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リハ塾マガジン

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2022年10月の記事一覧

神経モビライゼーションの有効性の是非

リハ塾の松井です! セラピストが臨床で遭遇する痛みや痺れといった筋骨格系の障害は筋肉や関節運動の問題に加えて、神経系の関与も含まれます。 ですが、多くは筋肉や関節に対する評価や介入だけで、神経系に対する評価や介入まで及んでいないのではないでしょうか? そこで、今回は神経系に対する介入として神経モビライゼーション(Neural Mobilization:以下、NM)の効果について解説します。 NMとは、末梢神経の感受性、伸張性、運動性を改善する手技であり、疼痛や痺れの改

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ドローインで腹横筋が鍛えられるのは正しいのか

リハ塾の松井です! 腰痛に対する運動療法として、腹横筋、多裂筋をはじめとするコアマッスルのトレーニングが一定の効果を示すことは様々な報告で言われています(参考文献①、②)。 今日はその中でも、腹横筋に焦点を当ててどんな運動療法が効果的なのかをまとめました。 腹横筋と言えば、ドローインというイメージがあるかもしれませんが、それ以外に効果的な運動療法も報告されていますし、ドローインでも工夫するとさらに筋活動を高めることができるので、是非このまま読み進めてください!

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足底の機械受容器を知ると歩行や荷重練習に役立つ

リハ塾の松井です! 身体には感覚情報を受け取る受容器が至る所に存在しており、それらがあるから関節運動を制御したり、姿勢制御を上手く行うことができています。 姿勢が上手く保持できない場合、筋力低下が問題であれば筋力を鍛えることで解決できるかもしれませんが、全てが筋力で解決できるわけではありません。 むしろ、筋力を上手く使うためにも受容器の存在は重要であり、それをセラピストも理解しておくべきです。 今日は足底の機械受容器に着目し、足底のどこに位置するのか、じゃあどこに荷重

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末梢神経から考える下肢の関連痛

リハ塾の松井です! 臨床では痛みの訴えを多く聞きますが、主病名に関する部位の痛みとは離れた部位に痛みを訴える方も多くおられます。 例えば、 などなど。 手術をした部位が痛いのは当然ですが、術前に既往歴がなかったとしても離れた部位に痛みを訴えることあると思います。 そんな場合、色々仮説は立てられますが、今日は股関節と膝関節の関連痛に関して、末梢神経の関節枝から考える視点を解説します。

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肩のリハビリのポイントは骨頭を臼蓋にはめ込むこと

リハ塾の松井です! このような悩みありませんか? 短縮した筋をストレッチしたり、痛い部位をマッサージすることも必要ですが、それだけでは大きな改善は見込めません。 ここで大事になるのが、如何に骨頭を関節窩へはめ込むかということ。 これができれば、あとはそんなに難しくないと思っています。 具体的にどういうことか解説していきます!

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筋力低下を起こす5つの要因を知っておこう

リハ塾の松井です! 筋力低下というのは臨床でも度々挙がる問題点の1つで、それに対して介入することは多いですよね。 ですが、筋力低下と言っても原因は様々であり、単純に筋力低下=筋トレという図式は成り立たないことも少なくありません。 上手くいかなかった場合に上記以外の手段が考えつかなければ問題点も当然解決できないわけで、筋力低下が起こる原因としていくつも仮説を立てられる必要があります。 今日は筋力低下の原因を5つに分けてみましたので、それぞれ解説します。

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内転筋群が原因で大腿内側に痺れを起こす可能性を知ろう

リハ塾の松井です! 臀部や大腿の痺れを訴える方は多くおられます。 主病名や既往歴に腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などがあると、それが原因だと決めつけてしまっていませんか? 大腿内側に限局した痺れは、ヘルニアや脊柱管狭窄症ではなく、閉鎖神経が原因の可能性があります。 閉鎖神経が絞扼されることで、大腿内側の異常感覚や神経支配を受ける内転筋群の筋力低下が起こり、それが痺れやだるさ、違和感を起こしているかもしれません。 今日は大腿内側に症状を起こす閉鎖神経について解説し

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腰痛の原因を評価するには隣接関節も含めて考える

リハ塾の松井です! 僕が臨床でリーズニングする際の基本となっていることの1つに、隣接関節との関係を考えるというものがあります。 例えば、腰痛が主訴の場合、腰部を評価するのはもちろんですが、隣接する胸椎や股関節の動きの結果として、腰部へ代償的に負担となっていることがあります。 この場合、腰部だけでなく、胸椎や股関節を関連させた評価も重要となりますよね。 今日は腰痛の訴えに対して、股関節や胸椎をどう絡めて評価すると良いのかを解説します!

