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手柄は人へ、責任は自分に

機能する組織

 「手柄は人へ、責任は自分に」というのは、機能する組織の特徴です。組織として内部の信頼関係が築かれます。仕事を任せても皆が伸び伸びと動きます。そういう環境を作るのが幹部(取締役やマネージャー職)の役割です。

機能しない組織

 よくあるのがこの逆のパターン。部下の手柄は上司の手柄、上司の責任は部下の責任という構図です。プレイングマネージャーが増え、自らの個人成績も評価にされることが要因です。この手の組織は業績が停滞しているか、過去の遺産で事業が成立しているだけということが多いです。もしくは、一時的に運が良く業績が良いということもあるでしょう。しかし、人の定着率が高くありません。組織にとって必要な人が残らず、そうではない人がしがみついている状態になるため、組織としては負の連鎖に巻き込まれます。

幹部が役割を果たさないと起こること

 多くの問題を抱える組織はこのような状況に陥っているにも関わらず、手を打たないことがあります。それはこれまでの組織マネジメントの失敗を責められると思っているからです。失敗は失敗として認め、改善することが幹部の役割です。その際に、正確な事実に基づいて改善しなければ効果は得られませんが、上司の失敗を部下に押し付けている組織では、誤った改善をしてしまい、結果的に失敗を繰り返します。失敗の要因とは異なるところで対策をしているので当然の結果ですが、これを繰り返すことにより、現場の優秀な人材から抜けていくというサイクルが出来上がるのです。

組織を正しく導くために

 問題には必ず原因があります。その原因が不都合な真実だとしても、目を背けることなく真摯に向き合うことで適切な改善をすることができます。
 正しい対応ができるかどうかは、タイトルにある「手柄は人へ、責任は自分に」が実践できる人が幹部に就いているかどうか次第です。
 組織の幹部職を見れば組織の未来が見えてきます。幹部が変われば現場は変わります。幹部の意識変容も重要な経営手法の一つです。

 組織構築、改革、意識変容研修のご相談はお気軽にどうぞ。


著者:原田光久(ひかりば 代表 / コミュニケーション・プランナー) ●社会問題解決アドバイザー、新規事業開発・地域創生・経営支援 ●行政・教育機関・民間企業で研修・講演・IT推進をサポート ●連絡先:harada@hikariba.com