#103 人の話に集中する

私は普段自分から会話を切り出すことはなく寡黙なタイプである。話さないからその反対をとって、聞くことに回っており聞き上手な人だという風に無理やり捉えることもできなくないが、私は聞き上手というわけではない。

人の話を聞くことは嫌いではない。複数人で活動しているときに自分以外の人たちは会話をして盛り上がっている。私はその場にいてもほとんど言葉を発さないが、だからといってその場が嫌いというわけではなく普通に心地は良いと思っている。私はラジオを聴く習慣があるから、それもあってか人の話には一応興味はある。だから、その場にいても他の人たちの会話をラジオのような感覚でリスナーとしてききたくなってしまう。ラジオを聴いているときは聞くことに徹しているから、同じように現実世界でもあまりしゃべらずにその場にいることが多くなるのである。

まあ自分ではこう思っていても周りからしたら無口な人だという印象になるため自分視点のみでなく他の人がどう思うかも考えた方が良いと思っている。

人の話を聞くのが嫌いではないのに、なぜ聞き上手にはならないのか。聞き上手という前に真剣に話を聞いていないという印象を私は相手に与えがちである。

私が話を聞いているときは、ラジオの癖もあって耳だけ傾けている。通常であれば、現実世界で相手と会話するときは相手の顔を見る。しかしながら、私は声だけ聞こえればOKと思っているので相手の目を見ずに会話をしてしまう。

また、人の話を聞いているとき、全てを集中して聞いているわけではなく、集中度の具合に波が生じている。大抵は半分以下の集中度で話を聞いているから、ほとんどぼーっとしているのと同じ状況である。そのようなときに相手に意見などを求められると、ぼーっとした状況から一気に集中度のギアを上げなければいけないから時間を要し、そのタイムラグで会話が円滑に進まず相手にストレスを与えてしまうことがある。話を聞くとは、聞いている状況ではなくて、話を聞いてからの反応、つまり結局は表に出る話す内容によって判断されることになる。そうなると話すのが得意ではない私にとっては非常に不利になる。

だが、ぼーっと聞いている中でもほんの一部ではあるが集中度が急激に上がって話を聞ける場面がある。そういったときは大体相手が重要な話やためになることを話しているときが多い。普段ぼーっとしていてても大事な情報に反応できるアンテナのようなものを持っているのだろうか。授業中などこうのような状況が結構あるのでかなり優れた能力であるなと前から思っていた。

話を聞くときに集中度が上がるのは結局は興味である。本当に興味があることには何も意識せずとも話を聞くことができる。非日常の話にも集中できる。


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