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⦅19⦆『2020.08.08』〜兄-6〜

怒涛のセブンの展開を終えて、再び安城へ向けて歩き出した。

すっかり灼熱の世界になっていた。時刻はそれでも11時を過ぎたくらい。
相変わらず名古屋市の南区あたりを歩いています。

23号線と1号線の間をフラフラと歩き、本格的に1号線と合流したのはそれから30分後くらい。

車で数分走れば名古屋港に出られて、海を感じられるあたりだか、歩いていくと30分以上はかかる。

どんだけ不便かよ。と思ったことか。

自分の足で歩くことがどれほど重要か。
自転車でもよかったじゃん。と、それまでもその後も多くの人に言われた。

わかっているけど、その速度だから出会える人もいたし、気がつくこともあった。だから、名古屋港とか海沿いの景色が良くて、海風が涼しいだろうなってところも、GoogleMapで見るだけで、進路を変更することはなかった。
そもそも、遠回りすると言う発想にならない。
遅いのに。遅いから。なのかもしれな。
一見、遠回りをしているように見えて、実は最短距離を選んでいる。

はず。

有松という地域に入ったのはそれから1時間半後くらいのことだ。

旧東海道の名残があり、有松一里塚というところでしばらく休憩をとった。

スクリーンショット 2020-08-27 21.38.24

画像はGoogleMapから拝借したが、しばらくこの感じで街道が続く。

THE東海道という感じがして、無駄に落ち着く。
そんなに街道めぐりらしいコメントもしてないし、歴史に触れるようなことも書いてはいないが、興味がないわけじゃない。
そういう専門的な話は、その道のお兄さんたちがしこたまブログなりYouTubeなりで残されているのでそちらを見ていただきたい。
そういうのは詳しい人に聞いた方が良い!

とにかく、風情がある街道を進んだ。

有松駅を越えて、再び国道1号線へ戻る。

右手に松屋の駐車場が出てきた。
そこから1人のお兄さんが声をかけてくれた。
『今朝、リヤカーを引いている中学生くらいのグループが、東京から大阪に向かって歩いているのを見かけたんですよ!知ってますか??』と。

実際、 Twitterのフォロワーさんから、彼らの情報を聞いていたし、タイミングが合えば会いたいと思っていた。
有松一里塚で休息を取ったのも、彼らはそこで休憩すると思いますよと言う情報をもらっていたからだ。

Facebookで彼らを先導している男性に直接連絡も入れていた。
「僕は大阪から東京に向かって歩いています。タイミングが合えばお会いしたいです!」と。

そのお兄さんからの情報は、これから向かう安城方面で今朝見かけたとの話だった。

実際会えるかどうか、微妙な位置関係ということがわかっただけでもテンションが上がった。

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お兄さんにお礼を言い、寄せ書きをお願いした。

中京競馬場前駅辺りに着いた時、反対車線にコンビニが現れた。
ここまでの道のり、国道1号に入ってから歩道が狭く、何度もリヤカーを戻しては車道を走りを繰り返してきた為、精神的にもしんどくて、暑くて体力も奪われがちだった。

何より、歩き始めたが12時間ほど前の深夜2時頃だったこともあり、疲労も溜まっていた。

コンビニにリヤカーを止めて、荷物整理をしていると隣に車が止まった。

『おい!!いたぞ〜』絶対知ってる声だ、兄だ。。。笑

この歩き旅の計画段階で、唯一身内で相談していたのは兄だった。
※ちなみにこのブログを書いている今日(2020.08.30)に母親から「お尋ねしますが、誰かリヤカー引いて放浪の旅してる人居る?」という家族のグループLINEで尋ねられて明るみになりました笑

兄というか今は勝手に友人のような存在になっている。
そして、一番面白い人として昔から変わらない。

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※兄と姪っ子ズ

合流したところから兄が住んでいるところは離れているため、ここまで探しにきてくれたらしい。

これまでの旅の話をして、姪っ子ズと戯れた。

この日向かっている安城のコロナまでいく途中で、改めて再会することになりひとまず連絡をするという話になった。

コンビニを出て出発する直前、地元の女子高生達に声をかけられた。

リヤカーの旅は、男子ウケすることがわかっていたので、ここで話しかけられるとは思っていないなかったが、滅多にないことなのでテンションが上がってしまい、寄せ書きをお願いすることも写真を撮ることも忘れてしまい、名刺だけ手渡して出発してしまった笑

兄と姪っ子ズ、女子高生たちに別れを告げ、再び安城へ向かって歩き出した。

ちなみに、そのコンビニから安城までは17キロ程の道のりが残っている。
まだ4,5時間かかる。

この辺りの1号線は狭いところが多く、交差点にかかる歩道橋と歩道の狭さに何度も苦戦し、進んでは引き返して遠回りを繰り返した。

1号線を逸れて旧東海道へ入った。少し道が広くなり車の通りも減った。

前方右手に黒いかっこいい一軒家の前で、駐車場と道路を水圧ホースで掃除をしてるお父さんが見えてきた。
あまりにも暑かったので「その水かけてください!!」と近づいてみた。

絶対怪しいのだけれど、構ってられない。暑過ぎた。

『大阪から東京に向かってるの?笑』と聞かれ、簡単にこれまでの事や、なんでリヤカー引いてるのか話した。

『この道は自転車で東海道を走る人たちはよくいるし、歩いてる人もいるけど、リヤカーを引いてる人は初めてかも!』と興味を持ってくれた。

ホースの水を少し弱めてくれて、そのまま全身に水をかけてくれた笑

奥の庭の方からおじいさんも出てきて、水浴びしている光景に驚いていたが、理由を説明すると笑って納得してくれた。

建物好きな自分としては、家がめちゃくちゃカッコ良かったので、家の作りとか建物について絶賛してしまった。
注文住宅のこだわりを感じた笑
その後寄せ書きもお願いした。

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おじいさんは一度奥に引き返し、こちらに戻ってきた時には小さい陶器でできたフクロウの小さい置き物を「お守りに」と言って手渡してくれた。

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可愛い。
割れないように、タオルに包んで大事にしまいました。

時刻は14時頃。コロナの湯到着予定は18時半頃の地点にいた。

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愛知に入るとこれまでにないくらい出来事が重なってきた。地元と言うこともあるのか、、大阪も微妙な距離だし、東京も微妙な距離だし。
大阪からここまで8日で来たの?と言う驚きと、ここから東京まで歩くの?と言う驚きと両方の事実が、きっとインパクトがあったのだろうと推測する笑
この後、東京から後輩がわざわざ車で会いに来てくれたり、地元の同級生と先輩が差し入れを持ってきてくれます。まだまだ8月8日が終わらない笑

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