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ドラマ「スター・ウォーズ アソーカ」 1・2話感想~もう一度、師弟関係は回りだす~

君はあのキラめきを見たか?

 ついに始まってしまった。「ドラマ アソーカ」!!!!!
この夏の私は指折り数えて待っていた。あと一か月…あと三週間…と時が過ぎゆくのを嬉しくも恐ろしく感じていた。予告を見ては、新しくお出しされる情報に「何それ、聞いてないんだけど?」と頭を抱え、製作陣のインタビューを見ては「これはとんでもないのが来る」と覚悟を決めて気持ちを研ぎ澄ましていた日々から幾星霜、ついに2023年8月23日に配信日を迎えたのだ。(余談だが、偶然にも「反乱者たち」を全て観終えたタイミングでアソーカの予告を見たのでその時の感情はとんでもなかった。)

 君はあのキラめきを見たか?と誰に問うているかすら分からない叫びをネットの海に流すことでなんとか平静を保ちたい。「ドラマ アソーカ」を楽しみにしているファンの一人として、できたら毎話感想を書きたいな~と思っている。体力と時間が許す限り、なんとかこの一か月の配信という祭りを楽しみたいものである。本当は「小説 スター・ウォーズ アソーカ 上・下」の感想をドラマ前に出したかったのだが、まだ完成しないので、これもそのうち出したい。
 ちなみに、筆者はそんなに知識があるわけではないので、感想を書く上で用語や設定が間違っていることもあると思う。できる限りなくしていきたいが、ご容赦いただきたい。

 今回は三本立て構成で書く。一つ目は、「新参でも、予習がなくても観れるのか?」ということだ。二つ目は、「1・2話の感想と個人的に最高だったところ」で、「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」や「反乱者たち」の話もしながら感想を書きたい。三つ目は、「あのキャラに会いたい」ということで、まだ話も見えないうちに一介のオタク(オタクと名乗っていいのか自信はないが…)の願望を書いておこうと思う。
 では、個人的な感情をてんこ盛りにして、感想を書いていきたい。

1 「新参でも、予習がなくても観れるのか?」「…観れるんじゃないか?」

 「ドラマ アソーカ」に出てくる主人公、アソーカ・タノをはじめとして、サビーヌ・レンやヘラ・シンドゥーラなど今作の主要なキャラクターは「スターウォーズ/クローン・ウォーズ」や「反乱者たち」などのアニメ作品で描かれてきたキャラクターである。今作のストーリーとしても「反乱者たち」との関わりはかなり深い。だからこそ、「アニメを見る必要があるのでないか?」「予習で「反乱者たち」を観た方がいいのでは…」という話も出てきやすいドラマであると思う。
 ちなみにこの問題、製作陣たちは既に答えを伝えている。結論、「アニメーションやドラマを見ていない人でも楽しめる」との回答なのだ。

 製作陣たちがそう言っているのであれば、結論としてはもうこれ、と言って他ならないのだが、1・2話を視聴していて「なぜ見ていなくても楽しめる」のか、それは随所に工夫が散りばめられているからでは?と思った。
 私は「スターウォーズ/クローン・ウォーズ」と「反乱者たち」が大好きなので、是非とも見てほしいとついつい言いたくなるのだが、それでも、「ドラマ アソーカ」は他作品を見ていなくても分かるようにできていると主張したい

