youtube戦略編
どうやら収益化できないらしい。
ゲームは儲からない。
にじさんじライバーのようなトップ層でなければ、ゲームは儲からない。
様々な形で情報収集を重ねた結果、どうやら収益化はできないらしいということがわかった。
天開司と伊東ライフの雑談で、天開司が「今からは無理」「自分ならやらない」と言っていたのを聞いて、あぁ無理なんだなと思った。
誰も知らないVtuber
vtuberをはじめようと考え始めた頃から、YouTube君がたまに個人勢vtuberの動画をおすすめしてくれるようになった。
数年前からvtuberをしている個人勢の動画を見つけた。
やる気があるのかないのかわからない、チャンネル登録者数は数百人程度で、再生回数もたいしたことはなかった。
それでも断続的に、数ヶ月に1回とかのペースで動画が作られていた。
その人はずっとvtuberでありつづけていて、それを忘れていないようだった。
今でも時々そのチャンネルのページをこっそり見に行く。
vtuberは今何人いるのかわからないのだけど、名前も知らないvtuberは多くいる。
なんなら登録者一万人規模であっても全然わからないし、それ以下であればなおさらだ。
まったく登録者数が伸びずに引退したvtuberのnoteも読んだ。
「自分はとにかくコラボしまくっていればチャンネル登録者数が伸びると考えていた」
「でも一人の配信でやれることがない」
失礼ながら、バカじゃないのかと思った。そりゃそうだろ。
やりたいことがないのに、どうしてvtuberならやれると思うのか。
視聴者を楽しませることを自分で考えられないのに、登録者数を増やして何がしたかったんだ。
だからこそ、自分は「何をやるか」を真剣に考えていた。
私は何をやったらいいだろうか。
何をやるか問題、お金問題が私の中でずっとあった。
この問題について、あまりにも長い時間考えすぎていて、時系列に沿って理路整然とした話をすることはできない。論理だけでなく感情も多々交じる。
それでもがんばって書くので、読んでもらえるとうれしい。
お金問題について
私はとにかくお金を稼ぐことに興味があった。
もちろん投げ銭ではなく、それ以外に自分のスキルをお金に変えて、視聴者の方にお金の心配をさせないことに対して興味があった。
さて、私は副業などの情報を扱うオンラインサロンに所属していた。
自己紹介するときも
「28歳です」
「32歳です」
「徳島在住です」
などと飛び交う中で
「比木丹いと(ひきにいと)です」
「16歳です」
「魔法の森在住です」
と異色の雰囲気を出していた。
いや事実なのでしょうがない。設定などではない。
1回も配信したことないのに設定意識の高いvtuberである。
漢字を見て「なんて読むんですか」と聞かれたら、堂々と「引きニートでーすwww」と答えていた。
ちなみに後に自分はどんな魔法を使える魔法使いなのかなど、細かい設定を詰めていく内に、魔法の森在住設定はなくなった。
当時は事実だったのでセーフ。
名前の漢字の読み方を聞かれることが多かったので、「いや昔書いた国立大卒引きこもりニートってnoteが少し伸びてしまって、捨て垢で使った名前をずるずると使い続けています」
などと突然現実的なことを言ったりした。
どんなnoteだ、と聞かれることが増えたので、「決して万人向けする内容ではないので、自己責任のもとお読みください」と断りを入れたうえで、noteのリンクを公開した。
まったくにじさんじを知らない方や、普段vtuberに興味のない方にも「めちゃくちゃよかった」「おもしろかった」と言われたりなどもしたね。
実質サロメである。
さてオンラインコミュニティの中では、youtubeの勉強会なども行われていた。
そして「ゲームは儲からない」ということが結論付けられていた。
収益を上げるという点において、2chのまとめ動画やゆっくり解説、人気vtuberの切り抜きほど再現性が高い。
すでに成功を収めているモデルをまねするのが最も効果的だ。
そしてゲームで稼ぐ、プレイヤーとしてyoutubeで人気を出すということは、すでに何百人と挑戦していて、無理という結論が出ている、ということらしい。
個人勢には厳しい世界である。
Twitterでフォロワーを増やす方法、みたいなkindle本も読んだのだけど、「自己啓発本を読んで図解にまとめましょう!」とかいうゴミみたいな内容だった。
すでに人気の出ているコンテンツの信頼度は高く、みんながそれを見る。それ以外のものを見る余裕はないらしい。
その他Youtubeの勉強会では、以下のようなことがまとめられていた。
・稼ぎたいならゲームはするな
・何かしら特化したコンテンツを作れ
・Twitterなどをするな
特にTwitterをやるなというのは厳命されていた。