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臨床で重要な下部腹筋の評価方法

リハ塾の松井です! 養成校で習う体幹屈曲のMMTってどんなのか覚えていますか? 背臥位で膝を立て、体幹を屈曲してくるというものですが、これは主に骨盤に対する体幹の動きを評価しており、腹直筋の筋力評価として用いられます。 回旋の動きを加えると、腹斜筋群の評価にもなりますね。 ですが、臨床的には体幹を屈曲するという動きよりも、骨盤の前方偏位や前傾を制動するという役割の方が重要だったりします。 この場合は既存のMMTの評価法では評価しにくく、必要なのは体幹に対する骨盤の制動

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炎症を鎮静するためにセラピストとして何ができるか?

リハ塾の松井です! 今日の記事は特に急性期で働く方には大事な内容です。 骨折など外傷による損傷は必ず炎症が起こります。 炎症期のリハビリに関わる方はこんなことを考えるかもしれません。 実際、僕も炎症がある時は当たり障りなく関節を動かして冷やしておけば自然に炎症は治まるし大丈夫だろうと思っていました。 確かにそうかもしれませんが、炎症がいつまで続くかは個人差があって分かりませんし、炎症が長引けば長引くほど痛みも続くし、組織では癒着が生じ可動域制限をきたす原因になります

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下肢内側の痺れの原因はこれ

リハ塾の松井です! こんな訴え聞くことありませんか? 若手の頃は足の痺れと聞くと、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などをイメージし、ヘルニアや狭窄症はリハビリじゃどうにもならないし、梨状筋症候群なら梨状筋のストレッチだ!としか考えられませんでした。 しかし、下肢の痺れと言っても範囲は広く、それぞれ支配している神経も異なるため、末梢神経の走行とそれに関わる組織の理解さえできれば、上記のアセスメント以外の考え方もできます。 今日は下肢の痺れの中でも、大腿

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胸腰筋膜が腰痛改善に重要な理由

リハ塾の松井です! 今日は腰痛に関する大事な知識の1つである「胸腰筋膜」について解説します。 腰部の筋肉と言えば、脊柱起立筋、多裂筋などありますが、筋肉というはっきりとしたものに比べ、胸腰筋膜は曖昧な印象があるのではないでしょうか? それは筋肉は学校でも習うし、走行や作用も明確なのに対し、胸腰筋膜はどこにあってどんな役割があるのかいまいちわかりにくいということがあると思います。 ですが、胸腰筋膜は痛みにかなり関係するため、腰痛を考える上で必ず頭に入れておいてほしいこと

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歩行は下肢・体幹だけではなく上肢も重要

リハ塾の松井です! 歩行と言うと、どうしても下肢に着目しがちですよね。 下肢以外でも体幹までしか考えていない場合が多いのではないでしょうか? ですが、私たち健常者の歩行では、下肢の振り出しにあわせて反対側の上肢の屈曲(同側上肢の伸展)も起こっています。 それを踏まえて高齢者の歩行を見ると、以下のような特徴があります。 また、脳卒中患者ではウェルニッケマン肢位が有名ですが、歩行時においても上肢が屈曲パターンになっていることを多々経験します。 これを考えると、1つ疑問が

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坐骨神経痛とTHAの関係

リハ塾の松井です! 臨床では、腰下肢の痛みや痺れを訴える方って多いと思いますが、原因は様々です。 腰部椎間板ヘルニア 腰部脊柱管狭窄症 など、原因となる疾患がはっきりしていて、疾患による障害部位と症状が一致していれば合点もいきます。 ですが、背景となる疾患があっても症状が一致していない場合も少なくないですよね。 こんな時、何を考えるのか。 1つの選択肢として、坐骨神経痛が挙げられますね。 そこで、今日は坐骨神経痛に関連して、人工股関節全置換術(THA)が既往に

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