見出し画像

【20代女子の初インド】#3 世界の車窓から~インドの寝台列車に乗ってみた~

日本で寝台列車の旅をする人って、最近は少なくなりましたね。
私の親からは寝台列車で旅行したときの思い出話を聞いたことがあるので、今の50〜60代以上の世代では寝台列車に乗ったことがある人がまあまあいるように思うのですが、今はより早く目的地にたどりつけるようになりましたからね。

でも、インドでは長距離移動のときに寝台列車を使うのは今もポピュラーで、多くのインドツアーに寝台列車での移動が組み込まれています。
私もインド旅行中、人生で初めての寝台列車に乗ってきました!

今回はインドの寝台列車の旅がどんなものかを書いていきたいと思います。

インドの寝台列車の種類

今回の旅で寝台列車に乗った区間は、行き:首都デリー⇒バラナシ、帰り:バラナシ⇒アグラです。どちらも13時間くらいかかります。
夕方に列車に乗り、翌朝に目的地に着くスケジュールでした。

*駅の中に入ると人がごちゃごちゃいました。寝ている人は電車待ち?↓

画像1


インドの寝台列車にはいくつかのランクがあります。
上から、1等、2等、3等、SL(スリーパー)です。

私たちが利用したツアーでは、オプション料金を支払うことで列車のランクを上げることができました。

列車のランクごとの違いについて調べた結果、私たちは二等列車を使うことにしました。二等列車ならエアコン・コンセント・寝具があり、比較的富裕層のインド人が利用するという情報を見つけ、二等列車で十分かなと思ったためです。

実際に二等車に乗ってみて、正直、どのランクの列車に乗ろうが、設備が劇的に違うということはない気がしています。例えば飛行機だとエコノミーとファーストではかなりの差がありますが、インドの寝台列車はそこまで大きな差はないです。もちろん、エアコンがついてるかついてないか、ベッドの仕切りがカーテンか、鍵がかかるかなどの差はありますが。

ただ、ランクによって客層は全然違うようです。
私たちが乗った列車の中では、ビシッとシャツを着たビジネスマンが書類を広げていたり、豪華なサリーを着たご婦人がいたり、裕福そうな方が多く、列車内の治安は比較的いいように感じました。

私の職場の先輩は、過去に一番下のランクの列車に乗ったことがあるそうですが、夜中に不審な人が車内をウロウロし、服を盗んでまわっていたと言っていました。列車のランクを上げるのは、「よりよい設備のため」というより「お金で安全を買うため」と考えるほうが合っていると思います。

設備と治安

さてさて、実際に列車の中はどんなかんじなのでしょうか?

*ホームに到着した列車↓

画像2


*ホームで列車を待つ人々↓

画像3

①ベッド
列車の中に入ると、二段ベッドがずらっと並んでいます↓

画像4


各ベッドは指定席です。私と友人M氏は二段ベッドの上段でした。
バックパックでの旅行だったので、大きいバックパックを上の段にあげたり、自分自身が上り下りするのはちょっと大変だったのですが、安全面を考えると上の段だったのはとてもありがたかったです(「世界の車窓から」と言いつつ、ベッド上段からは車窓からの景色は見えませんでしたが・・)。

私の下の段はマッチョなインド人の青年、M氏の下の段はインド人のおじいちゃんでした。場所によっては一つ一つのベッドにカーテンがあり、完全なプライベートスペースができるのですが、私たちの場合は、私・M氏・マッチョ青年・インド人おじいちゃんの4人で一つのスペースになっていて、
4人の間を仕切れるカーテンはなかったんです。

友人M氏:「着替えはどうすればいいの?」

ガイドさん:「夜になって消灯したら真っ暗になるから、その時に着替えられるよ」

M氏・私:「まじか」


ここで私たちはひとつの教訓を得ました・・・インドの二等列車にプライバシーの確保を期待してはいけないと・・!
結局、私たちは、M氏が持参したロープを社内の柱に括り付け、それに布をかぶせてついたてを作り、着替えました。

車内ではかけ布団とシーツ・枕が配布されました。私とM氏は盗難対策を兼ねてバックパックを枕替わりにして寝ていましたが、寝心地は悪くなかったです。旅の疲れもあり割とぐっすり眠れました。