VtuberってTwitterやってないのかというと、それはかなり特殊な例ということらしい。
外部のリンクを貼ることで、自分のコンテンツに興味がない人にも目に触れやすくなる。
その結果、チャンネルを少し見て、動画をまともに見ずにブラウザバックしてしまう人が増える。
逆にコンテンツに興味がないのにしっかり視聴してしまうケースも増えすぎると良くない。比木丹いとが好きすぎて、コンテンツに興味がないのに動画にアクセスが集まることで、Youtube君のAIは「こんな属性の人も見ているのか」と勘違いを始める。
私のコンテンツに興味がない、比木丹いとに興味があり、普段はVtuberを見ないという人が集まることで、視聴者層として想定しない層にまで宣伝をはじめる。
するとYoutube上では価値の低いコンテンツとして評価されやすくなるということだった。
結局のところ、自分の好きなことをしても収益化はできない。
そもそも見られないので、何をやっても伸びないだろう。
私は早々にYouTubeで収益化することを諦めた。
無理なものは無理である。
大きく稼げる可能性があるのはYoutubeだけど、他の動画サイトの方が収益化条件は通りやすいということも知った。
そうは言っても知るかというのが正直なところである。にじさんじがYoutubeで活動する以上、Youtube以外にあり得ない。
その他副収入を得る手段を色々と講じて、なぜかイラストの仕事をたまにするようになった。決して潤沢とは言えないけれど、お給料をいただくようにもなった。
余裕があるとは言えないけれど、国立大卒引きこもりニートを書いた頃から比べれば、ずいぶんな成長だろう。
とりあえず事実だけを見れば、解決したので、いったんお金問題は置こう。
何をやるか問題
最強vtuberの一角を担う、渋谷ハルのnoteを読んだ。
自分を見てくれる人、応援してくれる人、最初の10人を集めるのが大変だということらしい。
私はすでに国立大卒のnoteという、かなり強いコンテンツを持っていて、ありがたいことに多くの方に読んでいただけた。
前述のとおり、オンラインサロンのような場所で、note良かったと言っていただく機会もままあった。いとさんの書いた文章は何でも全部読みたいとおっしゃっていただくこともあった。
だから比木丹いとという存在を見たいという人を集めるのは簡単なのではないかと思いきや、そうでもないらしい。
一部の層に大好評noteの話
引木丹いとに興味がある人は、ほかにどんなコンテンツに興味を持っているか。
どんなコンテンツであれば、自分のコンテンツにも興味を持ってもらえるだろうか。
前述のように、自分に興味がない人にコンテンツが届くというリスクもある。
noteで自分のYoutubeチャンネルを紹介するのは正直に言って危険だと思った。
だって大半は比木丹いとに興味がある人ではなく、にじさんじに興味がある人なのだから、サクラでチャンネル登録してくれたとしても、継続して見てくれるかは疑わしい。
サクラはサクラ。出会い系のサクラとは出会えないものである。
お前自分のnoteをおもしろいと言ってくれた人のことを疑いすぎではないかと思うことは思うのだけど、私はよく知らない個人勢Vtuberの動画とか絶対見ないタイプの人間である。
内容以前ににじさんじを追うので精一杯なのだ。
国立大学卒引きこもりニートのnoteは、非常に多くの方にご好評いただいた。
その結果、にじさんじのファン、にじさんじはまったく知らないしVtuber自体見ないけれど、引木丹いとだけめちゃくちゃ好きな人が存在していた。
YouTubeではどんなコンテンツを出すべきだろうか。
渋谷ハルならFPSを好む人が、千羽黒乃なら麻雀を好む人が、視聴者層として集まっていると思うのだけど、私のnoteの読者は何を求めているのかさっぱりわからない。
なにせ、にじさんじどころか、vtuber自体見ない人までnoteを読んでいるのだ。
そういう人は頭にじさんじ的なコンテンツよりも、比木丹いとのnoteを求めている気がする。
再生産がしやすいコンテンツ
さて困った。YouTuberのKUNいわく、再生産可能なゲームをやれということらしい。
FPSやMinecraftなど、繰り返しプレイできて終わりが明確でないものがよい。
とはいえもう16歳にもなる人間が、今からやって上手くなれるゲームは限られるだろう。
せっかくなら自分の強い部分を活かしたい。
そして自分の強い部分は何よりも頭が良いことだろう。ネットの掲示板ではFランクと称されるような学歴ではあるものの、腐っても国立大卒。
世間一般で言えば十分な高学歴の部類だろう。
最近また卒業した大学名を伝える機会があったが、「あの大学に現役で行ける人がいるんですね…」と半ばドン引きされた。
