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思い出を宝箱の中にそっとしまうような/Sexy Zone Chapter II in DOME 20231226 東京ドーム公演(オーラス)感想

前置き

この記事を書き始めたのは2024年の年明けでした。
ほぼ書き終わって翌日にはアップロードしようかなぁと思っていた1月8日、メンバーの一人がグループを離れるという発表があり、気持ち的にもタイミング的にもこのまま下書きのままにしておこうかなと思っていたのですが。
ちょっと気持ちも落ち着いてきた今、改めて読み返してみると、あの日に感じたことや見た景色が鮮やかに蘇ってきて。
どんなことがあってもあの日に与えてもらった幸せな気持ちや素敵な思い出は一生無くならないし変わらないな、と思えたので、勇気を出して公開しようと思います。本編は1月8日以前に書いていたものほぼそのままです。
長いし、まとまりないし、きっと読みづらいかもしれない。でも、これからも続いていく彼らの旅の中で、きっと大きな節目となるであろう瞬間に立ち会えた、幸運な5万5千人のうちのひとりとして、わたしの見たもの感じたものをここに残します。

本編

2023年12月26日。
ありがたいことに、「SEXY ZONE LIVE TOUR 2023 ChapterⅡ in DOME」東京ドームでのオーラス公演を観に行くことができました。

公演中に彼らから発せられるパワーがあまりにも圧倒的すぎて、とても感想を言葉でまとめることはできないな……と二の足を踏んでいたのだけど、オーラスを見届けられた幸運を言葉にしておかないのはもったいないと思い直し、書いてみようと思います。

(↓本編の内容に関するあれこれをまとめた初日の感想note)

「Sexy Zone」のフィナーレ

「Sexy Zone」という名前に、その名前を背負って活動してきたこれまでの自分達自身に、そっとリボンをかけて、大切に宝箱にしまうような、彼ら自身も一瞬一瞬を愛おしんでいるのが伝わってくる、そんな時間でした。

開場後〜本編(挨拶前まで)

始まる前から客席の熱量の高さを肌で感じて。
これがオーラスの空気か、とワクワクしていたらオープニング映像が始まって。

映像が終わったところでセンターモニターに「Chapter II in DOME FINAL」の文字が。あぁ、これでもう本当にこのツアーが終わってしまうんだ、と実感が湧いてきて、この時点で泣きそうになってしまった。

もうこの名前を呼べるのは最後なんだぞ、という風磨くんの煽り。
リフターに乗りながら全身で気持ちよさそうに歓声を浴びるケンティー。
メンバーカラーの照明に照らされながら、遠くの客席に手を振る勝利くんと聡ちゃん。

全部を目に焼き付けたいけど、そうするには目が足りなさすぎた。

MCではこれまでの公演を振り返って。
福岡ですき焼きを食べた話、ケンティーがもつ鍋を食べそびれた話、大阪ではクリスマスパーティーをした話、東京ではスタッフさんのセクションごとのカラオケ大会が行われた話。
ツアー期間、メンバーやスタッフと楽しく過ごせたんだなぁと、激動期にいる彼らが少しでも笑っていられる時間があったことに安心して。

カラオケで過去最高記録を打ち立てて、抱き合って喜ぶ彼ら。
きっとベースが負けず嫌いなんだよなぁこの人たち。
曲の最後の伸ばしで過剰にビブラートをかけてなりふり構わず加点を狙いにいく姿は、なんだかもう微笑ましかった。

「本音と建前」の曲終わりからレッドカーペットを歩く演出。
ただ歩くだけで5万5千人の目を引きつけることができる彼らのオーラ。
自信に満ちた堂々とした顔で、ファンに笑顔を見せたり手を振ったりすることなく歩く姿を見て、わたしの目には彼らがグラミー賞のレッドカーペットを歩いているように見えた。彼らの舞台はきっと世界に繋がっているんだな。

