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観察力とは、矛盾を抱きしめることなのかも。

「ドラゴン桜」や「宇宙兄弟」の編集者である佐渡島庸平さんの新刊「観察力の鍛え方」。

もちろんNewsPicksのインベスターやスタートアップルも毎回観てましたし、先日の福岡講演のnew era,new cityも観ましたし、Voicyも聴かせていただいているし、何せ東京と福岡の2拠点生活をされているということで、勝手に尊敬してました。

新刊は、Voicyで執筆中のことを話されていたので、とても楽しみにしていました。Voicyでは必ず1日の振り返りとして「事実」「感情」「気づき」を言語化されていています。明らかに左脳と右脳、論理と感性、父性と母性を意識されていると感じます。

観察というと色んなイメージが浮かぶかも知れませんが、私は最初メタ認知というか禅でいうawarenessに近い概念だと思っていました。

佐渡島さんの現時点での言語化によると観察は下記になります。

「いい観察は、ある主体が物事に対して仮説を持ちながら、客観的に物事を観て仮説とその物事の状態のズレに気づき、仮説の更新を促す。」

「一方、悪い観察は仮説と物事の状態に差がないと感じ、わかった状態になり、仮説の更新が止まる。」

その上で、観察を阻害する3つのメガネとして、認知バイアス、身体と感情、コンテクストがあるとのこと。

それでも観察が必要な理由として、

「自分の身体を、生命の奇跡だと感じ、その身体を通じて自分の心を観察し、世の中を観察し、つながろうと思った。自分自身を極端に否定せず、祝福する存在として認めるために、観察力が必要とされていると、僕は感じている。」

本当にその通りだなと、観察力はこの不透明で不安な時代に、強く優しく生きるために絶対に必要不可欠なものだと感じました。

概念だけではなく具体的な観察の手法についても書かれていて、とても実践的です。

「問い→仮説→観察のサイクル」
「まずはディスクリプション」

株式会社コルクの採用に関して、ストレングスファインダーとFFS理論を活用されているということで、強みの経営も実践されているようです。

後半特に観察を通して生き方の話になっていきますが、特に心に刺さったのは下記の言葉です。

「起きていることは全て正しい。
そういうものだ、と考える。
ちょうどいい機会だ、と考える。」

「自分が何をする人間なのか、自分で深く理解するために時間を使いたい。」

「感情を観察することで、自然と行動が変わる。」

1.あいまいさを受け入れること
2.「すること」と「いること」
3.今に集中すること
4.目的を手放すこと
この四つが密接に結びついている。

「何かを知って測れそうと思ったときに、測らない勇気を持ち、わかりそうでわからないものをわからないまま抱いて眠る。」

これらの言葉も、経営者としての感情「矛盾を抱きしめる」気持ちに近いように思います。とにかく学びの多い、とても今の自分にとって共感できる一冊でした。

#佐渡島庸平
#観察力の鍛え方

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