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長女の読み書き困難(ディスレクシア)は見え方と音が原因だった⁈-学習障害と診断されるまで②-

障害受容の必要性

障害がある、障害があるかもしれない。そういった状況の場合、本人や親が受け入れることが必要です。私はこの受容をすることが物事を前向きにとらえ、行動を起こすためのエネルギーや勇気を生み出してくれると思っています。

長女が自分はみんなとは違うという事に気づく前から私は思っていました。この子は何か違うと・・・。
それに気づかないふりをしていました。そこには『認めたくない』という親の思いがあったのだと思います。しかし、同時に確信が欲しかった。何か違う。その何かが何なのか。

何かがわからない事ほど不安を増大させていきます。その不安を打ち消すために『この子は違わない』、『やればできる』だから厳しく教えてしまう。悪循環にはまっていました。この思いは障害を抱える親にとって必ず通るものではないでしょうか。

この悪循環な状況の中で、私が悪循環から抜け出すきっかけになったことがあります。それは泣いてる長女をみて『私は何をしてるんだろう?何のために長女は毎日泣いているんだろう?』
と自問自答したことでした。

この時点で、私は気づいているんです。しかし目をそらしていた。

そこで考えてみました。私は長女にどうなってほしかったのか。

ただただ健康に成長してほしい。それが私が長女のみならず子供達に望んでいたことです。

心も体も健やかに、自分らしく育ってほしかった。いつの間にか忘れていたことです。いつの間にか欲張りな親になっていたんです。

みんなと同じように進んでほしい。追いついてほしい。そうした私の勝手な欲を満たすために長女の心をえぐってしまっていたことに気が付いたんです。

この気づきが、悪循環から好循環への第一歩でした。

悪循環な考え方は、障害受容をすることでポジティブな考え方へ変化させ好循環へ導いてくれます。私はこのポジティブシンキングがとても大事だと思っています。

障害受容までのアセスメント

私は、看護師をしているのでよく患者の看護計画を立案するときに、段階モデルを使うことがあります。患者が病気だと告知されてから患者自身がどの段階にいて看護介入をどのようにすればいいのか。指標みたいなものがあります。

私の例をこの段階モデルに合わせて説明していきます。

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上図は障害受容プロセスを表したものです。たとえ心理的な混乱があったとしても、やがて建設的に問題を克服していくという考えを段階的に捉えています。

これをプロセスを見てわかるように、いつか受容期がくることがわかります。しかしその時間は個人差があるといっていいです。ですがその時がくると分かっていること、そして今自分がどの段階にいるのか確認することはとても大切です。

私自身、この段階モデルを使い今の自分の思いや行動を客観的に考察・整理することを心がけていて、とても役立っています。

①ショック期:自分自身に何が起こっているのか理解できない状態。
 障害がある、障害の可能性がある。などの指摘や気づきによってうまれる     思いです。私の場合は、長女が小学校に入学後に音読が出来ない、文字が     書けない。といった行為をどう受け止めていいかわからい状況がこの時期     に当てはまるものかなっと思います。  

②否認期:障害から目を背けて認めようとしない時期。
 現実を認識できるようになり、ショックな気持ちを和らげるための反応だ     と考えます。私の場合は『認めたくない』という思いがこの時期に当たる     と思います。

③混乱期:怒り・悲しみ・抑うつなどが現れる時期。
 怒りは、特定の人・環境に対しておこるものではなく障害とは無関係なと     ころにいる人に対しても向けてしまうこともあります。私の場合は、長女     に攻撃的な言葉を浴びせてしまったり、態度をとってしまったり。そんな     時に「何してるんだろう」って。これが混乱期から次の段階への移行のき    っかけだと思います。今も問題が起こると混乱期に戻る時があります。そ      んな時は「混乱期だ・・・私。少し深呼吸しないと。」と自分の時間を作      ることを意識しています。

④解決への努力期:様々なことをきっかけにし、病気や障害に負けずに生き     ようと努力する時期。
 このモデルは、病気や障害が抱えた患者を対象に書いているので、こうし     た書き方になりますが、家族にも当てはまるかと思います。この時期は試     行錯誤といった感じでしょうか。みんなと同じ方法で行うというよりは、     その子に何が出来て何が出来ないのかを見極めて、工夫をしていく時期だ     と思います。私の場合は、長女に適した環境はどういったところなのかを     考え引越し転校したことや学習方法の工夫を始めたことだと思います。(学習環境や小学校についての記事もあるので読んでみてください。)

⑤受容期:自分の障害を前向きにとらえられるようになる時期。
   様々な工夫をすることでできることが増えていきます。そうした達成感を     味わうことで、「障害があってもできることがある」「社会(学校や家         庭、会社など)での存在意義を見出せる」などの思いが出てきます。自分     はこれでいいのだと思えれば、自分の状況を受け入れることが出来たとい     えると思います。

障害受容後は・・・

上記で記載したモデルはあくまでも看護モデルです。私の経験から見えてきたものは受容できたといってそれで終わりではないということ。問題は次々起こります。上記のモデルが時間軸が一方向でしたが、私は矢印が受容から混乱期前に戻ると考えています。

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問題が起こるたびにショックをうけ「またか・・・」と疲弊し、イラついてしまう。また悪循環に引き込まれてしまう恐怖があります。社会の壁はまだまだ高く、人々の認識も薄いですから。でも、ともに考え行動してくれる人たちがいるのも確かです。その話はまた今後の記事で書きたいと思います。


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