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薄野小噺 #94 明治30年の100円の価値は38万円。他意はありませんよ、他意は。

ススキノには数多くの『高級店』と呼ばれるところがあります。
寿司屋だったり居酒屋だったりですね。
あと、お会計がおかしなことになるのは

ニュークラブ。

東京などではキャバクラと呼ばれている、綺麗なお姉さんが綺麗なドレスを身に纏い、ばっちりメイクを決め、しゃなりしゃなり歩いているアレですよアレ。

自身、

そのような店がバリバリ営業中に配達に行くことがあります。
ワタクシが勤める酒屋は大きくはないので、メインで使うというよりはイレギュラーな注文があった時や急な在庫切れで使われるという性質上だからなんですよね。

そうなると、

ウイスキー一本、シャンパン一本で届けに行くわけです。
相手は急いでいるわけで、店に入ると黒服と呼ばれるスタッフの方が待ち構えております。
んで、そのまま集金になるのですが、キャッシャーさんからお金を貰うわけですよ。

その、

キャッシャーさんというのはお客さんのお会計を一手に担う仕事です。
それもあって、時と場合によっては飲食代にカードを切ったと思われるレシートが出しっ放しになっているという場面にも遭遇するわけですよ。

ワタクシ、

あくまで業者なので、お店さんの懐事情というものを勘ぐることはいたしませんが、どうしても目に入ってしまうわけですね。
今まで沢山のカード明細を見てきましたが、どれもこれも

おぅふ……。

と、思わずため息が漏れる数字が並んでいるわけですわ。
まぁ、金額については明記はしませんし、これを読んだ方のご想像にお任せします。
ってなことを兄と居合わせた時に話の流れで喋ったところ

『お姉ちゃんが横に付くだけなのに高すぎね? 理解出来ないなぁ』

なんて言われました。
それについて、ワタクシも気持ちも痛いほどわかります。
だってまぁ、兄弟揃って『困窮はしていないけど贅沢するのは気合がいるよね』くらいの収入ですから。
ただまぁ、自身はススキノの住人、どちらの気持ちもわかるため、それをふまえて

「存分に楽しんで仮に100円だったら行っても良いって思うでしょ?」

って言ったら『なるほど』って納得したようです。
まーぁ、歓楽街ススキノ、様々な立場の方が行き交います。
お金って

あるところにはあるんです。

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