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鬱とミュウツー

 ミュウの遺伝子から作り出された人口のポケモンであり、映画「ミュウツーの逆襲」では人口的に作り出されたが故になぜ自分は生まれたのかの存在意義を問い続け苦しんだ結果、人間に失望することになる。なぜ生まれたのか、私は誰なのかを問い続け、誰が産めと頼んだ?誰が作ってくれと願った?と怒りや失意に変わる様は鬱だった時の自分を思い出す。

 ミュウツーのように遺伝子操作して生まれたわけではないけど、生きている理由を考えて今や未来に絶望することは多々ある。何も持っていなく、何も成し遂げられない自分が何のために生まれたのか、どうして産んだのか何度も自問自答し続けるのだが、当然答えはひとつしかないから辛くなる。ミュウツーは自分を産んだ人間に絶望するが、私は自分自身に絶望するしかないため自分をどうにかしなければならないという答えしかないのだ。目を背けたくても、背けれない現実に希望を見出せない自分がただただ辛い。

 ミュウツーはその後、人間への希望を見出した後に「ミュウツー!我ハココニ在リ」で自分の存在意義を見出すのだが、これは羨ましい。
 少なくともこの星に生きていていい生き物ということを理解している時点で、私より上だし本当にすごい。自分のような存在だけど、自分で答えを見つけて生きていこうというのは私とまるで正反対で憧れてしまう。

 そんな生きているのが辛い自分だがED主題歌の「風といっしょに」を聞くと何とか頑張ろう、生きてみようと思えるのがこの作品の凄いところだ。鬱の時に聴いていたというのもあるが、この曲はいつ聴いてもの曲よりも感情移入してしまい、必ず涙が出てしまう。
 先程まで生きる意味や理由を考えていた時に、この歌を聴くことで歌詞のようにまた歩き出してどこまででも行こうと思えるようになる。

 ミュウツーの逆襲は生きる意味を考え辛くなりながら、エンディングで生まれたのだから生きようと思えるそんな作品で何度でも楽しめる。やっぱりポケモンって凄い。

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