②トイレ

トイレは、日本の新幹線のように、車両と車両の間にあります。
和式と洋式が一つずつありました。

これが和式トイレ↓

画像5


列車内のトイレは男女共用。
インド旅行前に、別の人のインド旅行ブログで、
「便器をのぞくと穴から線路が見えた」との記述を見たことがあったため、線路上に排泄物を垂れ流しながら走っていくのをイメージしていたのですが、私が乗った列車のトイレは水洗でした。個人的には、便器の奥から光が見えるのをちょっと期待していたんですがね笑。

列車内に限らずインドではトイレに紙を流せません。詰まりの原因になるので。たいていのトイレでは紙を捨てるゴミ箱があるので、紙はそこに捨てます。または、手動のウォシュレットがある場合が多いので、現地の人は紙を使わず水で洗うみたいです。

この列車内のトイレは、紙を捨てる用のゴミ箱はなく、ウォシュレットがありました。写真の上部にあるのが手動のウォシュレットです。紙を使う代わりにこれで洗えということでしょうな。。

車内のこのトイレたちは、旅の最初は快調に水が流れていたのに、翌朝になると糞尿が詰まってハエがたかっていました。。。
ここで私はまたひとつの教訓を得ました・・・朝一番にこの光景でばっちり目が覚めるから、インドの朝にコーヒーなんて不要なのだと・・・!


そういえば、トイレが使用中かどうかを示すランプもありました。
ランプより、トイレの詰まりをなんとかする方向にお金を使ってほしい。ただ、和式トイレ洋式トイレが絵になってるのがなんかかわいいですね。

画像6

このランプを見ていた限り、和式が使用されていることの方が多かったような気がするのですが、和式の方が人気なのでしょうか??

ちなみにトイレの外には水道が一つあって、そこで手を洗ったりできました。


③列車内での治安問題

先ほど、二等列車は客層が高めのため治安は悪くなさそうと書きましたが、それでも注意は必要です。
行きの列車ではインド人客に混じっていたのですが、帰りの列車では私たちの席の周りは日本人旅行者ばかりでした。どうやら日本人が一箇所に固められたようでした。
その理由は、帰りの列車が停車する駅が治安の悪い地域にあるので、そこから盗人が乗車する可能性があるからというもの。
列車の乗務員のおじさんが書類を持って、外国人観光客向けに、車内で気を付けるべきことについて説明に来ました。そしてきちんと説明を聞いた証拠としてサインを求められました。

*外国人観光客向けの注意書き
・車内の見知らぬ人に個人情報を教えるな
・見知らぬ人から食べ物をもらうな(毒入りかもしれないから)
・貴重品には気をつけろ  などなど。

画像7


その日の夜は、就寝からしばらく経ったころに私たちのガイドさんが起こしにきて、貴重品をチェックするようにと言われました。私たちは特に何も盗まれたりしなかったので良かったですが、安全面には注意が必要ですね。


これがインドの駅弁だ!

電車の旅での楽しみの一つが、駅弁ですね。
私たちは、夕方に列車に乗り、翌朝に目的地に着くスケジュールだったので、夜ごはんが駅弁でした。

インドの駅弁はこんなかんじです↓

*駅弁その1 

画像8


*駅弁その2 

画像9


お分かりでしょうか??駅弁もカレーです!!!!!!白米とナンがついています。
この駅弁は、寝台列車に乗る前に駅のホームの売店でガイドさんが買ってくれました。よくわからなかったのですが、カレー以外も探せばあるんじゃないかな(たぶん)。


ちなみにちょっとした車内販売もあります。でも、日本の新幹線みたいな、食事・飲み物・おみやげなどいろいろな商品がある車内販売を想像してはいけません。私たちが乗った列車には、インド人のおじさんが朝と夜にチャイティーを売りに来ていました(その光景がとてもインドっぽい)。
チャイと水くらいは売りにきていたようですが、食事は駅で買ったほうがよさそうと思いました。

********************

次回は列車に乗ってたどり着いたガンジス川について書きます☆


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?