 私が工夫だと感じたことはいくつかある。まず、最初のあらすじで主人公の目的と状況は説明されていることだ。あらすじスクロールというのはスター・ウォーズといえば…!といった物語の始め方だが、この使い方がうまい。何にも事前知識がない人、何ならスター・ウォーズは初めてなんですという人でも、本作はアソーカという元ジェダイの人がスローン提督の居場所を探していて、そのために敵側と地図を巡っているんだな、ということは分かるのではないか。本作、スター・ウォーズ未履修の人でも楽しめるんじゃないかなあと私は思っているのだが、どうなのだろうか。ジェダイっていうのがフォースっていう力を使ってライトセーバーを持って戦うってことさえ分かれば意外と見れるんじゃないかなあ…?と思っているのが私の持論なのだが、実際そういう人がいるのか分からない。少なくとも、アソーカがどういう人なのかはこのあらすじで、まず一つ情報は出ている。また、アソーカが自身の過去を語る際に、「アナキンから離れた」と言っているので、映画でアナキン・スカイウォーカーを知っているならば、「アソーカってアナキンの弟子だけど、何かあって途中で離れたんだ」と分かるようになっている。
 また、「反乱者たち」のキャラであるエズラがどういう人で、ヘラやサビーヌにとってどんな関係なのか、というのも1話で最低限分かるようになっている。ヘラとアソーカが地図を手に入れたことを話すシーンで「エズラ」という名が出てくる。ここで視聴者は「エズラって誰?」と思うだろう。その後すぐさまロザルの除幕式のシーンに切り替わり、エズラがロザルの星を守るために仲間と戦ったことが説明される。壁画も相まって、エズラとヘラ、サビーヌが反乱者たちとしてロザルを守るために戦ったんだと分かると思う。その後、サビーヌが古い電波塔で、エズラのホログラムを見ているシーンでは、エズラが「君は、本当の家族じゃないけど、兄弟のような存在だ」と言っているため、ただの反乱のメンバーではなく、何らかの絆が存在するんだな、ということも伝わるようになっているのではないか?
 また、サビーヌが電波塔にいるシーンでは、ロスキャットに餌を与えようとして、皿を下に置くと、カメラも下に動く。すると、マンダロリアンのヘルメットが映るようになっているのだ!!「ドラマ マンダロリアン」は見たという人であれば、ここで「サビーヌってマンダロリアンなの?」と思うであろう。その後、ヘラがサビーヌについて「マンダロリアンだもの」と言及するのでマンダロリアンであることもちゃんと分かるようになっている。
 視聴している人によってどこまで見ているか、はだいぶ変わってくると思うが、アニメを見た人、ドラマを見た人、映画本編を見た人、どんな履修範囲であっても、最低限の情報はとりこぼさず、楽しめるように徹底的に工夫されているように思う。私はここに、製作陣たちの、初心者の敷居を低くしたいという気持ちがあるのではないかと思う。ここまで長く続いてきたスター・ウォーズシリーズにおいて、やはり全部観るって結構大変である。私も見始めて10か月が経とうとしているが、まだ終わることがない。でも、終わらないからこそ面白いとも思えているし、楽しい。
 私はいろんな見方や出会い方があると思っているので、本作でアソーカやサビーヌのことをもっと知りたいと思った人がドラマ経由で「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」や「反乱者たち」を見てみるという出会い方もアリだし、楽しいのではないかと思う。このドラマを足がかりにして、アニメを楽しむというのも今までにはできない楽しみ方だし、そうしたとしても楽しめるような工夫を散りばめているのが本作だと思う。

2 「1・2話の感想と個人的に最高だったところ」

 アニメを見ていない人のこともしっかりと考えていながら、アニメを見てきた人のこともしっかりと考えているというのが「ドラマ アソーカ」の最高なところだと思う。徹底的にファンを取りこぼさない…。ここでは、「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」や「反乱者たち」にも触れながら感想を述べたい。