Forever Goldでこれまでの思い出をサンドイッチするという構成が本当にだいすきで。初期のトンチキ曲も、待ち望んでいたMoney Moneyも、ファンミーティングで作ったワィワィHaワィ楽曲化も。
これまで彼らが歩んできた道のりは決して楽しいばかりではなかっただろうけど、あれもこれも全部輝く素敵な思い出としてゴールドのラッピングペーパーで大事に包むような、一曲一曲をいつも通り、でも大切な楽曲として歌う彼らを見ながらそんなふうに感じて。
ラストのポーズからSexy Zoneのイントロにつながる演出と構成は、もう天才演出家菊池氏としか言いようがない。

挨拶〜timeless

最後の挨拶。
4人全員が、心のこもった、血の通った、自分の言葉で語ってくれるのがだいすき。オーラスでは特に、時間をかけて話をしてくれた印象だった。

ケンティーの挨拶で「僕はSexy Zoneという名前がすごく……」で声を詰まらせて、そのあと「……好きだったので、この名前と別れることは寂しいです」と涙をこぼしながら話す姿を見て、これまでただがむしゃらに前を見てSexyの名刺を配り続けてきたケンティーに思いを馳せて、わたしも涙が止まらなくなってしまった。会場中から嗚咽が漏れ聞こえてたよ……
挨拶の中で「アイドルの神様に感謝します」という言葉もあったけど、あなたのそのひたむきな姿勢を見たら、アイドルの神様もきっとあなたの味方をしたくなるよ、って心から思った。間違いなく、アイドルの神様に愛された人だ。
挨拶の中で、「勝利と、聡ちゃんと、マリウスと、」で一息置いて「……風磨と出会って」と続けたケンティー。普段頑なに苗字で呼び続ける相棒を下の名前で呼んだ真意はわからないけど、ただ「ファンを喜ばせたい」というだけでそうしたのではないんだろうな、ということは伝わってきた。
二人が出会った頃、もしくはSexy Zoneを結成した頃に戻って、その頃の彼を思い出していたのか。もしくは、頑なに名字で呼び続けてきたけれど本当は名前で呼びたいと思っていて、それがここで発露されたのか。
考えるのは野暮ですね。でも、ケンティーが本当に素直に、でも勇気を込めた感じで発した「風磨」という言葉を、その暖かくちょっと緊張した響きを、わたしはきっとずっと忘れない。
勝利くんも、聡ちゃんも、風磨くんも、それぞれに想いの伝わる素敵なご挨拶でした。

風磨くんの挨拶が終わって、Timelessのイントロが始まっても鳴り止まない拍手。
風磨くんの挨拶に対してもだし、「Sexy Zone」として本編で歌う最後の曲に対する思いが止まらない拍手だった。

Aメロで聡ちゃんが泣いてしまって歌えなくなって、一瞬客席が「歌うか……!?」って空気になったけど、さらっとカバーする歌声が入って。
(あとから風磨くんだったことを知りました)
初日は「絶対泣かないって決めてた」という聡ちゃんの言葉を思い出して、勝利くんの挨拶の言葉と重ねて、泣いていいんだよ、わたしたちがまた笑顔にするよって思いながらわたしも泣いた。

Timeless曲中ではメンバーへのサプライズがありました。
公演中は用意された映像全部がスタッフさんからのサプライズかと思っていたけど、実は風磨くんの発案だったこと、そこにさらにスタッフさんがファンを巻き込んだサプライズを乗っけていたことと、公演翌日のよにのちゃんねるでの生配信で知りました。どちらの思いも本当に素敵だ。

過去の映像で「We are Sexy Zone」と叫ぶ彼らの姿がつなぎ合わせられた映像。記憶が怪しいんだけど、「Sexy Zone、行くぞー!」も入っていた気がする。
勝利くんが「これサプライズだよ……!」とキラキラした顔で客席に向けて教えてくれて、いやいや、私たちは知ってるんだよ! と微笑ましい気持ちになって。
聡ちゃんとケンティーは割と最初の方から涙を目に浮かべてたかな。
途中からスタッフさんたちの「We are Sexy Zone」コールの映像に切り替わり。このツアーの舞台裏で撮られたっぽいものもあった。
そして、「セクラバ、行くよ!」の合図で、会場中から割れんばかりの大声で叫ばれた「Sexy Zone」。
そのあと歌が再開したけど、けんしょりそうは涙でほとんど歌えてなくて。風磨くんも気力で奮い立たせて声を出してる感じでした。

