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こどもたちの隣りで。

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保育士をするなかで感じたこと、考えたことを綴っています。
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2021年6月の記事一覧

「とって、食う」がある暮らし。

とって食(く)う。ー こんなにたのしい自然との関わりって、なかなかないよなあと思う。 季節を食す春から梅雨にかけて、うみのこの子どもたちの毎日は「とること、食べること」から、はじまっていました。 海でとったハゼとエビに片栗粉をまぶして唐揚げにし、拾ったわかめは茹でて食べる。 山を歩くと、こちらがびっくりするくらい上手に野いちごや桑の実を見つけ、口いっぱいに頬張るし、木に登っては枇杷をとり、野草を摘んで帰っては天ぷらにする。 嬉しくて、誇らしげな、日々の暮らしの中に

「あ、しんじゃってる」ー 生き物の命と子どもについて思うこと。

子どもと生き物の関わりを目の前に、心が揺れることがよくある。特に小さな命への向き合い方や扱い方に関して、子どもは時に(大人から見たら)とても残酷だ。 ぎゅっと握りすぎて潰れてしまったバッタ。列をつくって移動していた蟻は踏み潰され、その横ではだんごむしがスープになっている。虫かごの中には、忘れ去られ動かなくなった蝶々、カタツムリ、干からびたミミズ。 「なんだか苦しそうじゃない」 「もう少し優しい手で持ってみよう」 「最後には逃がしてあげようね」 「命は大事だよ」 大人が