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「クリスタルエッジ 決戦・全日本へ!」を読んだ中三女子の感想

今までで一番面白かったかもしれない。

今回の主人公は小池和真、輪の家に下宿してアイススケートをやっている寡黙な男の子なんですよ。

スケートの才能はずば抜けていても、なかなか人に自分の気持ちを伝えられない。

そんな和真の視点で輪たちを見るからこそ、わかることもあって。

とにかくすっごく面白かったです。

葵や輪の視点で和真を見ていてモヤモヤしたことも、「そういうことやったんかぁ」ってなりますし。

和真君、いい子なんですよ。

すごい才能があるんですけど全然いやみじゃなくて、皆のすごいところをちゃんと認めているし、謙虚やし。

それに頑張っている和真を見て、輪や葵たちも「頑張ろう」と思えているのが、すごいなぁって。

これで和真を見て皆が嫉妬していたりしたら、「なんかなぁ・・・」と思うんですよね。

スケーターの皆が一生懸命がんばっているから、こんな爽やかな小説になるんだろうな。

特にいいな、と思うのが、ジュニアチャンピオン常連の天才スケーター、瀬賀冬樹が和真の応援をするところ。

「あと2、3年したらライバルになるだろうから、馴れ合わない。でも今は応援しておいてやる。」

みたいな。

なんというか、ストンと落ちてくるんです。

和真の才能を認めつつ、ライバルになったら馴れ合わないって先に言っているところに瀬賀の意地を感じます。

ライバルのことも応援するなんて言ったって、本心から応援できないこともあると思うんです。

この言葉には、そういう綺麗なだけじゃない部分も表れているのかなって。

「クリスタルエッジ」って三巻までなんですよねぇ・・・。

講演会に行ったときに風野さんがおっしゃっていた、瀬賀冬樹を主人公にした巻も読みたかった・・・。

本当おもしろいです。

大人の方も是非読んでみてください。

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