見出し画像

第1491回 日本の鷹狩

①https://readyfor.jp/projects/nukumedoriより引用の現在の鷹狩りの様子

   鷹狩というのは、飼いならした鷹を山野に放って行う狩猟のことです。鷹狩でいうところの「鷹」とは、猛禽類の総称のことです。タカ科のイヌワシオオタカハイタカ、およびハヤブサ科のハヤブサ等を訓練し、鳥類や哺乳類であるウサギやマガモなどを捕らえさせ、餌とすりかえます。似た手法にウミウの鵜飼があります。こうして鷹を扱う人間は、鷹匠(たかじょう)と呼ばれます。日本語の古語におき、鳥狩(とがり)、鷹田、放鷹、鷹野鷹を訓練する場所は鷹場(たかば)と称されます。

②-1.https://www.google.co.jp/amp/s/satow719.exblog.jp/amp/30576057/より引用のイヌワシ(体長約81〜89㌢)

画像1

②-2.https://www.google.co.jp/amp/s/gendai.ismedia.jp/articles/amp/66438より引用のハヤブサ(体長約42〜49㌢)

画像2

②-3.https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/hawker9/entry-12103749020.htmlより引用のオオタカ(体長約50〜56㌢)

画像3

   その鷹狩りで使われる『鷹』と称される猛禽類は②-1.の写真のイヌワシは、使われる中では最大級の大きさで、写真のように哺乳類のウサギやキツネを捕らえます。余りにも大きく、取り扱いが大変です。②-2.の写真はハヤブサです。急降下での最高時速は390kmにも達しますので、写真では鳩を捕らえています。②-3.の写真はオオタカです。一番使われている鷹だと思われます。ウサギの捕獲も可能です。写真ではカモを捕らえています。この他には、ハイタカなんかも起用されます。

③https://job-zukan.jp/falconer/2366/より引用の鷹匠とオオタカ

画像4

   鷹狩りに使われる『鷹』を扱うのは『鷹匠』と呼ばれる調教師がいます。鷹匠は鷹を訓練して調教し、狩りにも同行する専門職です。日本で鷹匠を目指す場合には、国内に複数存在する民間団体主催の認定試験合格を目指すことになります。ヤブや林などに潜む獲物を犬が探し上空へ追い出し、鳥が舞い上がった瞬間の速度の遅いときに、鷹匠がすばやく鷹を放し獲物を捕えさせ、捕えて降下した鷹は獲物の上で闘争の疲れが回復するまで休んでいるその間に獲物を回収し、餌を与えます。

④https://intojapanwaraku.com/culture/122799/より引用の鷹匠の訓練の一環写真はハヤブサを鷹狩りに集中させるための目隠し

画像5

   鷹狩りの訓練は猛禽の性質を逆手にとって、高度の計算によって飢えさせる技術らしく、単純に言えば、幼鳥のうちにお腹いっぱい食べさせます。食すほどに食さずにはいられなくなり、餌を見れば我慢できずに襲撃する野生の本能を引き出します。一方で、餌をもらうため鷹匠に従うようになります。夏の間に充分餌を与え、鷹狩りの季節に備えて、秋の絶食と訓練期に入る。エサを少なくし飢えさせ、獲物への集中力、獲物の確保、鷹をぎりぎりの限界で使う体力の管理に執心します。

⑤-1.https://www.google.co.jp/search?q=現在の鷹匠のイベントより引用の鷹匠のイベントショー

画像6

⑤-2.https://style.nikkei.com/article/DGXNASFH1900D_Z11C13A2000000?page=3より引用のカラス駆除の鷹狩り(写真はオオタカ)

画像7

   各写真でもあるように、鷹匠には女性の進出が多いです。その技術は各地で行われる各種イベント等で披露し、人々を魅了します。私も子供が小さい頃、神戸のそんなショーを行う施設で女性の鷹匠のその鷹狩りぶりを拝見致しました。一般的には、鷹の世話や訓練、イベント等への出演、害鳥駆除、バードストライク対策などが主な仕事内容と言えます。いま、注目されていますのは、害鳥駆除の仕事です。カラスやハト、ムクドリなど危ぶまれる生活環境を、鷹を使い解決するのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?