頭の良さを活かせそうかつ、Vtuberの視聴者層に人気のあるゲームは何があるだろうか。
麻雀が良いかもしれない。
賭け事のイメージはなんとなくあるけど、パズルゲームのようなものにも見える。
ルールはよく知らないけれど、今からやるなら麻雀が良い気がする。
自分に向いているかどうかわからないけど、とりあえずやってみよう。
ちょっと触ってみるだけのつもりで、私は麻雀に触れた。
麻雀は人生破壊爆弾であった。
人生破壊爆弾
麻雀は人生破壊爆弾であった。
あまりにも面白すぎるゲーム性にすっかりのめりこんでしまった。
だって本当におもしろいんだ。私は一般的な数独の問題であれば最高難易度の問題が解けるようになってしまった。
ただ漠然と決まりに沿って考えるだけなら、大概のものができた。
麻雀はいつまでやっても上手くならない。底なしの沼にはまってしまった。
就職活動をする以外には寝ても覚めても麻雀をするという生活をしていた。
これで強いプレイヤーになれたら、麻雀が上手くなれたら、少しは注目される配信者になれるかもしれないという気持ちももちろんあったが、それよりも単純に麻雀というゲームがおもしろかった。
特筆するべきは、麻雀というゲームは勝っても負けても面白いということである。
歌衣メイカを筆頭に、麻雀では派手で大きな得点を出すプレイが流行っていたのだけど、私は負けることも好きだった。
麻雀は負けるときにも何かしらのサプライズとドラマが用意されている。
勝つときも格ゲーなどの一般的なゲームとは違う。相手の体力を減らせば勝ちなんていう、単純なゲームじゃない。
麻雀というゲームは与えられた手札の取捨選択を繰り返して、きれいに模様を揃えるというものだ。
なかなか上手くは説明できそうにもないが、この模様を揃える過程は一匹の龍を育て上げるようなものだ。
育てた龍を誰より速く、天に昇らせるゲームだと、そう感じたことがある。うーん日本語でOK
とにかく麻雀は奥深く、戦略的でありながら、囲碁将棋よりも取っつきやすく、エンタメ性が高い。
どんなに負けていても劇的な展開を作り出すことの余地がある、何回だってプレイできるゲームだった。
そして私は、どんなに麻雀をプレイしても、ちっともうまくはならなかった。
多少強い程度の、でもそのへんによくいる程度のプレイヤーでしかなかった。
とても自分の強さを売りに配信者をすることはできそうになかった。
マーケティング
そうこうしているうちに、私の就職が決まった。
安心して応援してもらう人間になるには定期的な収入が必要であると考えていたわけだけれど、その収入を得ることができるようになった。
本気で動画配信を始めなければ。
そうは思っていても、いまだに何をやるかは決められなかった。
漠然と行き当たりばったりで、流行のゲームをするだけでは伸びないことは目に見えている。
ゲームするなら麻雀一択ではあるものの、スーパープレイを見せられるような強い打ち手ではない。
役満という麻雀の中でも圧倒的に強い得点が出るものも、何回か出したことがあって、その動画は割とYoutube上でも人気があった。
でも今さら役満動画なんていくらでも転がっていて、ありふれたものでしかないだろう。
自分の立ち位置を獲得するには、すでに人気の出ているものから、少し視点をずらして、別の物を作り直すことで人気が出やすいらしい。
とはいえ麻雀動画なんてすっかりやりつくされていて、自分は強いプレイヤーでもない。
もうとっくにYoutubeはレッドオーシャンであり、いまさら新しいことなんて、ほとんど出てこない。
常人が考えることなんて、大概のことはすでに誰かがやっていた。
そういう自分なりに「これだ」と思えることというのは、見つけようと意識してできるようなものではなく、これおもしろいかなと考えたことが、結果的に条件を満たしていた程度のことである。
ある日、麻雀をしていて、ぼろぼろに負けた。
そりゃもう、無残な惨敗である。最初に目指していた強いプレイヤーとは程遠い。
こんなもんどうやって勝てばいいんだよと投げ出したくなった時に、ふと思った。
これ割と動画にしたら面白くならないだろうか。
人の不幸は蜜の味という言葉がある。
麻雀にはどうしたって運の影響があり、何をどうやっても勝ち筋が見えない場面も時にはある。
そうした惨敗を大きく扱っている人は、自分の知る限りいなかった。
敢えて言うなら白雪レイドだけど、あれは単に運が悪いだけで、自分から意識したキャラクターではなかった。FPSと麻雀の強い人というイメージだ。
私はボロ勝ちする麻雀だけではなくて、勝ったり負けたりする、起伏のある麻雀が好きだ。
自分のやることの大枠が決まった瞬間であった。
そのほか、こんなことがしてみたいというリストを作っておいた。
いまだにすべて消化できてはいない。
