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HIJIKIが2023年に見た映画④


・2023/4/7 〜 5/6に観た映画の感想を書きます

・メモ書きに近いです

・ネタバレあり、これから観る予定の人は注意

・今月はあたまの悪い映画が多かった気がする



300 〈スリーハンドレッド〉

超ヤバいスパルタ兵が300人で敵を退けるぜ!!!!!血血血筋肉筋肉戦争映画!!!!のつもりで観ていたらそんなことはなかった。策略も裏切りもあるしレオニダスは普通に戦死する。しかし戦った者が居たことは後世に伝えられ、意志は受け継がれる……という話でした。でも途中でスケールダウンしたハルクみたいな敵とか、マッドマックスみたいな処刑人とか、サイとゾウとか(サイも戦争で使われていたんだろうか?)、明らかにやってますよね?という箇所があった気がする。

映画HiGH&LOWのアクション描写のオマージュ元……というきっかけで見たが、確かに鬼邪高校はこれを意識しているな。

夜や昼間を強調する為か、やけに黄色がかったり彩度がほとんど白黒に近い所まで落とされている場面が多かったのが気になった。子供の頃、漠然と感じていた「洋画は画面が暗い」という印象は、こういう映画をテレビで何となく見ていたことが原因かもしれない。



キルビル vol.1

オタク大暴れ(主人公がオタクというわけではなく、タランティーノがオタクすぎるので)。ストーリーは「復讐譚」の一言で片付くほどシンプルでとにかくカッコいい画(え)が撮りたい!!という意欲に満ちた作品だった。引用にも照れがなく真っ直ぐな選曲なのが印象的。聞き間違いじゃなければウルトラマンみたいな怪音も鳴るし。

獲物がモーニングスターのJK暗殺者←馬鹿野郎

「ブレット・トレイン」ってこれをやっていたんだな……。



ザ・グリード

Twitterの胡乱な映画ファンが観ろ観ろいうので見る。もう、そういうの全てに素直に従って行こうと思う。

トップガン マーヴェリックでトムが戦闘機とバイクで並走(?)するシーンの時「フィクションで映画を見るシーンで見る映画じゃん」と思ったが、これもなかなか映画のイデアみたいな映画だった。ポップコーンとコーラ、ピザ、この映画。

豪華客船に突入したシージャック犯、しかし戦中は荒れ果てていて……という一連のシーンは不気味で良かったし、モンスターの登場を焦らしてから、しっかり活躍させるので満足度が高かった。流石に血みどろの骸骨は微笑ましさが勝つが、消化されかけの人間が叫びながら絶命するところはおどろおどろしさが素晴らしかった。敵のボスの最期も最高!!

久々に吹き替えで見たけど、これは吹き替えの方がよさそう。テレビで映画を見るのも久々だったけど、CMが異常に長く感じる。もうCM見れる本数って2本が限界かも。


ダンジョンズ&ドラゴンズ

いや〜面白かった。見た方がいいですよ。感想書いている時点で、上映1日1回とかになっているみたいですが……。
大体のシーンや脚本の良さはみんな言及されているので、今更自分が言うことないな〜って感じだが、前に出た要素を拾ってカタルシスを味わわせるのが上手すぎて、この話を練り上げるには眠れない夜もあっただろう!と流石に叫んだ。
クソみたいな気球から財宝をばら撒くことでゼンクの約束の達成と市民の避難をやってのけるシーンは、「ゲームの要素は複数の課題を同時に解決しろ」という教えを思い出す。

敷居が低く万人が楽しめる娯楽作なのだが、美術や映像がものすごくしっかりしている。D&Dという強力なIPがあるとはいえ、こういう軽いノリの映画も舐められずにアメコミ大作並みの予算がかけられてるんじゃそりゃ敵わないと思った。私は邦画関係者でも何でもないが……。



名探偵コナン ベイカー街の亡霊

消滅する元太のやつ。コナン映画の中でかなり評価が高かったので鑑賞。
優作とコナン(=新一)の邂逅を根底にし、コナンの憧れ、目標であるホームズ(=優作)から薫陶を受ける展開が美しい。仮想空間でのデスゲームにすることで緊張感を保つのも上手いし、そもそもコナン映画でロンドンを舞台にするのも美味しすぎるし……というわけで人気が高いのも納得であった。

倒叙もので、ワイダニットの話をするのも面白い。また、犯人の動機や二世問題、ゲームに参加させられた子供たちを心配する親達や、血の繋がった親と一緒にいない灰原哀など、あらゆる描写が「親子」「血縁」というテーマに収束するのは偏執さえ感じる徹底ぶりだ。爆発は足りない気がしたが、自分は火薬のインフレが振り切った最近の作品しか見ていないのでこっちがおかしい。



デンデラ

「姥捨されたババアが大集合! 自分達を捨てた村に復讐しようぜ!!」みたいなテンションではない。Twitterに目を曇らされるな。映画の半分くらいは熊に怯えたり熊と戦ったりしているが、残り半分は情緒的な雪山、悲しき過去、登場人物の交流や形見の継承などしっとりしたシーンが続く。

かと思えば、大物を撮ったことにはしゃいでライオンキングしたり、お酒を飲んで歌って踊ったりする場面もある。女子が集まってワイワイやっている時特有の良さも感じられる映画なのだ。ババア可愛いね。

一番面白かったのは、ホラーにいがちな不気味な双子をちゃんと老婆でやるところ。
推しは眼帯のババア。見た目から想像するより淑やかな振る舞いだしアーチャーだし、最後は熊と真っ向勝負するし。こんなギャップ見せられたらもうメロメロ。



名探偵コナン 迷宮の十字路

京都×平次×和葉。前作(ベイカー街)とは打って変わって和を前面に押し出した作品。メイン暗号が難しいというか、京都の通りに則しているとわかった上で無理やり当てはめている感が若干あるような……。
オリキャラで構成せざるを得ないミステリ部分はふーん、という感じだったが、ラブコメや新一登場など素直なファンサービスが多くて盛り上がれた。挿入歌って何でやられても嬉しいもんな。たぶんリメイク版るろ剣アニメの最終回でそばかす流されてもちょっと嬉しくなると思う。
体が伸びたり縮んだりするの、頻繁にやらないとはいえ内臓や骨へのダメージがデカそうで怖い。

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