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恥ずかしかった話(2)

わたしは自分のプライドの高さが嫌だなぁ、と思う。これは直したいなぁ、と思っている。

あとは根がものすごい真面目であることや、自信のなさから相手の冗談を冗談と受け取れなかったりするところとか、どうやったら直せるんだ〜と課題である。
 
プライドが高いとすべりたくないからボケを繰り出す数がすくない。経験が増えないので、当然「ここボケたら雰囲気変えられるのに!」みたいなところでかますなんて高等テクニックなんて夢のまた夢だ。


つい先日美容院に行った時のこと。
 「今日はどんな感じにされます?」から始まるスタイリストさんとの会話。初めて行くお店だったのでお互い様子を見ながら探り探り会話を重ねていく。その日、会話に費やすエネルギーは4割くらいにとどめつつも程よい距離感で接してくれた方だったこともあり、居心地は良かった。
しかし、最後の最後にわたしはその距離感をぶっ壊す、いや、それよりもお姉さんのその日のネタになったかもしれないような、はずい発言をぶっぱなしてしまった。

一通りカットが終わり、髪をかわして毛量調節して終わるという段のとき、スタイリストさんは微笑みながらわたしに聞いてきた。

『お客様、このくらいはいかがですか?』


どこが希望の到達点か決めてなかったわたしはその瞬間フリーズ。

「たしかに量をすこし調整して、とは言ったけど正解どころか具体的な希望なんて特に考えてなかった…」
「思ったよりも量がある気もするんだよなぁ。」
「とはいえ、薄毛に悩むわたしが、これよりも軽くしてください、なんて言ったら笑われるのでは!?」

など肥大化した意識で悩むオレ。その結果の絞り出した一言。

『…悪くないです』


え〜!!おいおいおい!
悪くないですってどんだけ上からなん!?恥ずかしいわ〜!!

言った瞬間に、かけめぐった己の叫び。そんなわたしに追い討ちをかけるかのように、

『あ、悪くないですか…(クス)良かったです(クスクス)』


というお姉さんのマスク下のクスクス!伝わってますから!!辞めて〜!

…って自分のせいなんですが。
っていうか、お姉さんごめん、別に不機嫌だったわけでも不満だったわけでもないからね…。

あぁ、あのとき
『あは!“悪くないですね”ってわたし偉そうでしたよね〜すみませーん!てへぺろ!!』
とでも返せたら一緒に笑えてたかもしれないのに。わたしは、もうその時の恥ずかしい気持ちを認めたくなかったのか、“恥ずかしいと気づいて必死に取り繕おうとしてる自分”を見せて、さらに恥ずかしい思いをするのではと恐れてたのか、こんな気の利いた(??)一言も言えずにしら〜っとした顔して座ってることしかできなかった。
あのてるてる坊主みたいな格好で、バカ丸出しだわ…泣

もう、だからプライドなんて持たなきゃいいのに、と凹んだ一日でもあったのだ。
またあの美容院行けるかしら。そしたら、次こそは言うのだ。

『ん〜どのくらいがちょうど良いかわかんないんですけど、良くも悪くもないっていうか〜。まぁ、良いかな☆』

いや、こんなストレートに言ったらクスクスにもならないだろうな、とうっすら予期している。



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