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【書評】脱ダラダラ習慣! 1日3分やめるノート

脱ダラダラ習慣! 1日3分やめるノート Kindle版

中島美鈴 (著)

著者情報
公認心理師、臨床心理士。心理学博士(九州大学)。専門は成人期のADHDの認知行動療法、時間管理、集団認知行動療法。
肥前精神医療センター、東京大学大学院総合文化研究科、福岡大学人文学部、福岡県職員相談室などを経て、現在は九州大学人間環境学研究院にて成人ADHDの集団認知行動療法の研究に携わる。他に、福岡保護観察所、福岡少年院などで薬物依存や性犯罪者の集団認知行動療法のスーパーヴァイザーを務める。
朝日新聞デジタル医療サイトapitalにて認知行動療法コラムを連載中。peatixにてオンライン時間管理グループレッスン、セミナー開催中。

amazon 著者情報より

あなたのやめたいことは何ですか?

人はだれしも何かしらやめたいことをやっているはずである。
「自分のやっていることはすべて自分のやりたい事だけ。毎日充実した生活を送れているよ」
断言してしまおう。そんな人いない。
きっと誰もが「本当はこんなことしないほうがいいんだろうなあ」と思いながら自分をごまかして日々を過ごしているはず。

そんな自分を変えたくなったら読むといい本がこれです。
『1日3分やめるノート』

認知行動療法とは?

本書は「認知行動療法」という医学療法を根拠に書かれています。
認知行動療法というのは、まずものの見方や考え方を改めることによってそこから行動をパターンを整えていく心理療法の一つです。

ストレスを感じるような出来事が起こった時、自分はどのような感情を抱くのかを分析し、その時自分はどのような行動をとってしまうかを見つめなおします。
客観的な頭で冷静に自分を見直すことで自分が本当に求めているものやするべき行動が見えてくる、というのが狙いです。

1日3分 やめるノートの実践法

やめるノートはたった4ステップで行えて、タイトル通り一日3分程度の時間しかかかりません。
なぜなら、一日を振り返って自己の感情と行動を2~3行程度記録するだけだからです。
具体的なステップへ参りましょう。

1.今日の出来事

まずは一日の出来事を思い出して書いてみます。
特にストレスを感じたことなど、やめたい習慣をしてしまうことに間接的にでもかかわってそうなことを書いていきます。
例:上司に叱られて落ち込んだ

2.やめたい習慣の量

その日にしてしまった「やめたい習慣の量」を記録します。
自分が普段「やめたいこと」をどれだけやってしまっているかを見つめなおすとともに、どんな出来事があった日はやめたい事の量が増減するのか、関連を見つけていくことが狙いです。
例:缶ビールを3杯飲んでしまった

3.本当に欲しかったもの

ここからが認知行動療法の醍醐味ともいえるところでしょうか。
ストレスの原因となったことを記録を上記の1.2ステップから見つけ出し、自分はなぜ「やりたくないこと」をやってしまっているのかを考えます。
「やめたいこと」は本当に求めているものではないはず。
でなければやめたいとは思わないはずです。
例:緊張やプレッシャーで疲れた自分の心を癒したかった

4.代替行動

本当に求めていることを見つめなおせば、「じゃあ替わりにこれをすればよくない?」というものが見つかるかもしれません。
なるべく前向きなものでやめたいことの代わりになる行動を見つけてみましょう。
例:ジムに行って身体を動かしてストレス解消した

さて、何をやめようか?

こういった本は読むことではなく実行することで初めて価値が生まれます。
ぼく自身も何かやめてみようかなと思います。

ここでぼく自身が普段やっていることを振り返ると
・勉強
・筋トレ
・読書
・note
あれ? とても有意義なことばかりだな?
やめたいかと言われると実はちょっとやめたいものもあるのですが、この本の趣旨とはズレる気もする。

そうなるとちょっと変則的ですが「猫背をやめたい」というのが思い浮かびました。
習慣なのか? という疑問符はつきますがまあ解釈の仕方は多少広くても良いでしょう。

実践 猫背をやめたい

1.今日の出来事
・読書していたら首が痛い。あと、寒いのでこたつに首まで入ってしまいたい。

2.やめたい習慣の量
・電子書籍をスマホで読むと1~2時間ほど猫背になってしまう。
・こたつに横になると明らかに姿勢に悪い。合計して1時間くらいはやってるかも

3.本当に欲しかったもの
・情報を得ることに没頭することが目的。それがたまたま電子書籍だったり本だったりテレビだったりする

4.代替行動
・自分は視力に情報収集を頼りすぎなのかもしれない。
・Audibleなどのサービスで耳で情報を得るのも一つの手かもしれない。

※2月29日まで二か月無料キャンペーンを開催中のようです。
この機会に会員登録するのもいいかもしれない。


アドリブでやめるノートを実践してみたところ最終的には露骨な宣伝みたいなところに行きついてしまった。
こんなつもりじゃなかったんだけど……

でも、自分の行動を改めて見つめなおしてみると新たな発見があるという気付きを得ることができました。

『1日3分 やめるノート』では、上記のようなノートの書き方だけでなく4つのモデルケースを用いた実践例が紹介されています。
とても分かりやすく、すぐにでも実践したくなること請け合いです。

また、2月10日現在、amazonプライム会員ならばプライムリーディングで無料(追加料金なし)で読めますので是非お勧めです。

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