ひきこもりの弟救出までの記録

27歳から35歳まで8年間ひきこもりだった弟を救出しました。姉です。ひきこもりは社会問…

ひきこもりの弟救出までの記録

27歳から35歳まで8年間ひきこもりだった弟を救出しました。姉です。ひきこもりは社会問題といわれます。もしかしたら誰かの役に立つかもしれないと思い記録を残します。

最近の記事

ひきこもりの弟 #04 弟のこと

弟は、小さい頃は本当に可愛かった。姉の私からすると、母はいつも弟をかわいがっていて、私は可愛がられていないと感じるぐらいだった。 大人しくて、言うことを良くきく子だったと思う。 小学生の頃は、活発で友達からも人気で、学校の成績も悪くないし、スポーツもできて足が早かった。中学生の頃からか、少し大人しくなってきた気がする。 私は高校生の頃はバイト、学校行事、夜中に家を出てはカラオケにいったり友達や先輩と遊ぶのでいっぱい。弟のことに興味はほとんどなかった。 弟は高校生になり、ソフ

    • ひきこもりの弟 #03 母のこと

      noteをはじめてみてわかった。やはり家族のことを文章に書き起こすのはキツイ。なぜか、涙がでてくる。でもはじめてしまったからには続けるしかない。母について書くことは苦しい。自分が同じDNAであることを直視することになるからだ。 母は相当な潔癖症だ。家はいつでもホコリ一つなく、様々なルールが存在している。帰省すれば、必ずスリッパを履かされる。靴下の裏で家を掃除するんじゃない、冷え性にも気をつけなさい。ちょっと裸足で歩けば、風邪をひくよ!と声を上げる。トイレが汚いことはありえな

      • ひきこもりの弟 #02 父のこと

        ひきこもり救出までを語る上で、家族構成や人物像を伏せることは難しい。田舎で暮らす両親や、弟のプライバシーに配慮しつつ、書いていくしかない。 父はサラリーマン一筋仕事が大好きで、仕事に誇りがある人。バシっとスーツが決まっていて比較的若く見えた。取引先との駆け引きや政治が仕事の面白さだと思っている。支店長を勤めていたが、人を育てたりするのは苦手なんじゃないかと思っている。定年退職し、その後も延長で働かせてもらっていたけれど、今は別の会社からお声がかかりたまにバイトに行っている。

        • ひきこもりの弟 #01 書く理由

          27歳から35歳までの8年間ひきこもりだった弟が、昨年、一人暮らしをはじめました。 私たち家族のひきこもり問題ははたから見れば解決しました。 たくさん読んだひきこもりの本ももう必要なくなったし手放そう。メルカリに出そうかな。今この本を必要としている人もきっとたくさんいるだろう。ひきこもりはこの日本に100万人もいるんだから。 自分のそれなりに忙しく楽しい毎日を生きれば良い。 弟が自立した今、私たち家族の問題は解決した。なのになぜかまだ終わっていない気がする。心のどこかに引っ

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