アンコール

本編が終わり、エンドロールが流れたあと、アンコールを求める「Sexy Zone」コール。
ドーム特有の音ずれが気にならないくらいの大音量。ファンの熱が音に変わって発せられているような声量でした。

再登場した彼ら。フロートに乗りながら2曲歌ったあと、メインステージに戻ってのRUN。
「本音と建前」のパフォーマンスでは悠々と歩いていた花道をここでは全力疾走していて。彼らはやっぱり走るのが似合う。「止まらないでよ」って自分達を鼓舞しながら走ってきたし、これからも走っていくんだろうな。

そして、きっと後世に語り継がれる伝説になるだろう、ふまけんエンドレス背中合わせ事件。
本来は落ちサビを背中合わせで歌って、ラスサビはステージの両端に広がっていくはずが、曲終わりまでずーっと背中を合わせたままでした。
本来とは違う動きをふまけんがしたことにより、カメラワークも不思議な感じになって、というかカメラもふまけんから離れられないみたいになって、結構長い間モニターに2人の様子が映ってた。
わたしの席からは彼らの表情や細かい動きまでは見られなかったんだけど、ケンティーが自分の背中を風磨くんの背中に預けて気持ちよさそうに歌ってる姿と、ちょっと困った風にも照れているようにも見えながら決して自分からは背中を離さない風磨くんがとっても素敵で。
きっと2人にしか共有できない空気がそこにあって、それをちょっと離れたところから勝利くんと聡ちゃんがとっても穏やかな雰囲気で見つめてて。あの場所でしかありえない、尊い空間でした。

曲が終わったあと、ふまけんタイムに全く触れずに何事もなかったかのように外周を歩いてはける彼ら。
挨拶やtimelessでぎゃんぎゃん泣いてたはずなのに、いつの間にか涙も止まってて、今見たのは一体何だったのか……? と、狐につままれたような気分で晴れやかに明るく外周を歩く彼らを見送りました。

ダブルアンコール

「せーの」お姉さんが必要ないくらい、自然発生的に「Sexy Zone」の声が広がっていって、ずっと止まなかった。
菊池氏の声で「なぁに。もっと遊びたいの?」と聞こえて、会場は超絶湧き上がり。(他にもなにか言ってたけど思い出せない! ケンティーも話してた気もする!)

メインステージから出てきてセンターステージに移動しながら、「どうする?」「歌う?」「なに歌う?」と口々に話しながら、あくまで「呼ばれたから出てきただけで、やること決まってないよ」という体の彼ら。
客席にいるマリウスくんに風磨くんが声をかけて。カメラで抜かれてモニターに映ったときに、その日のインスタで東京にいることはわかっていたけど、会場に広がる「やっぱり来てたんだ!」という反応。「せっかくだからマリウスの声聞きたいよね?」と菊池氏が水を向けて、マリちゃんが会場を「しー!」っと鎮めたあと、マイク無しの地声で発した「We are…」に合わせて会場みんなで渾身の「Sexy Zone」を叫びました。
「みんなで歌う曲が一致したら歌うよ」って言いながらセンターステージで4人向かい合って。「もうこの隊形がヒントだよね」って笑いながら話して、せーので揃った「フィルター越しに見た空の青」。
歌詞も映像もバッチリ用意されてて、センターステージが回って、最初は会場の方を向きながら、最後は4人で向かい合って。
穏やかな顔でお互いを見つめ合いながら歌う姿に、センターステージがSexy Zone以外誰も入れない純度の高いサンクチュアリみたいだった。