どう見ても「反乱者たち シーズン5」です。本当にありがとうございました。

 あれだけ、アニメ未履修者にも優しいことを主張した私だが、「これは実質の「反乱者たち シーズン5」と言うことは止められない。予告を見た時から思っていたが、本当に「反乱者たち シーズン5」ですよね…???
 「反乱者たち」ファンとしては、あの壁画が実写化したということで感無量の気持ちになっている。あの、あの壁画が…!!!そもそも、こんな形でもう一度スペクターズの仲間たちに出会えることが奇跡。
 本作、アニメのキャラクターたちの実写化という点でも本当に素晴らしいと感じている。ヘラ・シンドゥーラのあの瞳の色とか、アニメ完全再現ですよ。眉毛の使い方とか、実写に向けてコントラストのある唇の色にしているあたりとか、ヘラ・シンドゥーラだなあ…と感じさせる要素がすごい。余談だが、英語版予告を見た際にヘラの声があまりに吹替版と似すぎていて耳を疑った。
 サビーヌ・レンも、見た目もさることながら、ちょっとした表情がサビーヌそのままなのである。除幕式に参加しないところとか、追ってきた警備の人との会話の内容や表情がサビーヌ・レンだなあ…って思う。実写になってちょっとしたアイシャドウの色なんかも見ることができるので、すごくいい色使いだと思いながら見ていた。サビーヌ・レン初登場のシーンで注目したところと言えば何といってもヘルメット!!!!!ちゃっかり後頭部に描かれているロスキャット。彼女ならこういう装飾を加えるだろうなと理解させられてしまう。かつてエズラが住んでいた電波塔にサビーヌが住んでいるという事実だけで震えてしまうが、内装をしっかりサビーヌ色に染めているとことも、とても良い。ロスキャットの実写化もかわいくて仕方ない。実写になってふさふさになったロスキャットは、「そう来たか!!」と思った。たまらない。
 発展したロザルの街並みや「反乱者たち」で幾度となくみた幹線道路の描写も最高であったことは言うまでもない。「この道路さあ、何回も見てて~…本当何度通ったか分かんなくて~…」と思い出話に花が咲くこと間違いなしである。
 ドロイド・チョッパーも実写化を果たしている。チョッパーでいいなと思ったところは頭の可動域だ。私はネットの意見で気づいたのだが、アニメだとオレンジヘッドの部分は左右に回るのみだったのが、実写になるとヘッドとボディの間に可動域が設置されて上下左右の立体的な動きが可能になっている。これによってチョッパーの感情表現の幅は大きく増している。これ考えたやつ、天才だろ…。
 ストーリーとしてもとことん「反乱者たち シーズン5」になっている。ロザルの戦いでエズラが本当は選びたくなかったけど選びとった、パーギルを利用してスローンともども飛ぶという選択があり、シーズン4最終話ではアソーカとサビーヌがエズラを探しに出かけるところで終わっているわけで…。「スローンが生きている」という噂からアソーカとサビーヌが動き出すというのは、すなわち「エズラ・ブリッジャーをもう一度探しに行く」ということでもある。「世界の狭間の世界」でアソーカがエズラとした約束がここまで効いてくると誰が思った????

