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リハ塾マガジン

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2021年9月の記事一覧

OKCとCKCの関節動態の違いを考えてみた

リハ塾の松井です! 今日はご質問をいただいたので、それに対する回答を記事にしました! <ご質問内容> CKCとOKCでの関節動態の違いに関する論文などありましたら教えていただきたいです。 臨床では、CKCあるいはOKCの運動療法を実施することがありますが、それぞれの関節動態の違いを知っておくと、運動療法を指導する時に役立ちそうですよね。 ただ、関節によって違いますし、範囲が広いのでこと細かにお答えはできませんが、可能な範囲で解説します。 まず、CKCとOKCの違い

腰椎の彎曲から考えるリハビリ戦略

火曜日ライターの松井です! 臨床で多くの症例を見ていると、脊柱の彎曲が崩れている方が多くおられます。 脊柱の生理的彎曲が適切に保たれているからこそ、機能障害などなく動くことができますが、彎曲が失われる、あるいは過剰になることで様々な弊害が起こります。 腰痛のある方では、腰椎の前彎が減少している、あるいは増強している、どちらの報告もありますが、彎曲が適切でないということは共通しています。 他にも、腰椎椎間板ヘルニアと診断されて痺れや痛みがあるが、これといった機能障害が見

中殿筋機能と腰痛との関連

リハ塾の松井です! 腰痛の訴えがある方は疾患由来のありなし問わず、リハビリでも多く聞く訴えの1つだと思います。 腰痛が活動を制限している場合、腰痛に対しても当然介入しなくてはいけませんが、何となくマッサージやストレッチして終わっているという方いませんか? 腰痛は原因が必ず腰部にあるというわけではないので難しい部分もあります。 そこで、今回は腰痛と関連する部位として中殿筋との関連について解説します! 腰部と股関節は隣接しているため、腰痛のある方で中殿筋の短縮や機能障害

股関節術後に歩かせる前にするべきこととは?

火曜日ライターの松井です! 大腿骨頚部骨折やTHA後など、骨折や侵襲後は股関節周囲筋の出力は低下し、股関節は不安定になります。 そんな状態なのに「歩かないと良くなりませんよ!」って、ちょっと待ってください! それはそうかもしれませんが、その前に股関節の安定を高めて、少しでも安定して痛みが出にくいようにするべきです。 思考停止で歩かせれば良いってわけじゃなく、やれることはしましょうということで、今回は股関節の安定を高めるには?というテーマで書いてみました!

分回し歩行を分析するための3つのポイント

リハ塾の松井です! 今回は脳卒中の歩行に関する質問をいただきました。 <ご質問内容> 歩行分析はどこから始めると理解しやすいでしょうか? 麻痺側下肢の振り出しが一本の棒のような振り出しになっている方がいます。 原因分析が難しいです。 振り出しが分回し様になってしまう脳卒中の患者さん、多いですよね。 よくある歩容ではありますが、スムーズな歩容に変えていくのは簡単ではありません。 そもそも、歩行分析自体が見る部分が多く、焦点を絞らないと訳が分からなくなってしまいます。

腹斜筋群の機能解剖から体幹機能のポイントを考える

火曜日ライターの松井です! 圧迫骨折や腰椎椎間板ヘルニアなどの体幹機能障害を伴う疾患、それ以外の上下肢の疾患においても体幹の機能障害を伴うことは多いですよね。 そんな症例に対して、体幹の運動療法を取り入れることがあるはずですが、思考停止で臥位で上体起こしやドローインをしていませんか? 明確な理由があってそれを実施するのであれば問題ありませんが、何となく実施して効果があまり出ていないにもかかわらず継続するのは考え直さないといけません。 では、体幹機能障害を改善するにはど

思考停止で片脚立位してませんか?

リハ塾の松井です! 片脚立位ができない場合、何が問題だと考えますか? 中殿筋でしょ! とりあえず、片脚立位の練習しとけば良いでしょ! 若手の頃の僕は思考停止で上記のように考えていました。 ですが、それで良くなる方もおられましたが、良くならない方の方が多かったです。 でも、そこで筋トレが足りないから、自主トレをしてくれないからとか、何かと理由を付けて中殿筋が問題だと決めつけて考えてました。 片脚立位が不安定な原因は中殿筋以外にもたくさんあるので、今日はその辺りを深掘

3つの面から症状を考察しよう

リハ塾の松井です! 痛みや機能障害の改善を目標にするにあたって、姿勢や動作を参考にすることがあると思います。 ですが、姿勢や動作の偏りを安易に正中に修正することが本当に適切なのかどうかは考えないといけません。 右側の肩甲骨が下がっているから、骨盤が左に回旋しているから、これを正中位に修正して満足するのではなく、それで痛みや機能障害が改善するのかはよく考えないといけません。 今回は、疼痛や機能障害から姿勢や動作をどのように考え、改善していくかの1つの例を解説していきます

肩関節の痛みにおける4つの問題点【結節間溝】

火曜日ライターの松井です! 臨床で肩の痛みを訴える方に対して、どのように評価を進めていこうか悩むことありませんか? 肩関節運動には複数の関節や筋肉が関わるため、何が痛みの問題になっているのかを鑑別していくことが非常に重要です。 ここを疎かにすると、結局問題点が曖昧なまま介入を進めることになるので、上手くいかないと感じることも多いでしょう。 そこで、前回まででそんな悩みをなるべくシンプル化するために、肩の痛みの問題点を以下の4つに分けて考えるとお伝えしました。 ・肩甲

関節拘縮に思考停止でストレッチはまずい

リハ塾の松井です! 以下のような質問をいただいたので、今回はこれについて回答していきますね! 私は1年目の作業療法士です。 拘縮のある患者さんのリラクセーションを依頼されることがありますが、基本的な筋肉のほぐし方すらも学んでいないので、困っています。 理学療法士の方が学生の頃に習う基本的なことから、臨床で使える知識まで教えて頂けたら幸いです。 専門学校ということもあったのかもしれませんが徒手的な手法は、触診での筋肉・骨の触り方、MMTしか習っていません。 実習で習