神経由来の膝OAにおける疼痛の考え方

リハ塾の松井です!

変形性膝関節症(以下、膝OA)の痛みは軟骨がすり減るからだと思っていませんか?

よく勉強されている方であれば、軟骨には神経線維がないので痛みを感じないということは知っているはずなので、これは間違いだと思いますよね。

実際、関節裂隙の狭小化が進行しているからと言って痛みと相関があるわけではありません(参考文献①)。

ただ、軟骨の深層にある軟骨下骨が露出すると疼痛を感じる可能性はあります。

また、骨軟骨移行部にosteochondral channelsと呼ばれる神経、血管が通る孔の内部には疼痛関連の神経ペプチド、calcitonin gene-related peptide(CGRP)陽性の感覚神経が発現することが明らかになっています(参考文献②)。

このCGRPの存在で関節狭小化が軽度であったとしても、疼痛を感じる可能性が示唆されます。
今日はCGRPと膝OAの疼痛について解説します。


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