「無」とは「解釈の自由度を無限に持った」状態。
『有と無』見え方の違いで対立する二つの世界観 細谷功
✔︎「ある」ものを挙げるほうが「ない」ものを挙げるよりも短時間であれば圧倒的に楽である。しかしながら「ある」ものよりも「ない」もののほうが圧倒的に多く存在する。
✔︎悪魔の証明=「ある」ことを証明するのは容易だが、「ない」ことを証明するのはほぼ不可能である。
✔︎「ある型」の思考回路→大多数の人が持っている「あるもの」に目を向ける発想
「ない型」の思考回路→少数の人が持っている「ないもの」まで視野に入れる発想
✔︎一部のイノベーターといわれる人たちは意識的にあるいは無意識的にこのような認知の歪みを逆手にとって、世の中を変革していきます。
1.答えがあると答えがない
絶対的に正解がある問題は世の中にほとんどないといってよい代わりに、前提条件を明確にすれば、進むべき道がほぼ見える問題も数多く存在します。
2.問題解決と問題発見
問題解決は内向きで答えに収束するほうへと向かい、問題発見は外向きに発散させるほうへと向かう。
3.カイゼンとイノベーション
既存の変数を最適化するのか、新たな変数を見つけにいくのか。
4.レッドオーシャンとブルーオーシャン
5.具体と抽象
6.魚と釣り方
魚というのは「消費」を象徴し、釣り方というのは「投資」を象徴したもの。
7.自分と他人
頻発している「意識されていない非対称性」は、「自分のことは具体的、他人のことは抽象的に語る」という「具体と抽象」に起因するもの。
8.同じと違う
9.安定と変化
10.守りと攻め
守りは合格点が高いのに対して、攻めは合格点が低い。
11.受動と能動
能動と受動は基本的に1:Nの関係
12.ツッコミとボケ
ボケは大きなリスクをとってリターンをとりにいっているので、大喝采もあり沈黙もあるという不確実な綱渡りをしていることになる。
13.常識と非常識
「ない型」思考の人は、「常識」のもととなっている既成概念など所詮は単なる共同幻想であり、砂上の楼閣であると思っていて、「非常識」の広大な原野に常に目を向けている。
14.内と外
「中心」がある発想は「主観」、一方で「内も外もない」発想が「客観」ということになり、主観と客観の間にも非対称性が存在する。
15.閉と開
16.部分と全体
17.既知と未知
「ない型」の思考回路とは、学べば学ぶほどその外枠が広がっていき「学べば学ぶほど自分の未熟さが身に染みる」という境地。
✔︎ダニング・クルーガー効果
わかっていない人ほど、わかっていると誤解している。無知の無知
✔︎ゼロ次元の世界の住人と、一次元の世界の住人と、多次元の世界の住人がいる。
✔︎「無」とは、「一切の偏見を取り除いた」状態であり、「解釈の自由度を無限に持った」状態。
✔︎「ない型」の思考回路は「自らを客観視する」メタ認知の産物であり、これは意識の問題とも関連してAIがいまだに持てない感覚であり、これをどう克服するかがAIの進化の一つの分水嶺となることは間違いない。
#有と無
#細谷功
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