師弟関係について~ジェダイとしての生き方~

 本作のテーマは「師弟関係」であると監督・製作・脚本のデイブ・フィローニによって明言されている。   

 アソーカ・タノの物語がアナキン・スカイウォーカーのパダワンとして始まったことを思うと、このテーマは重い。様々な作品でアソーカ・タノの人生を見届けてきたが、確かに私は考えたことはあった。「アソーカのパダワンが出るとしたらどんなキャラなんだろうか?」と。そもそも本人がアナキンのパダワンとかいう、映画だけ見てる人からすると「そんな人いたっけ!?」というとんでもキャラなのに、とんでもキャラのパダワンって誰になるのか…。まさか、もう私が知っているキャラだったとはその時思いもしなかった。
 サビーヌがパダワン…サビーヌが…。「アソーカとサビーヌってあんまり接点ないよね?」とか「いや、確かに「反乱者たち シーズン4」のラストでは一緒に旅に出たけれども!!」とか色々と頭を駆け巡ったが、なるほどな~という納得感もじわじわと出てきている。
 二人とも頑固だし、意外と似ている。あと、ギャル要素も似ている笑。アソーカがアナキンと初めて出会った時に「スカぴょん(Sky guy)」呼びしたり、「チョロいって!」と言っていたりしたことは記憶に新しいが、初期アソーカというのはどことなく勝気でギャル要素がある女の子として描かれている。この部分はサビーヌの除幕式ブッチ&逃走の様子と通じるところがある。
 それにしても、「反乱者たち シーズン4」の後に一体二人に何があったのか?久々にアソーカとサビーヌが再会するシーンの気まずさといったらもう…。私は思わず笑ってしまった。二人の目線が全く合わないのだ。ライダー・アザディと「どうして除幕式に出なかったんだ?」と会話してる時も、ヒュイヤンと久しぶり!と会話してる時も、アソーカとサビーヌは全く目線が合わない。むしろお互いにあえてそらしているかの如くの関係である。
 確認するためにもう一度見ていて気付いたが、ライダーが除幕式に「みんな揃っていたのに」と言ったのを、サビーヌは「揃ってはいない」と答えており、それはもしやエズラのことを思っているのでは??と思い胸にくるものがあった。除幕式に出なかったのもそれが理由では…?私の胸がえぐられていく…。
 アソーカとサビーヌの会話を聞いているとアソーカの「ジェダイ」の考え方とサビーヌの考え方の合わなさが袂を分かつ原因ではないのか?と想像する。サビーヌが「エズラのために」と地図について言うのに対し、アソーカはあくまでスローン提督が戻ることを危惧して地図について動いている。アソーカはサビーヌに対して、これはエズラだけの話ではない、と話す。ジェダイというのは個人的な感情では動かない。銀河全体の守護者であり、とことん全体のために善として行動するのがジェダイだと私は考えている。それは、「反乱者たち」でのエズラの選択やエズラの師匠であるケイナン・ジャラスの選択に顕著に表れていると思う。
 サビーヌはそんなアソーカの在り方に疑問を投げかけている。それは、まだ宇宙を飛び回って定住しない生き方をしているの?という質問にも表れている。ジェダイ評議会がある頃のジェダイは評議会の命を受けて星から星へと飛び回る生活を送っていたわけで、そういう意味で定住しないアソーカの生き方というのは極めてジェダイ的である。
 また、アソーカが「(私の助けを)必要とされているから」と答えたことを、「余計なお世話かも」と返すサビーヌは結構厳しくアソーカ・タノの人生の在り方について批判していると思う。
 なお、ここでのアソーカ・タノの人生の在り方は「小説 スター・ウォーズ アソーカ 上・下」でも描かれている。

「私は独りぼっちにもなりたくないし、別に将軍だとか…パダワンにさえなりたいとは思わない。私はその間にある何か、人の役に立てる存在であり続けながら、以前とは違う何かになりたいと考えたの。」

小説「スター・ウォーズ アソーカ 下」p188

 このアソーカの言葉はその後フルクラムとして反乱活動に協力し、常に人のためにありたいと行動し続けた生き方のはじまりとなる言葉だと私は思う。だが、人のためとは、どういうことなのか?何が人のためなのか?サビーヌの「余計なお世話かも」というセリフのはアソーカの生き方の痛いところをついていると思う。その後のヘラとの会話で、「理由が正しくても、間違った結果を招くことがある。その場合どうするか?」とアソーカは話す。このセリフ、アソーカ・タノの人生を知っていると、もう、ため息しか出てこないものである…。私が知っているアソーカ・タノの人生(主にアナキンのパダワンとしてのアソーカの人生)だけでも、このセリフは重いセリフなのだが、多分、サビーヌとの関係でも、このセリフが後々効いてくる気がしている。アソーカ…。

幸運か?宿命か?

