714便にご搭乗のお客様へ

　

　本日は、アルバ国際空港行き714便をご利用いただき誠にありがとうございます。

ご搭乗の際に必要なお手続きはすべてお済みでしょうか？

『惑星間パスポート』は、ご搭乗の際、もう一度拝見させていただきます。

　アルバ国際空港での注意点をいくつかお伝えいたします。

事前に空港職員から伝えられている数字のメモを必ずお持ちください。

空港内では、電子機器の不具合が生じる可能性がございます。そのため、携帯電話、デジタルカメラなどで記録されているものは現地で確認が出来ない可能性がございます。

出発までにメモをお取りになられることをおすすめいたします。

また、携帯電話の不具合により一部、中の情報が消去される可能性がございます。

必要な連絡先などは、あらかじめメモをされておかれると安心です。

以下は、アルバ国際空港職員様より、ご搭乗者様へのメッセージです。

「ようこそ、アルバ国際空港へ。

皆様が安全に空の旅をされ、私たちの空港へとご到着されることを楽しみにしております。

まず、皆さまにお伝えしておかなければならない事がございます。

一部の空港へ来られたお客様の中で、時間的感覚の変化、記憶の変化などが報告されています。

ほとんどのお客様は一週間ほどしますと感覚が落ち着かれますが、一部のお客様は、空港へ来られてからの変化を体感されたままの状態になられる方もいらっしゃいます。

今現在、なぜそのような現象が起こるのかはわかっておりません。

空港へ来られてからの、なんらかの変化につきましては空港内の医療チームが一丸となりケアをさせていただいております。

なんらかの変化を感じられた際には、お近くの空港職員へお伝えください。

また、空港上空にて聴き慣れない音や視界の中に光が入り込んでくるなどの報告もされています。

アイマスクや耳栓なども機内にて配布いたしますので、そちらをお使いになられてください。

個人差がございますので、すべての方に該当するわけではありませんが、医療チームの見解としましては、一時的なものでお身体への心配はないとのことです。

もし、そのような状態になられましても焦らずに、落ち着いた行動をお願い申し上げます。

機長をはじめ、空港職員一同、皆様の安全を第一に考えております。シートベルトのサインがつきましたら搭乗員の指示に従い、シートベルトをしっかりおしめになられお席から立たぬようお願い申し上げます。

皆さまにお会いできます事を楽しみにしております。

アルバ国際空港職員一同」

〜『小説　第二章◇宇宙時代への扉』より