仕事の目標は「自立」です。
こんにちは。
スクラムヒューマンパワー代表 日原 達仁です。
私の記事を読んでいただいて、ありがとうございます。
仕事の目標は「自立」です。
人間関係の悩みの大半は、「対人関係の悩み」です。
アドラー心理学には、「課題の分離」という考え方があります。
人間関係の悩みがなぜ生じるのかを考えた場合、その原因は「自分の課題」と「他人の課題」がごちゃまぜになった状態だからである、
とアドラー心理学では考えるんです。
人生のあらゆる物事について、
「これは誰の課題なのか?」という観点を持ったことがあるでしょうか?
例えば、クレームが発生した場合、クレームの原因について
「俺に責任があるかな?」「私、関与してないのよね」と
言われてしまっては困りますよね?
これは連帯責任だと言われた場合としても、
「なんで?」と不満ムードになります。
アドラー心理学では、
「自分の課題」と「他者の課題」を切り分けて考えるとあります。
例えば、私が上司に気に入られていないとします。
当然ネガティブな感情が沸いてきます。
承認欲求が高まり、どのようにしたら好意をもってくれるか、
努力すると思います。
しかし、アドラー心理学ではこれを否定します。
私の言動、または私という人間について、
上司(他者)がどのような評価を下すのかは、
上司の課題(他者の課題)であって、
私にはコントロールができないんです。
どれだけ好意を持ってもらえるように努力したとしても、
上司はそれほど変わりません。
アドラーは、
「あなたは他者の期待を満たすために生きてはいけない」と言います。
他者の視線におびえることなく、他者の評価を気にせずに、
自分の課題に他者を介入させてはいけないのです。
最終的な責任は誰が引き受けるんでしょうか?
上司が責任をとってくれればいいのですが、そうはいきません。
仕事のクオリティを高めるのは、それぞれに社員、メンバーの課題です。
他者の課題に介入しては、否定されてしまうでしょう。
アドラーではカウンセリングのことを再教育の場であると言います。
カウンセラーはその会社、チームの教育を任されるポジションです。
仕事の最終的な目標は社員、メンバーの「自立」になります。
人は無気力な状態から脱し、
より向上していきたいという欲求「優越性の追求」を抱く存在です。
人は「自由」を求め、無力で不自由な状態からの「自立」を求めます。
私も長期療養中は、早く自由になりたいと思いました。
事業展開という「自由」を獲得し、
「自立」をテーマにメンバーは仕事を進めていきます。
この課題の分離は、実際の業務でもとても役に立ちます。
この案件の課題はどこにあるのか、
自社なのか他者なのか、私なのか、他人なのか。
そこで自立するためには、学びが必要です。
教育、育成といった「介入」ではなく、自立へ向けた「支援」が必要です。
必要なのは「知」を獲得する事です。
学問ではなく、人間と人間として、共同体の中で、
自分の居場所を見出すことができるのか、
幸福に生きるためには「知」が必要です。
この「私」を知り、「あなた」を知ることを「人間知」と言います。
仕事柄、当たり前と言えば当たり前なんですが、
ここ最近は特に、転職の相談を受けることが増えています。
お話を伺い、課題を分離し、カウンセリングを行います。
そこで見えた課題によっては、転職を進めることもありますし、
進めないこともあります。
仕事の目標は「自立」なんです。
正しく自分が自立できているか、
自立型人間として社会と調和していけるか。
転職を考える際には、是非こちらも見つめ直してみてください。