 第一話のちらりとした会話なのだが、個人的に気になったので取り上げたい。今作の敵陣営、ベイラン・スコールが弟子のシン・ハティとともにダソミアの魔女、モーガン・エルズベスを助ける。モーガンは地図を手にいれるために、ロザルに向かうように指示する。「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」視聴者としては「ダソミアの魔女生存!?!?!?」とかなり驚くシーンでもある。

モーガン「(地図は)女が持っている」
ベイラン「であれば運が良い」
モーガン「運(luck)は何一つ関係ない。宿命(fate)が次の動きを決めるのだ」

ドラマ 「スター・ウォーズ:アソーカ パート1「師と弟子」」

 モーガンは運を否定し、宿命を提唱する。その一方、「スターウォーズ/クローン・ウォーズ」では運を肯定する話を持ちかけた人間がいた。
アナキン・スカイウォーカーである。

アナキン「お前はモール、僕はグリーヴァス。運が良ければ、どちらもすぐ片付く。」
アソーカ「マスターケノービは運などないと言ってるけど?」
アナキン「僕はそうは教えなかった。」(アナキンが去っていく)
アソーカ「(呼び止めようとして)アナキン。…幸運を」

アニメ「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ シーズン7 第9話「忘れがたき旧友」」

 ちなみに、これがアナキン・スカイウォーカーとアソーカ・タノの最後の会話である。結末は、お分かりの通りである。
 私は、スター・ウォーズにおいて、「「運命」(宿命)をどう理解するか?」は一つの大きなテーマであると考えている。モーガンは運を否定し、アナキンは幸運を信じた。モーガンのいう通り、宿命が次の動きを決めるのか?それとも、幸運は存在するのか?
 もしも、運命があるのならば、アソーカの運命はこの銀河に置いてどのように位置づけられていくのか?本作は、その問いの答えを出そうとしているのではないか、と私は考えている。だからこそ、このセリフは気になるセリフである。

ヘラ・シンドゥーラの気遣いに涙しかない

 ところ変わって二話の感想を話したい。
アソーカってこんなに喋らない人間だったっけ?と実写アソーカを見るといまだに思ってしまう私である。本当にちょっと前までは14~17歳くらいの少女を100話をゆうに越した分量で見てきているわけなので、慣れないって思っても仕方ないって言いたい。それにしてもサビーヌに対する言葉が少ないんだよ!!!!!少女時代はもっと喋っただろ!?なあ!?!?……だんだん自信がなくなってきた。
 アソーカ・タノ、割とコミュニケーションしっかりできて誰とでも仲良くなれるタイプだと思っていたんですけど、推定年齢40歳ごろの実写アソーカって大人になった分、喋らないというか…アソーカ・タノの理知的なところを成熟させたというか…。「反乱者たち」アソーカだっておしゃべりキャラかというと、落ち着いた先輩ジェダイといった風なので、彼女の快活さというのは少女時代特有のものだったのか、私は悩んでいる。
 それはそれとして、アソーカとサビーヌの頑固コンビの間をコミュニケーションするヘラ・シンドゥーラを見ると、気遣いに涙である。地図を奪われてしまったことに気落ちするサビーヌをちゃんと労うヘラ・シンドゥーラ、気遣いが上手い。さすがスペクターズの絆は違う。
 さらにそれとなくサビーヌを弟子にする気はあるかをアソーカに聞くヘラ・シンドゥーラ、素晴らしすぎる。これこそが「ローグ・ワン」作中で呼び出されていた女か…。ヘラって本当に…本当にさあ…!!ヘラがアソーカとサビーヌどちらに対してもちゃんと相手を思いながらコミュニケーションしていく様を見られて私は本当に嬉しい。
 あと、ヘラの右胸のサイコロ風新共和国階級バッジから、とてつもなく階級が高いことが察せられるのが良い。序盤にベイランたちに殺されてた人たちサイコロ1~2だったのにヘラのサイコロ5なんだよな。私は残念ながら詳しい階級はさっぱりだけど、分からないなりにもこういうところから分かるのって私は好きである。

