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知られざる医師名の骨折

【臨床メモ】
病気や症候群の名前には医師名が多く使われています。
骨折にも医師名が使われています。少しですがまとめてみました。

四肢
⭕️ Colles (コレス)骨折
 ・橈骨遠位端骨折
 ・colles先生
  ・アイルランド人医師

⭕️Smith (スミス)骨折
 ・橈骨遠位端骨折
 ・逆Colles骨折
 ・Smith RW 1807-1873
  ・アイルランド人医師

⭕️Barton(バートン)骨折
 ・関節内骨折
 ・背側Barton 骨折/掌側 Barton 骨折
 ・Barton JR 1794-1871
  ・アメリカ人医師

⭕️ Chauffeur’s 骨折
 ・橈骨茎状突起の関節内骨折
 ・運転手がハンドルを握った状態で骨折
 ・運転手骨折
 ・Chauffeur’s←運転手、おかかえ運転手
  (医師名かと思い調べたら違うんですね。)

⭕️ Monteggia(モンテジア)脱臼骨折
 ・尺骨骨幹部骨折+橈骨頭後方脱臼
 ・Monteggia先生(1814年報告)
 ・GiovanniBattista Monteggia (1762-1815)
  ・イタリア人医師

⭕️ Hume's fracture (ヒューム骨折)
  ・小児に起こる肘関節損傷の一種
 ・肘頭の骨折+橈骨頭の前方脱臼
 ・1957年にロチェスターの
  セント・バーソロミュー病院整形外科の   
  A.C.ヒューム(A.C. Hume)によって初めて報告

⭕️ Galeazzi(ガレアッチ)脱臼骨折
 ・橈骨骨折+遠位橈尺関節脱臼
 ・逆モンテジア
 ・Galeazzi R 1866-1952
  ・イタリア人医師

⭕️Bennett(ベネット)脱臼骨折
 ・第1中手骨基部関節内骨折
 ・1カ所のみ骨折
 ・第1中手骨の脱臼
 ・Bennett EH1837-1907
  ・アイルランド人医師

⭕️ Roland(ローランド)骨折
 ・第1中手骨基部関節内骨折
 ・2カ所で骨折Y字、T字型の関節内骨折

⭕️ Jones(ジョーンズ)骨折
 ・第5中足骨基部、疲労骨折
 ・下駄履き骨折、下駄骨折
 ・サッカー選手
 ・ロバート・ジョーンズ(Robert Jones)
  ・1857-1933
  ・イギリス人医師


骨盤
⭕️ Duverney(デュベルネ)骨折
 ・腸骨翼骨折
 ・Duverney先生
  ・フランス人医師

⭕️ Malgaigne(マルゲーヌ)骨折
 ・前方骨盤環、後方骨盤環の合併
 ・稀、全骨盤骨折の10%
 ・Joseph Francois Malgaigne,
  1806‐1865,
 ・仏,外科医


脊柱
⭕️ Jefferson(ジェファーソン)骨折
 ・環椎破裂骨折
 ・後弓骨折、前弓水平骨折
 ・1908年にJeffersonが報告

⭕️ Hangman (ハングマン)骨折
 ・軸椎関節突起間骨折
 ・絞首刑 過伸展牽引外力
 ・外傷性軸椎すべり
 ・Hangman←絞首刑執行人
  (これも医師名じゃないんですね。)

⭕️ Chance(チャンス)骨折
 ・胸腰椎屈曲伸張力→脊柱後方、水平骨折
 ・シートベルト骨折
 ・2点固定座席、帯型座席ベルト
 ・1948年にGeorge Q. Chanceが提唱
  ・アイルランド人医師

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