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横の学びと縦の学び。

4年目を迎えるHihatovでは本年度より毎月テーマを決めてカンカクを始め日常のカリキュラムを楽しんでいきます。
4月、5月は「光」をテーマに遊び、考え、学んでいます。
 
今飛躍的に進んでいるChatGPT(AI) やスマホ(認知能力の拡張)に代表される技術革新の流れを見ていると、
この先、ホワイトカラーの仕事が必要とされなくなる、またはAIに代替される分野がより多くなる可能性の高さをひしひしと感じます。
その少し先の世界に対応する人材を開発するべく、大学入試において自ら何を学びたいか、そのために何をしてきたか、
論文や面接で学力だけでなく経験やパーソナリティ、意志などを総合的にみるAO入試が増加傾向にあります。
今の園児たちが大学入試に臨む頃には、もっとAO入試の割合が増え、一般入試よりもスタンダードになる可能性すらあるかもしれません。

こうした状況を踏まえそもそも、学びとは何か、改めて掘り下げてみましょう。

例えば、
光=「ひかり」と、漢字の書き方・読み方を知ることが学びでしょうか?
英語では「Light」と、単語を暗記するのが学びでしょうか?
もちろん、言葉の読み書きを覚えることは大切な学びの一つです。
しかし、それだけでは十分でないと直感的に感じるのではないかと思います。

スマホがあれば英語、フランス語、中国語、どんな言語のスペルでも、なんでもスマホで調べられる。
言語のみでなく速度や光の色、温度のような物理現象についても検索やChatGPTを使えば正解を知ることができるでしょう。
こうした中、我々が学校で学びと呼んでいた暗記や記憶=学びなのでしょうか?

たくさんの名称やデータ、ひかり、ライト、みず、ウォーター、たいようなどなど、覚えて詰め込んでいくこと。
物事について薄く、名称をたくさんインプットする。
これを私は横の学び、つまり量だと考えています。

では一方で縦の学びとはなんでしょうか?
例えば「水とは何か?」と考えながら、水に触れ、触覚で感じ、泳いで、飲んで、海で、川で、雨の中で遊ぶ。 
光をイメージし、鏡や懐中電灯で遊び、影を見て、暗闇で蝋燭の炎を見て、霧に映る虹をみて、CDに反射する光を眺め、光の道を探し、光を捕まえることはできるかと考えてみる。
一つの事象や物事を深く追及することが縦の学び、つまり質ではないでしょうか。

答えはなくてもいい、ただ考え、繰り返し遊び、繰り返し実験してみる。 
全てが答えでありうるし、我々、大人こそ、いつのまにか慣れて忘れてしまった不思議という気持ちをもって、その現象について考える。
子ども達の発見や理解を一緒に喜び、すこし後押しして、共に考える、ドキドキする。 
しつこいようですが、言葉で簡単に表現できる答え、覚えて終わりの1つの正解ばかり重視してはいけません。

この縦にミルフィーユのようにたくさんのカンカクを経験することは
イメージや創造性の源に繋がり、作り上げるもののクオリティに繋がり、ときにモチベーションにもなります。
この創造の源泉から出発し、横の学びで得た知識をスマホやAIで補うことでより高度な表現が可能になる今、
だからこそ、総合力を問われるAO入試に注目が集まっているのだと思います。

ぜひ!みなさまも、子どもの学習や成長に大人からみた安易な1つの答えがあるものの暗記ではなく、子ども達が遊びの中で発見する感覚、端から見れば理解できないような発見や、言葉にできない答えを大切に子どもの成長を見守っていってほしいです。
そして光でも、水でも、空気でも、色でも美味しさでも、なんでもいいのでテーマを投げかけることを意識して、日常を大切に送ってみてほしいです。

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