これは続けていけそうだという見通しが立った。
クオリティの低い動画をこっそり作って、投稿してみた。
私はVtuberをはじめた。同時接続0でがんばれる見通しが立ちそうもなかったので、いわゆる動画勢というやつだ。
はじめる前は、いつ挫折するかわからないのが怖かった。けれどYoutubeをはじめてみたはよいものの、何をやるか決められないという状況は脱して、完全に安定した。
がんばってるよって話
あまりにも麻雀ばかりし続けていると、それ以外のことができなくなっていくので、たまに別のことを意識的にするようにしている。
淡々と麻雀動画を投稿し続けて、ぼちぼちYoutube君が「この人の動画は麻雀が好きな人におすすめしよう」という傾向を学習しはじめた。
Youtube勉強会の教えは正しかったようで、ほんのりとバズったりもして、まぁがんばっているんじゃないかと思う。
小バズを起こして1,000再生の動画をひとつ作り出すことができたのだけど、最新のものは再生数は一桁だ。Youtube君のご機嫌はよくわからないね。
このままで良いのかと今でもよく思う。
私は多くの人を元気にしたくてVtuberになりたかったんじゃないか。
麻雀というのは、ルールを勉強しなければよくわからない。
だから、本来やりたかったことからずれているんじゃないか。noteの読者の大半は麻雀のおもしろさを理解できないんじゃないか。私は多くの人に元気になってほしかったはずなのに、おもしろさを一部の人しか理解できないコンテンツを出し続けてよいのだろうか。
できればnoteをおもしろいと思ってくれた人にとっても、楽しめるものを提供したいと、いつも思っている。
でもすべての人にとって面白いものを提供するのはおそらく無理なので、諦めている。
勝手にいろいろするから、興味があったら見てくれたらうれしいけれど、興味がなくておもしろくなければ、即切ってもらえたらいいんじゃないかと開き直ることにしている。
そういう方には、Youtubeのチャンネル登録者数が増えたり減ったりすることが最大のコンテンツになるんじゃないかと思っている。
noteで良いと思ってくれた人達のことを、忘れたりしていないよ。
伸びても伸びなくても、少なくとも100回動画投稿するまでは辞めないし、楽しいと思うこと以外していないから、趣味として続けるかもしれない。
たぶん私は、引退するともしないとも言わずに、ふわっと消える存在だとは思う。
チャンネル登録者数が100人もいれば、上位4割に入るらしい。たぶん私は上位4割には入らないんじゃないかと思う。
それでも私が動いてしゃべっている姿を皆様にお見せできることは、10秒でも20秒でも何かしら意味のあることだと思う。
Youtube的にはあまりよくないことだと思ってはいるけれど、いつまでもnoteで黙っておくのは嫌だったし、いつかは書かないといけない。どうせ誰も自分のことなんて待ってなんていないと思いつつも、もし誰か自分に期待してくれる人がいたのだとしたら、今がんばってるよって伝えたい。
私は何をやっても評価されない、ゴミみたいな再生数の時期を、皆様と一緒に過ごしたい。
見たいと思えば見てくれたらいいし、見なくてもぜんぜん構わない。
だって私は生活を賭けて配信をしているわけじゃないんだから。皆様の応援なんてなくたっていいよ。
少ないけれどお給料をいただいている身なのだからね。
本心からそう思っている。
どうせ成功しないであろう、Youtubeをはじめるのが怖かった。
いつまでも「夢を見る人」でい続けるのは居心地がよかった。いつかVtuberをはじめようと考えているうちは、絶対に失敗しないからね。
始めてしまえば、必ずうまくいかない。そしてどうしようもないクズで、怠け者で、しょうもない人間であることが必ずバレるだろう。
でも私は、それではだめだと思った。失敗して、恥をかいたっていいじゃないか。どうせいくらでも失敗してきたんだから。
余談であるが、最近懐かしい名前を目にした。
出雲霞。
かつてAIだった、名前のない彼女。
彼女は今でも元気でいるらしい。
最後に私が活動を開始する前に書いたメモを書こうと思う。
伸びなくてつらいとき
自分が作って楽しいものだけ作れ
無理して投稿しようとするな
アナリティクスは見るな
休め、寝ろ
たまにはパフェでも食べに行け
30、50と動画投稿せずに伸びないのは当たり前
いつか収益化したとき
生活水準を上げない
明日収入がゼロになる可能性を考えろ
百円のご支援のありがたさを忘れるな
調子に乗るな、良い物を作ることだけ考えろ
仕事を辞めるな、一億貯めてから辞めろ
少しは寄付をしよう
自分の影響力をただしく使え
親孝行しろ
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