アソーカのライトセーバー戦とヘラの空中戦っていいよね

 第二話、やはりヘラの空中戦が見れたことが嬉しかった。「ヘラ・シンドゥーラならここは避けられた」とか空中戦を見るとついつい考えてしまう人間としては、興奮することこの上ない。
 電波塔に潜んでいたドロイドを瞬殺するアソーカ・タノにしても、「良い!!」と思わず声が出てしまうくらい良い。「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」でのドロイド戦闘をひたすら見てきた人間からすると、アソーカ・タノのドロイド戦闘ってくるものがある。第1話も言わずもがなだが、ライトセーバーの戦い、良いなあ…。第2話でいうと、ドロイドが壊れたところで互いに向き合う構図が好きだった。アソーカ・タノのライトセーバーの色が白だということと、左右で長さが違うことの良さを考えると頭の中で良さが反響していく。良いよね…。
 ヘラの空中戦に話は戻るが、チョッパーとのコンビネーションが最高だった。「攻撃したれ!やったれ!」の如くアームで船を叩くチョッパーとか私物をあさり始めてあれでもないこれでもないと探すチョッパーとかすっごいチョッパーですね。会話が本当にヘラとチョッパーですよ。いや、ヘラとチョッパーが会話してるからそうなんですけど…。ヘラのとんでも操縦テクとチョッパーの投げ技が決まるところ、見せ方が上手い。「決まった!」って思っちゃうもんなあ…。
 アソーカとヘラが互いに戦っているところで、ちらっと船が見えたり、ヘラ側からライトセーバーで戦っている様子が見えたり、こういう細かいところが上手い。好きだ。

もう一度、師弟関係は回りだす

 髪を切り決意したサビーヌとアソーカがロザルで出会うシーンは「反乱者たち シーズン4 最終話」のサビーヌとアソーカのシーンを再現していると思う。壁画やフードを被ったアソーカ、そしておなじみのアーマーに身を包み、おなじみのショートヘア…。光の加減…。二人は出会い、旅に出る。
 サビーヌが髪を切ったことや、なぜか仕舞われていたマンダロリアンアーマーをここで身に着けたことについての意味、サビーヌがもう一度師弟関係を始めようと考えた決意について理解できているかというと、今の時点では取りこぼすところもあるのではないかなと思っている。
だが、アソーカがサビーヌを「パダワン」と呼び、サビーヌがスイッチを入れ、旅が始まったことは間違いない。
 アナキンとアソーカは出会い、運命は回転した。ではアソーカとサビーヌは?まだ見たことのない旅を、まだ見たことのない師弟関係で、もう一度、回り始めた物語はどこへ向かうのか?
 ハイパースペースに入った船が消え、星だけが残った中、カメラがくるりと回転するのは、はじまりを予感させてしまう。見届けよう。たとえそれがどんな結末であっても…。1・2話を通して、私は回りはじめた新たな師弟関係の行く先を考えずにはいられなかった。

曲とデザインについて~星図が好きという話~

 エンディングテーマ良すぎませんか?エンディング映像良すぎませんか?ケヴィン・カイナー先生の新曲どうなっているんですか?
 エンディングを聞いていると、すでに頭を抱えて泣きそうになっているのだが、自分はどうしてしまったのだろうか。エンディング最後のあたりの一節、そこの引用されると感情揺さぶられてしまうでしょう???しかし、私は最後あたりの一節の元曲を正確に特定できない。私は弱い。スターウォーズエピソード3の「新たなる希望~エンド・クレジット」に一節があることまでは分かるのだが、これが元曲でいいのか?良くないのか?
 エンディング映像についてだが、星図のデザインが本当に好きだ。そして、紺色の何とも言えない色合いの背景がとんでもなく好きである。私は、星座早見盤が好きなのだが、本作の星図ってあの雰囲気に通じるところがあって好みのど真ん中一直線剛速球を投げ込まれてしまっている。この雰囲気の星図って、今までのスター・ウォーズにはなかった(少なくとも私が見た中には)のに、それでいてちゃんとスター・ウォーズの世界に投げ込まれているところが、デザインとして素晴らしいと思う。
 デザインとしてもう一つ言っておきたいのは、登場人物の衣装が本当に良いということだ。個人的には、モーガン・エルズベスの衣装が非常に好きである。赤いトップスと袴のようにはためく長いボトムス、全体のデザインが良い。腰のあたりのしまっているところも良い。趣深い。
 それにしても、「アソーカ」の題字ロゴが本当に良い。邦訳版も好きなのだが、やっぱり英語版ロゴのかっこよさたるや。予告時点で褒めちぎっていたのだが、ロゴからここまで「アソーカ・タノ」が伝わってくることってある??一本線が通ったような線は、敵陣営であるベイランも形容した「アソーカの意思の強さ」を感じさせるし、なんといってもOの字が上に出ているところが非常に良い。しみじみ…。

