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駄文雑文

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分類のしようがない、雑多なものをとにかく一まとめにしています。noteも文章も、上手く使えるように練習中です。
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#創作

初恋ではない

初恋ではない

それは初恋ではなかった。

行かなきゃ、とは思いながら、朝、登校時間になると、足は重く股関節および膝関節は硬く歩みはのろのろとやがて止まり、わたしは今日も学校をサボった。
小学生が学校をサボり外をうろついていたらものすごく人目につく。
しかし家に帰れば母親が居て、サボったことがばれてしまう。最悪、クルマに乗せられ逃げられない状態で学校まで運ばれてしまう。
耐えられない、というほど学校が嫌だったわけ

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くじら

くじら

死んだものの霊が見える、と、こいびとは言った。
わたしの顔はこわばった。
ここで苦笑するわけにはいかない。なにせわたしは彼を愛していたからね。

わたしの背後にはご先祖さまがついているそうな。
さぞかしわたしの怠惰を怒っておいででしょうと聞くと、それは無いと言う。
基本的に、わたしを守るひとたちはわたしのことを全肯定なんだそうな。
それはありがたい。
ちいさな魂が、嬉しそうに寄ってきてるよと彼は言

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清々した、と、言ってきみは

清々した、と、言ってきみは

彼氏にふられた!
清々しただろ、と彼は言った。
ばれていた!
不安を口にし執着してるかのように見せかけて
じつは楽しんでいたことが、バレてしまった。

何も持たないわたし
ただ持たないだけに飽き足らず
価値あると(我ながら)思えるようなものをぼんぼん捨てて
捻くれとか拘りとかカンチガイとか面倒くさいくだらないものだけを残した
選りすぐりのわたし、に、ウキウキしていたこと
未来が明日がさっぱりわから

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