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駄文#16  ミキサー、いつか。

こんにちは、抽斗の釘です。

ミキサーのことが頭から離れません。

ポタージュが作りたい。
バナナジュースが作りたい

しかしそれだけのことです。
どちらも毎日欠かさないわけではなく、たまにでいい。
そのたまに、のためにお金を使ってミキサーを買う必要があるのだろうか。
ネットの商品一覧を眺めてみては、そんなことを思います。

高級ミキサーは論外として、
3千円未満の物は、家族分を考えると小さくて頼りない。
また、洗い物を考えると分解できるものがいい。
ならばちょっと奮発して5千円のものはどうか。
どうせ買うならおしゃれなものがいい。
レビューには蓋が開けにくいとある。
こっちは取っ手に水が入って乾ききらないとある。
こっちはこぼれやすいとある。
ならば6千いくらのは。いや、ミキサーなぞに送料込みで7千近く払うのはどうだろう。
……。

これまで頂き物のハンドブレンダーを使っていましたが、細かい溝が洗いにくく、何度洗っても臭いを発するようになってしまいました。
そして私の使い方に合わなかったのか、食材を細かくしようとすると手持ちのプラスチックの接合部分がモーターの振動で離れ、隙間があくようになりました。そして音もおかしい。

ちゃんとしたミキサーが欲しい。
私の頭に浮かぶのは、昔、実家で使っていたガラス製の、ザ・ミキサー。
ガラスは洗いやすいが重たい。
天井に近い戸棚から、背伸びをしてそれを慎重に取り出すのは一苦労で、落とせば割れる。怖い。重たい。だがそれがいい。

最近のミキサーのラインナップは、ガラス製もまだ健在なのですが、トライタンというプラスチックの一種が中庸のようで。軽くて丈夫、匂いも色も付きにくいらしい。
しかし私はガラス製に憧憬を重ねます。
ミキサーはあれでなくては。そんなこだわりが、価格と必要性、利便性の中で私を迷わせます。

時々、大人になって不便だなと思うことがあります。
情報が無料で得られる環境で、ただ好きなものだけを選んではいられない。
より良いもの、より正しいもの、賢いもの、そういったものを選択する必要にかられます。
それは便利なことではあるのでしょう。
しかし私はいつもその選択肢に苦しめられるのです。

そして現状、結論は保留。
気が付けばなぜかデスクライトを購入している始末。

ひどい音を立てて割れようとするブレンダーを必死に押さえながら、

ガラスの重さ。冷たさ。
私の手は、それをいまでも覚えているのです。

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