なんで冒頭って赤だったの?結局どこに行くの?

 この話をどう入れ込めばいいか分からなかったので、最後の方にあれって結局なんだったの?どうなっちゃうの?ということを書いて本節を締めたい。
 第1話の冒頭は、いつものルーカスフィルムロゴで始まるが、今回のロゴは真っ赤である。また、ディズニープラスオリジナルの、キャラクターの頭が代わる代わる出てくる映像(これで伝わるのか?)も、いつもなら赤青交互に光が回るのだが、今回は赤だけである。「STAR WARS」ロゴもいつもなら玉虫色に揺らめくが、赤フチである。そして冒頭のあらすじまで赤字にするという徹底ぶり。これ、なんで赤だったんだろう…?(一瞬オレンジかとも感じたが、確認すると私の目には赤に映った)単純に、物語の冒頭で何かが始まりそうだという恐ろしさを表したかったとも受け取れるのだが、これ何か気になるんだよなあ。なんとなく引っかかる。「スターウォーズ/クローン・ウォーズ シーズン7」でも、終盤のクローンウォーズロゴは赤字になっていて、これは今後の展開(シスの台頭)を思えば赤字というのはぴったりでは?と思っていたので、思っていたからこそ、今回の冒頭を赤にするっていうのが、どうにも引っかかっています。まあ、「スターウォーズ/クローン・ウォーズ シーズン5」のD分隊回(10話~13話)では水色ロゴを作っていたので、気楽な気持ちもありえなくは…いや、意図はあるはず…。
 本作は行方不明のスローン提督を追う話であるが、結局のところ彼はどこにいることになっているのか?どうにも普通のやり方では行けなさそうな場所にいることは間違いない。(パーギル恐るべし)そういう意味でも、この旅はどこに向かっているのか?というのは気になってしょうがない。知らない設定をぶち込まれそうな予感もするし、その知らない設定というのがなかなかに大きい情報なのではないかと思う。モーガンの意味深な言葉も相まって謎は深まるばかりである。私の陳腐な想像では、並行世界?と考えてしまう。登場人物たちがいる銀河ではない銀河ということなのは確かではないかと思っているのだが…。今後の展開に期待。
 こういうことを予想できるのも、1・2話しか知らない今のうちである。

3 おまけ「あのキャラに会いたい」

 話が見えない今のうちなら好きなことを言うだけタダ!ということで、オタクの願望をただただ書き連ねる「あのキャラに会いたい」を今のうちに書いておく。一応言っておくが、ストーリーを破綻してまで、キャラに会いたいというわけではない。私にとって、やはり1番出会いたいのは最高のストーリーに他ならない。まあ、でも、このキャラが見たい…!という願望はどうしてもあるので、ここで少しでも消化したい。

①ホンドー・オナカー

 海賊ホンドーには会えるんじゃないのか??という期待が結構私にはある。なぜかというと、ヒュイヤンとアソーカの初絡みにホンド―も関わっているからである。「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ シーズン5 7話」において、ジェダイ候補生たちの手にしたクリスタルを奪いに海賊ホンドーは船を襲う。ヒュイヤンはライトセーバー設計製作技師として、アソーカは先輩ジェダイとしてジェダイ候補生たちと一緒に乗船している。
 さらにホンドーは「反乱者たち」の準レギュラーキャラみたいになっており、エズラのことを妙に気に入っていた。ちゃっかり「反乱者たち」最後の戦いにも参戦しているし、縁という意味ではこのドラマで一番あるキャラクターなのではないか??ホンドーは元気にしているのだろうか。出てきたらヒュイヤンとどういう会話するの?というところも気になるし面白いところだ。

