演劇記録0-3

自分の役が決まって約1ヶ月、俺らは夏休みに入ろうとしていた。その頃には読み合わせから実際の形での練習に変わり始めていた頃だ。
俺にとって最初の難関はここだったと思う。
俺の記憶能力ははっきり言うと普通の人よりもはるかに低いと思われる。そのために台本の半分も覚えてないような状態だった。
まず、俺が役者をやりたいと言わなかった理由のひとつがその記憶能力の無さからだ。
周りの人が覚えて出来るようになる中俺はまだ台本を手放せずにいた。とても自分が情けなくも思った。でも、やらないといけない。そんな感情で正直普段の練習も憂鬱なものになっていた…

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