくのを止められない。そんなストーリーを知っているからこそ、生き急ぐ2人の若者の運命を思って切なくなる。
初演の愛と死が今やトップスター(星組:礼真琴氏、宙組:真風涼帆氏)と思うと感慨深い。というか、あの初演メンバーからトップスター何人輩出しているんだ…??柚希氏を除いて4人??娘役も入れたら6人か。わぉ。

②スカーレットピンパーネル
今思い返しても、初めて見た宝塚がこの作品だったっていうことは、幸運でしかなかった。まずフランクワイルドホーン氏作曲の音楽が素晴らしい。歌もお芝居もぐいぐい引き込まれてしまった。ストーリーは単純明快で、深く考えたら突っこみどころもある気はするんだけど、ベテラントップコンビの勢いで納得させられてしまった記憶。
公演CDをずっと聞いていたから、一人で全幕再現できる勢いで歌も台詞も全部覚えてる。いつか機会があったら(そんな機会があるとは思えないけど)、民衆の一員になってプロローグとマダムギロチンの場面に出たいってずっと思ってる。

③ル・ポヮゾン〜愛の媚薬〜
初演を生で見たかったレビューランキングNo.1。映像でもガンガン伝わってくる剣幸氏&こだま愛氏の「ゴールデンコンビ」感。涼風真世氏のもはや魔力かと思うような美しい歌声。まだ若かりし頃の天海祐希氏。音楽もダンスも魅力的で癖になるレビュー。パレードで娘役がいっぱい階段降りしてくるのもまた好き。

あとは、「エリザベート」「ファントム」も好きなんだけど、どちらかというと外部バージョンの方が好みなので、ここでは割愛を。
オリジナルのお芝居やったら上田久美子先生の「星逢一夜」「金色の砂漠」が好きでした。どちらも感情移入しすぎてめっちゃ泣いてしまってしんどかったけど。

結び

阪急の駅や車内で見るポスターには、コンスタントに通っていた頃に若手スターだった人たちが今やトップスターとして真ん中に写っていて、時の流れと新陳代謝を感じます。しばらく離れてしまっている分、今の若手スターに疎くなってしまっているのだけど、また観に行きだしたら気になる子が出てきて、成長を見たくなって通ってしまうんだろうなぁ…。 
世の中と自分の生活が落ち着くタイミングと、気になる演目が重なるタイミングを見計らって、久しぶりの観劇を計画しようと思います。

宝塚をきっかけに「観劇」という趣味ができて、外部のミュージカルを色々と見に行くようになったのだけど、その話はまた別の記事で。


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