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柊エッセイ:夢、覚悟、努力

 夢、小さい頃はポケモントレーナーになりたかったし、小学生の頃は花火師になりたかった。中学になってからは小説家、ゲームクリエイターだったが高校からは何になりたいかわからなくなった。馬鹿げているけどYouTuberが本気でなりたかった夢かもしれない。けど何がしたいかわからなくて、とてもふわふわしていた。何も努力せず、社会の歯車に引っかかってたまたま上手く回ってここまで来てしまったので本当になりたいものがなかった。周りが教師になりたいとか看護師になりたいと言うのがすごく羨ましく見えて、なりたいものが見えてない自分がとても留まって見えた。
 音楽が好きだったから、それだけの理由で音楽の専門学校に行ったのだが何がしたいかわからぬままいた。コロナが直撃していて、あまり学校には行けていなかったが周りと馴染めなかった。多分、なりたいものがわからなくて溶け込めなかったんだろう。そこからどんどん心が離れていって、何になりたいかがわからなくなった。

 そうして学校を辞めて地元に帰ってきた時に感じたのは、己の未熟さだった。努力の仕方がわからないし、夢への向き合い方がわからない。覚悟を持ったこともないし、思えば夢はいつもふわふわしていた。
 今までは兄に憧れて、後ろを追ったら上手くいっていたし中学までは大した勉強もしなくても点数が取れていて、勝手に出来る人間だと勘違いしていた。思えばあの頃から努力ができなかった。いつも楽な方を選ぶし、怠惰を求めて勤勉に励むなんてこともなかった。娯楽に惹かれて、何もしない。それが今の自分を作っていた。

 成人式の時、タイムカプセルを開けたらそこには「ニートになっていますか」と書かれていた。あの頃ふざけて書いた文章に今、心を抉られている。過去の自分、俺はニートになっているぞ。心も壊して、将来の不安を感じながらも惰眠を貪るだけの大罪人に成り果てている。
 もし過去の自分がこれを見ることが出来たなら、今すぐ何かに努力しろ。その経験が絶対に活きてくる。

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