2024/5/7 浅草木馬亭 浪曲レポ

2024.5.7 浅草木馬亭で浪曲を聴いてきたレポです


1、小田原の猫餅 玉川奈みほ&沢村豊子

奈みほさんは奈々福さんのお弟子さんで、拝見するの2回目です♡
20分ほどの短い口演。道の両側で商売する小田原の餅屋。片方は繁盛で、もう片方はノーゲスト。
とある旅人は、ノーゲストの方の餅屋に入店する。婆さんのワンオペ餅屋、粗悪な餅を出されて、勝手にコンサルタントを始める旅人。。。
身の上話を始めるワンオペ婆さん。
かわいい猫と繁盛餅屋の話、旅人は何者ですか?というところで
「ちょうど時間となりましたぁ~♪」だって!!いいところで!!(*´▽`*)

会場を温める役目のようだったようです~。
ちなみにこのお話。国友友さんのオリジナル作品だそうで、ネタバレはこちらにありました。こういう時代背景があったとは。話に引き込まれて面白いってだけじゃないんだ~。奥深い作品でした。
GHQ占領下の大衆芸能への統制 浪曲界を支えた宝物、国友忠の創作「小田原の猫餅」 | 演芸のまわり、うろちょろ。 (engei-yanbe.com)

2、徳川家康 今川家人質の巻 天中軒すみれ&理緒?

若く可愛い女性の浪曲師さん。袴でしょうか、足元まで見たかった♡
「竹千代」が剣術を教わっているシーンから始まりました。帝王学を教えてくれる、立派な先生だなぁと思い聞きます。
岡崎城が、三河が、今川家が、など、聞いたことある固有名詞が出て来ました。信長・信玄も欲しがったスゴ腕さんがいたようです。
まだ幼い竹千代、後の徳川家康ですが、英才教育の様子と育っていく様子を見ることが出来ました。こちらも面白かった~。
すみれさん演じる幼い竹千代の意識が変わっていく様が感動的です。私は立派な先生の振る舞いあってこそだし、村人の心の拠り所というのか、色んな登場人物のそれぞれの想いが表現されててヨカッタ~。

天中軒さんは、浪曲業界で何代も続いている老舗(って言わない?)のようです。
今夜の夕飯はなんとなくラーメンで決まり!

3、身代わり音頭 港家小そめ&??

瀕死の男と遭遇するやくざ稼業の主人公。自分と間違われて斬られてしまったという。思い当たる節があった。
もう自分は助からない、せめて、6年も待っている妻と子に50両を届けて欲しいと託される。
お縄になるべきところ、辿り着いてみると、数日後に村のお祭りがあり・・・・。
読後感、複雑な気持ちもあるだろうけど、みんな幸せになってくれ~と暖かい気持ちになりました(´;ω;`)ウゥゥ

浪曲師さん、2023年7月に渋谷の映画館ユーロスペースで、「絶唱浪曲ストーリー」という浪曲師のドキュメンタリー映画の主演をされたようです。舞台は木馬亭だったそうです!

4、絵姿女房 澤雪絵&沢村まみ

前半は非モテの夢を叶える恋愛ストーリー♡後半は女性の頭脳が大活躍の痛快サクセスストーリー(*^▽^*)
その女房そのものと言える美女浪曲師が作り出す世界、おもしろかった~♪
からかう村人。遠くから聞こえる桃売りの声。
わたしは殿様じゃないけど、雪絵さんの笑顔が見たいんだ!そうなんだよ!
ストーリーが分かっててもリピートしたい作品です♪

5、大石山鹿護送 国本はる乃&明

登場人物がたくさん出てきて、時代劇を知らない教養に乏しい私は途中から迷子になりましたが(*´▽`*)けど、なんとなく分かるし、ストーリー分からなくても声や音で楽しめちゃうのが浪曲のいいところです。
時代劇を知っていればかなり楽しめたと思いました。
ビビリ君が面白く、ボス(多分)がカッコよかった♡
地名がたくさん出てきて、知ってる場所が出てくる面白さがありました。
こういう、「私には分からない部分があるけど」な話もいくつかある方が全体の満足感は高いです(*^^*)
知っていく面白さがあります。

6、講談 河村瑞賢 神田春陽

浪曲の中、こちらだけ講談です。本日、浪曲師は全員女性ですが、講談師の春陽さんは男性でした。
自虐ネタの後、江戸の夏を舞台にした話は始まります。
河村瑞賢?という名前だったのか、関西の主人公は江戸で成功しようとやってきます。偶然であったセンさんに呼び止められ、江戸の人生が廻り始めます。
知らない土地の風習を活用した関西人の知恵で、経済・環境問題を考えましょう~(*^▽^*)
荷車の音や石臼の音すら聞こえるようで。こちらもとっても面白かった~。

7、坂田三吉 鳳舞衣子&明

将棋指しの話でした。ウルっときちゃった~。
歌手村田英雄さんの王将、という曲が舞台なのでしょうか?
妻に先立たれてから腕が落ちた将棋指し。残った弟子はモリカワだけ。
しかし、モリカワに召集令状が。娘は嫁にでて、ひとりぼっちの師匠。
それから3年後・・・・。
手に汗握る勝負の緊迫シーン、丁寧に張られた伏線あってこその感動ストーリー!これぞベテランの演技力っ

8、お民の度胸 玉川奈々福&沢村豊子

5月公演千秋楽のトリは奈々福さんです。今回だけ、三味線の衝立無しのため、三味線の先生も見れました。おお~!ベテランの三味線、聞けて嬉しい♡
清水の次郎長の部下、森の石松。石松は都鳥に100両を貸したのに騙されてコテンパンにされ、七五郎の自宅へやってきた。七五郎はかくまうことにした。
都鳥一家は10人がかりでやってくる。七五郎は、妻のお民に「俺は死ぬ。離婚するから幸せになれ」という。お民は・・・・。
都鳥の10人が出ていくまでの30分、あっという間でした~。この後、森の石松はなんやかんやと閻魔堂で都鳥たちに殺されてしまうのです。。。
タイトル通り、奈々福のお民の度胸、すごかったな~。カッコイイ女性の姿に爽快です!意外と会場の男性も喜んでた気がする。
迫力のある奈々福さんの唄声、これだよ、これ!セリフのみの奈々福演技も好き♡

木馬亭、面白かった~。ベベン。ニャーッ、ヤッ!という三味線の音・合いの手がとても物語を盛り上げてました。

また行っちゃおう♪


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