ふるい詩集をひらく

ふるい詩集をひらく すこし痩せた?  一戸涼子(『現代川柳鑑賞事典』) 

クイズ、この世界で処分について歌った有名な歌はなんでしょう?

最近YouTubeで『笑っていいとも!』のオープニングでタモリが歌うところを見ていて、「きのうまでのガラクタを処分、処分」と歌っているのを聞いて、あれはすごい歌詞だったんだなあと思った。
処分、ってね。
うきうきしたあとに処分するんだね、これまであったなんでもかんでもを。ぜんぶを。

うきうきウォッチングの方にばかりいつも気をとられていたが、歌で「処分」ということばが出てくるのかあ、これまでこの世界で生まれた歌のなかに「処分」ということばが出てくる歌ってどれくらいあるんだろうとか考える。

ここぞというときに、いいかい今からぼくは処分の歌をうたうよ、と言って、歌い始める。
それは昨日までのガラクタをなんのためらいもなく処分していく歌でそこには僕が信じる未来や光がある。
「わたしの名前はキノウっていうの。わたしのことは?」
それも置いてゆく。

処分について今ここで歌いなさい、というこの世界の始まりに神がすべてのひとに託したかのような命題。

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