②ケイナン・ジャラス

 会いたいとか会いたくないとかじゃなくて、出てきて。どうにかして出てきて。スペクターズのみんなに会いたいんですよ。こっちは!!!!!
 限りなく難しいことは分かっているのだが、なんとか、過去編とかでなんとかならないですかね…?
 ケイナンに会いたいのもあるが、どうにかしてスペクターズ全員集合が見たいと願うのはオタクの悲しき性なのだろうか…。
 ゼブはマンダロリアンにも出てきたし、きっと出てくると私は強く信じている。問題はケイナンである。ケイナン…。
 そもそも、スペクターズ全員集合といっても、エズラも不在だしそんな願望が叶うことってあるのでしょうか???
 そういえばジェイセン・シンドゥーラ元気?闇堕ちしてない?大丈夫?

③レックス 

 ホンドー同じく、レックスには会えるのではないか?と期待してはいる。
だってレックスとアソーカって「反乱者たち シーズン2」でアソーカと別れたとこで止まってるんですよ???悲しすぎませんか????
「反乱者たち シーズン2 最終話」の、レックスの言葉なく察する表情は切ない。
 本作、気づいたらさらっとアソーカと会話してそうで怖い。そういうことをさらっとやるのがこの製作陣だというのは私は知っている。
 ついでで申し訳ないが、ドラマで聞きたい曲の話もここでさせてほしい。私は「反乱者たち シーズン3 6話「クローン戦争の名残」」が大好きなので、「アソーカ」では「反乱者たち」のエンディングが聞きた~い!と思っているのだがそこまでしちゃう話数はないだろう。もはや133話くらいやってほしいものである。

④アサージ・ヴェントレス 

 私はアサージの未邦訳小説が読みたくて仕方ありません。
 アサージの登場が、「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ シーズン7」で終わりだと私は信じたくない…!アサージは「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」を見進めるごとに好きになっていく大変良いキャラクターである。
 ダソミアの魔女復活記念!ということで、アサージも出ないですかね?
アサージを出すのは、キャラクター造形的に難しそう(首のあたりとか)と思うが、キャド・ベインだって実写化できたんだからアサージ・ヴェントレスだって実写化できるんじゃないか?と期待するのはオタクの悲しき性なのだろうか…。やっぱりアソーカと共闘するアサージがもう一度見たい。見たくないと言ったら嘘になる。
 しかし、未邦訳小説の時点でアサージが死んでいるとしたら、この願望も灰になって消えていくことだろう。

⑤B-1バトルドロイド

 ここまでくると本当におまけ中のおまけである。ありえないことは知ってるんですよ。「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」を見終えてしまった時に「ああ、B-1バトルドロイドには、もう会えないのか…」と思ってしまったくらいには私はB-1バトルドロイドのことを愛しく思っている。
 恒常的なビタミンB-1バトルドロイド不足に我々はどう対処すればいいのか。ちなみに、「マンダロリアン」でまさか栄養補給できるとは思わなかった。かわいかった。
 クローン戦争はもう終わったのに、こんなことを願ってしまうのは、私がクローン戦争に囚われてしまっているのだろうか…。ラジャラジャを聞きたい。それだけなんです。

最後に

 毎話感想を書く代わりに軽く書いていこうと思って書いていったが、思ったより書き進められた。語り足りていないところもややある。シン・ハティ―のキャラ造形(あえてこう言わせてください)が刺さるという話とか…。白おかっぱにおなじみパダワンの三つ編みは反則ではないか?
 本当に、「ドラマ アソーカ」が配信される世界にいることができて私は嬉しい。
 それでは、3話を楽しみにしています!良い水曜日を!



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