歌い終わったあと、勝利くんが動き始めて、4人みんなが歩み寄ってお互いをぎゅっと抱きしめて。
そのあと、勝利くんが客席のマリちゃんの方を指さして、4人ともそっちの方を見たり手を振ったりしてたかな。
「5人のSexy Zone」の空間がそこには間違いなくあった。

最後にもう一回、会場の全員で叫んだ「We are Sexy Zone」。
このタイミングだったか、ひとつ前のアンコールだったかが曖昧なんだけど、ケンティーが「Sexy Loversも含めてSexy Zoneだ!」「自己紹介する準備できてるか!?」と煽って。
わたしたちもそっち側に入れてくれてるの、とここでまた胸が熱くなった。

もうひとつ胸が熱くなったこと。
「世界中のSexy Lovers準備はいいか!?」とも煽っていて。
その場にいなかった、日本各地や海外で彼らを応援している、大切なセクラバの仲間のことを思って、みんなの思いも乗っけて叫ぶぞ! と決意した。

後から知ったのだけど、ちょうど同じくらいの時間に「We are Sexy Zoneと叫びませんか?」という声かけがTwitter上でなされていて。
ほんとに世界中のセクラバが声を合わせて叫んでたんだよ。ケンティー知ってたの!? って思うくらい。
セクゾとセクラバは相変わらず相思相愛なんだなぁと思うエピソードでした。

最後の「We are Sexy Zone」コールのあと、センターステージがせり下がって4人が退場。
このあたりはずっと泣いてて記憶がかなり怪しいんだけど、4人ともギリギリまで手を伸ばして、客席に手を振って。
菊池氏の「Sexy Zone! 東京ドーム! バイバイ!」(だったと思う)って言葉というか叫びに近い声が響いて。
登場した場所に帰って行くという流れと、せり下がって行く彼らの姿と声があまりに美しくて圧倒的で、あぁ、ここで本当にお別れなんだな、キレイに幕を引いてくれたな、という感覚になった。

その後も拍手だったりSexy Zoneコールは続いたけど、規制退場へ。
個人的には、こんなに素敵な舞台を見せてくれてありがとうの思いを込めて、規制退場ギリギリまでコールを続けました。
会場全体の声の大きさがすごく大きかったから、きっと奈落に下がったセリや裏の通路まで響いてたと思う。
あなたたちの名前を呼びたい人がこんなにいるんだよ、って彼らに届いて暖かい気持ちになってくれてたらいいな。

むすびに

「フィルター越しに見た空の青」に出てくる「Stay Together」 という歌詞。
そのときどきで「一緒にいよう」って声掛けに聴こえるときも、「一緒にいられますように」って祈りのように聴こえるときも、「一緒にいてほしい」という懇願に聴こえるときもあるんだけど、このオーラスで聴いた「Stay Together」は「一緒にいるんだよ」という決意というか、そこにある揺るがない真実を語っているように聴こえました。

ケンティーがグループを離れるという発表を聞いた今、そのことをますます強く感じます。
これから彼らの進む道が一見別のものに見えても、見えないところでずっと繋がっている。これまで彼らが見せてくれてものや与えてくれたものは無くならないし、Sexy Zoneは5人という事実はずっと変わらない。
これまでの思い出を宝箱に大事に入れてしまっておく、みたいな感覚。目には見えなくなるけど、確かにそこにある。
そのことに改めて気付かされたし、力づけられます。

ほんとのことを言うと、まだまだ寂しいし、グループの形が変わることも自分の中で消化しきれてないし、Sexy Zoneとして最後のシングルリリースがどうなるのかも、配信ライブを見るのも、4月がくるのもその時自分がどんな思いになっているのかも怖いです。
でも、あの日の「フィル青」を思い出したら、ちょっとずつ前を向いて進めそうな気がしてます。前に進もうとする背中を、暖かく優しく支えてくれる曲だと思うので。

3月末までの彼らを心から全力で応援しつつ、4月以降の彼らの新たな門出に合わせてわたしも歩き始める心の準備を少しずつ進めようと思います。

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